茨城県初県民投票を実現したい!話そう 選ぼう いばらきの未来

支援総額

2,472,000

目標金額 1,500,000円

支援者
257人
募集終了日
2020年3月8日

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2020年07月30日 21:45

【報告】いばらきの民主主義はこれからもアップデートし続ける

クラウドファンディングにご協力いただいた皆様へ

いばらき原発県民投票の会の姜 咲知子です。

 

ご報告が遅れて申し訳ありません。皆様からご支援のおかげで、県民投票条例案を県知事に提出するために必要な、有権者の2%(4万8千筆)を遥かに超える、9万筆以上の署名を集めることができ、無事に、5月25日県知事に本請求をいたしました。
ご支援いただいた皆様には、改めて、ここでお礼をお伝えさせてください。

本当にありがとうございました。

 

直接請求が可能な法定署名数は集まったものの、6月に開催された茨城県議会において、本会が直接請求した「東海第二発電所の再稼働の賛否を問う県民投票条例」は賛成少数で否決されました。

ご支援いただいた皆様には、残念な報告となってしまったことを心よりお詫び申し上げます。

 

クラウドファンディングの実施時期と重なる1月6日~4月12日は、署名収集期間でもありました。前半は一年で最も寒い時期にあたり、後半はコロナ禍の厳しい状況の中での活動となりましたが、多くの方のご支援応援に後押しされる形で、無事に9万筆以上の署名を集めることができました。(実際の有効署名数は8万6703筆) 

直接請求を実現するために、法律に定められたルールに則り、非常に高いハードルを乗り越え、9万人近い署名をもって県民が求めた条例案でしたが、県議会のたった一日の審議で否決されてしまったことは、本当に悔しく思いました。 

 

署名活動が終わってから、県議会までの間に行った活動についても、少し報告させていただきます。

 

〇県議会までの活動

本来であれば、署名期間終了後から県議会までの間に、県内各地のみなさんと県議会に向けて学び合う場や、県議への地域的なアプローチなど、世論喚起の活動を行いたかったのですが、コロナウィルス感染が広がり、緊急事態宣言下で身動きが取れませんでした。会議もすべてオンラインで行ったり、活動の様子を発信するために、YouTubeやFacebookライブを使った動画配信など、考え得るアクションに挑戦し続けました。

 

同時に、県議会までにできる限り県議会議員の皆さんに会って話したいと、代表、事務局、地域の世話人や受任者の方と手分けして、感染予防対策をしっかりしつつ、面会を求める活動も行いました。7割がいばらき自民党という茨城県議会の構成を鑑みて、県民投票条例案に反対、もしくは慎重であろうという自民党の議員と、実際に条例案の審議を担当する委員会に所属する方へのアプローチを優先して行いました。

面会できた議員には、条例案について説明をしたり、受任者や署名してくださった皆さんとのエピソードをお伝えしました。面会に応じてくれた自民党の議員の中には再稼働には慎重という姿勢を示す方、私たちの活動を真摯に受け止めて、県議会でしっかりと審議する、自分たちには責任があるということをおっしゃる方もいました。とはいえ、たとえ議員個人が条例案に好意的だったとしても、党議拘束のある中での審議となれば、結果は火を見るよりあきらかです。
県議会がスタートするまでのひと月ほどの期間に、面会できた議員は59人中47人に上りました。8割の議員が面会に応じてくれたことになります。私も何名かの方と面会しましたが、県議と話すということ自体が初めてのことで、非常に貴重な経験だったと今も感じています。


〇県議会で起きたこと

6月議会がスタートした6月8日からのひと月は怒涛の日々でした。

県民からの直接請求を受けた知事は、条例案に自身の賛否の意見を付けて、本会議に提案することが、法律上決まっています。しかし、知事の意見は賛否には触れず玉虫色の意見を付けたのみでした。(「反対はつけなかった」という意味において、この時点では私たちは希望を捨てずに、議会での真摯な議論を期待していました。)

県知事のそのようなあいまいな態度とはうってかわって、同日(6月8日)、請求代表者の一人、徳田太郎氏が行った意見陳述は、議場の県議から拍手が出るほどに、茨城県議会の歴史に残る名スピーチでした。こちらで全文を読むことができるので、よかったらご一読ください。

 

県民投票を通じた民主主義の学校作りをやりませんか?、県議のみなさんの力が必要です、という真剣な投げかけに拍手で答えてくれた議員さんがいたことは、とても勇気づけられました。しかし私たちがこのあと目にしたのは、「これが民主主義なのか?」と落胆せざるを得ない議会の現実でした。

 

舞台は6月18日の連合審査会に移ります。

私は、条例案が審議されることになった連合審査会に参考人として呼ばれて、補足意見を述べさせてもらいました。この連合審査会が県議会において実質的に、条例案について検討・審議する唯一の場だったわけですが、ここで議会というのは最初から結果ありきのセレモニーなんだという事実を突きつけられることになりました。

例えば、審査会での議員と職員の質疑応答には台本があり、順番を間違えた職員が質問より先に回答してしまい、何の話をしているのかわからないという場面もありました。

 

参考人として呼ばれた請求代表人の私たちは、この日までに作戦を練り、それぞれが補足意見を考え、反対意見に対する想定問答集を用意して挑みました。私たちに割り当てられたのは補足意見15分と質疑応答に30分という時間でした。時間内に、議員のみなさんから出される質問にできるだけ多く答えるという形で、私たちの主張を改めて伝える大事な機会なので、この時間を有効に使おうと頑張ったのですが、議員からの中身のない質問や、同じ質問の繰り返しで時間を浪費させられた感も大きかったです。

 

(写真:コロナ感染予防対策のため傍聴席が制限されましたが、大会議室のモニターでの傍聴を議会事務局が準備してくださり、多くの受任者がかけつけてくださいました)

 

私たち以外に呼ばれた参考人は4組いましたが、この参考人の人選についても、県民投票条例案を審議するための委員会にふさわしい、適当な人選んだったのかが疑わしいのですが、それについてはここでは述べません。興味ある方は、よかったら、徳田太郎氏が書いた「ウェブ論座」をご覧ください。

 

5組すべての参考人からの意見聴取と質疑が終わると、各会派からの意見表明があり、委員会決議という流れだったのですが、この各会派からの意見表明を聞いたときに愕然としました。参考人の意見や質疑の内容などまったく反映されていない、用意された原稿を読むだけのものだったからです。

参考人質疑の直後に、会派の意見表明、即採決というたった一日の委員会のスケジュールでは、賛成・反対の意見が議論され得ない、そもそも議員同士の議論の場などない仕組みだということが、終わってみてはっきりしました。

 

様々に、残念なことが積み重なった県議会審議ではありましたが、いばらき原発県民投票の会が勝ち得たこともいくつかあります。

例えば、本会議の初日に請求代表者が意見陳述を行う、ということは、これまでに例のなかったことでした。また、議会によっては、参考人質疑の行われる委員会に、請求代表者が呼ばれなかったこともありましたから、あの場で、8万超えの署名者の代表として、補足意見を述べ、質疑応答の機会を得られ、その場面をインターネット中継、議会議事録その他で、記録として残すことが出来たことは大きかったと思います。

 

県議会自体は、民主主義の議論の場として機能していないことが白日の元に晒されましたが、そこに残された記録は、未来を考える上で、大切な教材であり、資料であると思います。私たちの暮らす社会に、民主主義は、どうアップデートされていくのか、今回のことがきっかけになり、何が生まれてくるのか、これからも見続けていきたいと思います。


<主な反対意見>
●村田議員(いばらき自民)
原子力問題への取り組みがいまだに広く県民に伝わっていない

●石塚議員(いばらき自民)
マルかバツかという簡単な二者択一で県民に回答を迫る今回の条例は、県民の本当の意見、中庸な意見を反映することは難しい

●星田議員(いばらき自民)
二者択一での実施に関しては非常に慎重な対応が必要

●設楽議員(国民フォーラム)
知事のリーダーシップが最も重要

●戸井田議員(いばらき自民)
県民への情報提供もまだ行っていない状況の中で、県民投票条例だけを先走って決めるという事はいかがなものか

●田村議員(公明)
2つの選択肢に絞り込んで県民に選択を求めることには慎重であるべき

●二川議員(国民フォーラム)
間接民主主義における議会と長の議論に大きな制限をかけられてしまう懸念がある

●白田議員(いばらき自民)
事業主体者ではない議会がその行く末を決定する事の矛盾や賠償等の法律上の懸念もある

●飯塚議員(いばらき自民)
県民投票の期日が明示されず実施時期が判別しないことが(中略)議会としても困惑し、署名された方々の思いにも反する

●斉藤議員(県民フォーラム)
間接民主主義における議会と長の議論に大きな制限がかけられてしまう懸念がある

●下路議員(いばらき自民)
政府権限で決めるのだと私は理解しております

●加藤議員(いばらき自民)
議会での本格的な議論が行われていない現段階で、住民に賛否を委ねるということを先に決めてしまうことは、議会にとっても行政にとっても非常に無責任

 

<賛成意見>
●中村議員(無所属)
県民一人ひとりの命と生活に直結する問題であることから(中略)その民意が本件の政策決定に参酌されるべき

●玉造議員(立憲民主)
東海第二原発の再稼働はすぐれて県民の意思が反映されるべき課題

●江尻議員(共産)
議会での議論が不十分だった自らの責任を棚上げにして「県民の声を聞く方法はまだ決められない」と条例案を否決するというのはあまりに無責任

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〇最後に

県民投票を実現することは今回できなかったのですが、この運動を通じて得たものは本当にたくさんあったと思っています。

とくに、署名を集めた受任者一人一人にとっては、東海第二発電所の再稼働というテーマを、自分ごととして考える契機となったことは間違いありません。そして、それは社会の様々な課題や問題を、自分に引き寄せて考えるきっかけになったし、自分たちが主権者であることを自覚し、その力をどう使っていくかを考えるチャンスになったと思います。

茨城の活動を通して全国にも蒔かれた住民投票の種が必要なタイミングで芽吹き、住民自治と民主主義が各地に根付いていくことを願っています。

 

皆様のご支援がなければコロナ禍で対面の署名活動が制限される状況で、最後まで署名を集めきることはできませんでした。8万6703筆もの茨城県民の声を届けることに力を貸していただき本当に、本当に感謝しております。
ありがとうございました。

 

本会の活動報告をまとめた報告書を来年(2021年)3月までに発行する予定です。ネット上でダウンロードできるようにいたします。

 

【参考】
本会議における、議員おひとりずつの賛否の結果

http://ibarakitohyo.net/wp/2020/06/23/result/

県議会における請求代表者の意見陳述(全文)(6/8)
http://ibarakitohyo.net/wp/2020/06/08/speech/

記者発表:6月県議会・一般質問への所感(6/16)
http://ibarakitohyo.net/wp/2020/06/16/press-2/

緊急声明:議会制民主主義の根幹を揺るがす問題が生じています(6/18)
http://ibarakitohyo.net/wp/2020/06/18/press-3/

「継続審議の要望書」および「意見表明への所感」を公開しました(6/22)
http://ibarakitohyo.net/wp/2020/06/22/statement/

県議会終了後の県議へのアンケート結果
http://ibarakitohyo.net/wp/2020/07/06/enquete/

 

<メディア掲載>
(動画)県議会開始日6月8日の本会議における、徳田太郎代表の意見陳述の動画
https://youtu.be/FpGXvV1OKP4?t=1870

 

ウエブ論座
https://webronza.asahi.com/national/articles/2020070100002.html?fbclid=IwAR180sRUPlAkyh5jsbO83hsae0q-MryGkDjnav9iIypmXqpGimxZ6_UDOcA


 

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