
支援総額
目標金額 1,000,000円
- 支援者
- 274人
- 募集終了日
- 2020年7月19日
浪江町の「もも」、「まこちん」、「ももこたち」、「トミー」
「かつらお動物見守り隊」の荒木優子です。
今回は私とたけさんで、2011年11月2日~3日、当時警戒区域だった浪江町へゲリラ侵入して連れ出してきた、犬の「もも」、「まこちん」、「ももこたち(ももの子犬9匹)」、猫の「トミー」のことを書きたいと思います。

▲保護されてシェルターで暮らしていた頃の、「もも」と「ももこたち」(2011年11月)
当時、福島第一原発から20㎞圏内の警戒区域に私たちが入るには、理解ある住民の一時立ち入りに同行させてもらうか、警察のいない林道など裏ルートを使ってゲリラ侵入するしかありませんでした。ただ、住民の一時立ち入りのときは時間も限られ、犬猫を連れ帰ることはできないので、給餌するのが精いっぱいでした。
当時は除染作業や復興関連工事も始まっていなくて、本当に無人の町で通行する車もほとんどなく、それこそ、ゲリラ潜入していたときは、隠れるように給餌していたものでした。今だから言えますが、警察に見つかって始末書を書かされたこともありました。そのときはたけさん、みやさんも一緒でした。
その当時、毎週のように20㎞圏内に潜入し、浪江町を中心に給餌してくれていた横浜のBさん夫妻から、
「浪江町の某所に子犬が7匹いる。助けよう」
と声を掛けられ、まず私とたけさんで行くことになりました。
その頃は(今でもですが)、福島県内のボランティアはとても少なくて、ほとんどが首都圏から来てくれていました。たけさんはさらに遠い静岡からです。私は車で片道1時間ちょっとだったので近いとは言えませんが、それでも関東から来るみんなに比べれば全然近いわけですが、なんで福島県民は動物のボランティアをしてくれないのかな、と不甲斐なく思っていました。
話を戻します。11月2日の早朝暗いうちに田村市大越町(原発から40km)にあった「にゃんだーガード」のシェルターを出発、秘密の林道を無事に抜けて20㎞圏内の国道288号線に出たのはいいのですが、そこでちゃんと整備した、と代表が太鼓判を押した車のボンネットからモクモクと煙が! エンジンが止まってしまいました。
「これはヤバイ!」
なんとか路肩に寄せたものの、こんなところに止まっていたら警察に怪しまれます。もうすぐ、20㎞圏外から警察が圏内パトロールにやってくる時間。職質され、戻されるのは必至です。また始末書を書かされるかも。

▲たけさんが知人に電話、対処方法を聞き、なんとか応急処置。原因はラジエーターホースが閉まってなかったことでラジエーターの水が無くなっていたからでした。幸い、圏内は水が出ないから、毎回水はたくさん積んでいるので、助かりました。

▲ヒヤヒヤもののスタートでしたが、子犬がいるという場所には迷うことなく到着。給餌場所にしている家の木材倉庫です。首輪をした大きな白と茶のブチ犬と、首輪のない茶色の犬の2匹がいました。
母犬らしい白茶の犬を「もも」、茶色の犬を「まこちん」と命名。
2匹の様子を見ると、「まこちん」は子犬たちの父犬ではなく、なんとなく子分っぽい感じでした。
しかし、聞いていた子犬の姿は見当たりません。鳴き声もまったくしません。
あれ? もしかして、ここじゃないのかな?
そのうち、母犬らしいブチ犬が、しきりに木材の下を気にしだしました。
何だろうと覗いてみると、木材と床の狭い隙間に、子犬たちが潜んでいたのです。

▲たけさんと2人で子犬たちを押し出します。

▲子犬はけっこう育っていて、栄養状態もよさそうでした。

▲聞いていた通り、全部で7匹を保護し、もう入り込めないよう、木材の下を石などで塞ぎました。不安がる、「もも」と「まこちん」
ほっと一息していると、しばらくして母犬のももが、木材置き場のあたりをまたしてもウロウロ。
何かを訴えている感じです。
もしかして、と思ってまた中を覗いてみると、もう1匹いました!
7匹と聞いていたので、もういないだろうと思っていたし、鳴き声も出さないので、ぜんぜん気が付きませんでした。あのまま気が付かなかったら、外に出られず餓死していたかも。よかったー。

ところが、その夜。テントの中で寝入っていると、かすかに、子犬の鳴き声が聞こえます。
まさかと思って外に出てみると、なんと、
さらにもう1匹子犬が居たのです!
全部で9匹! 朝まで気を付けていましたが、それで全部のようでした。
結局、成犬2匹は捕まらず、翌日来るBさんたちにバトンタッチしました。

▲「子供たちをよろしく」とでも言うように、振り返る「もも」。
もう一匹の白い犬が父犬に違いありません。
このころは圏内に犬もたくさんいたようで、遠吠えも聞こえました。

▲たけさんと2人で、夜の浪江町で給餌に回りました。

▲3月12日の朝刊がそのまま残されていました。

▲子犬たちのほかに、猫も1匹保護。ガリガリでかなりお腹を空かせていました。人なれもしていたのか、捕獲器なしで捕まえられて、一緒にテントに泊まりました。「トミー」と命名。里親さんのもとへ行ってから数年後、亡くなってしまいましたが、「トミーが保護された場所を見たい」という里親さんと一緒に、給餌がてらこの場所を訪れました。お骨は、トミーが来ていただろう、町営住宅の大きな木の下に埋葬しました。
「もも」と「まこちん」の2匹は、翌日バトンタッチしたBさんグループが無事に保護してくれましたが、父犬の行方はわからずでした。
ただ、犬は震災後1年ほどで圏内で見かけることはほとんどなくなりました。
保護されたか、自分で圏外へ移動したか、山の中に潜んでいるかだと思います。
その後、「もも」と「まこちん」は2匹一緒に、シェルターにボランティアに来ていた茨城県の女性ボートレーサーのお宅へ行き、
現在も幸せに暮らしています。

▲里親になってくれた、Oさん。先住犬のぽてぱん(左)と一緒。
筑波山が見える環境のいい場所です。
「もも」は「福来(ふくれ)」、
「まこちん」は「つくば」という名前になりました。

▲Oさんが出版した、絵本。
Oさんは絵本のほか、犬たちのオリジナルグッズもたくさん製作、
とても愛されている様子がわかり、こちらもうれしいです。
ももこたちも、それぞれに引き取られていきました。

▲そのうちの1匹は、奈良県にいます。
「とっと」という名前をもらいました。

▲若き仏像彫刻家の安本篤人氏です。
たまたま福島に来ていた千葉県在住のボランティアさんが奈良出身で、
帰省がてらお届けしてくれました。

▲奥様ともども、「とっと」をかわいがってくれています。

▲「とっと」柄で溢れた犬舎

▲「とっと」柄のオリジナルグッズもたくさん製作しています。
あれから、もう8年半。
たくさんの命が救われましたが、
助けられなかったたくさんの命もありました。
私たちにできることをやってきたつもりですが、
あのとき、もっとやれることがあったのではと
思うこともあります。
これからも、自分たちにできることを、できる範囲で続けていき、
一匹でも多くの命を繋ぎ、幸せにしてあげたいと思います。
クラウドファンディングが終わっても、
私たちの活動はまだまだ続きます。
今後はそれぞれのブログなどで報告していきますので、
この先も、ぜひ応援のほど、よろしくお願いいたします。
リターン
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サンクスメール
ランチ1食分くらいならいいか、と思ってくださる方、よろしくお願いします。
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サンクスメール
サンクスメールを送ります。リターンをお求めでない方、気軽に応援したいという方、よろしくお願いします。
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