前回の記事に引き続き、フィリピンの視覚障害児教育の状況をお伝えしたいと思います。今回は、フィリピンが障害のある学生も地域の学校に通わせる、統合教育を導入するに至った経緯と、現在抱えている問題についてです。

 

フィリピン留学中、フィリピンにおける視覚障害児教育をテーマに卒業論文を執筆していた私が、調査がしたいと言ったところ、なんと教育省の特別支援教育科の視覚障害児担当である職員にインタビューすることが許可されたのです! 日本で言えば文科省の幹部職員である人が、大学生ごときのインタビューに好奇心から付き合ってくれるところが、この国の不思議です。

 

ロミオさんという、60歳くらいの男性で、フィリピン国立盲学校で25年間教員を務めた後、今の教育賞の立場に配属されて15年と言います。盲学校の教員時代に研修のため、日本の筑波大学の院に在学した経験も有るそうです。以前の記事に書いた、視覚障害児の就学率や奨学金がうまく機能していない現状などの情報は、全てロミオさんから教えていただいたものです。

 

インタビューの中で私は、 「現在世界的に、障害児は盲学校などの特別支援学校に行かせるべきだという分離教育の意見と、障害児も皆一般の学校に行かせるべきだというインクルーシブ教育推進の意見がありますよね。フィリピンは後者のインクルーシブ教育のほうを推進しているようですが、フィリピン政府がこの教育法を選んだ理由や背景を教えていただけますか?」という質問をしています。

 

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