芸術家の側に立った専門医療の確立へ:日本演奏芸術医学研究会を設立

芸術家の側に立った専門医療の確立へ:日本演奏芸術医学研究会を設立

支援総額

3,121,000

目標金額 3,000,000円

支援者
169人
募集終了日
2022年4月22日

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プロジェクト本文

目標金額達成のお礼とネクストゴールにつきまして

 

皆様の温かいご支援のお陰で、目標としていた 300万円に到達することができました。本プロジェクトにご寄付を頂いた方々、応援して頂いた方々に心より感謝申し上げます。多くのご支援と応援のコメントを頂戴し、研修会の設立に向けて気が引き締まる思いです。


残りの期間もございますので、この機会を最大限活かすためにネクストゴールを410万円とし、
引き続きご支援を募らせていただきます。いただいたご支援金は以下に充てさせていただきます。


・事務局委託費3年分 70万×3年=210万
・社団法人経費 設立費25万+名称役員変更費15万=40万
・ホームページ制作費 40万
・学術集会経費 120万(会場費22万+人件費他)

 

無事、第一目標を達成いたしましたので、研究会の当面の活動資金を確保することができましたので、次なる目標は研究会に関わっていただける方を増やしていくことです。より多くの方に活動を知っていただく基盤を整えるために、クラウドファンディング最終日まで挑戦を続けます。

 

重ねてのお願いにはなりますが、今後ともネクストゴールの達成に向けまして、ご寄付ご厚情の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

 

 

音楽や踊りのプロである演奏芸術家は日々の練習量から体が故障することも少なくありません

 

プロの世界は1日の休みが命取りになるほどシビアな世界ながら、体に不調をきたし、病院にいっても医師に「練習を休めと言われるだけ」と病院にかかりたくなくなり、ますます治療から遠ざかり不調を繰り返す…という悪循環が生まれてしまうのです。

 

この問題を解決するには、医療側が「練習しながら治療する」ことに努める必要があります

 

音楽や踊りのプロの、各々の症状に寄り添った医療を提供するために「日本演奏芸術医学研究会」立ち上げます。どうぞご支援のほどよろしくお願いいたします。

 

 

 

音楽や踊りのプロに寄り添う医療の提供を
「日本演奏芸術医学研究会」設立へ!

 

ページをご覧いただきありがとうございます。演奏芸術医学振興会の酒井直隆です。

 

オーケストラやピアニストなどの音楽家やバレリーナなどのダンサーは身体運動の高度な巧緻性を要求されるため、細かな身体のメンテナンスが重要です。演奏する楽器の種類やダンスの種類によっても負担のかかる場所が異なるため、どうサポートしていくべきか独自の医学分野が必要とされています。

 

1980年代ごろから米国で楽器演奏者の手や指、肘や肩などの上肢の痛み、声楽家の音声障害、バレエダンサーの足などの下肢障害が討議され始め、神経疾患や精神科領域にまで拡大し、2000年代からは欧州でも研究会が開かれています。しかし、これらの議論・研究は十分に進んでおらず、必要なサポートを彼らに提供できていない現状があります。

 

そこで、日本でも2010年より「日本音楽家医学研究会」をこれまでに9回開催し、毎年医師および歯科医師が約100名も参加し議論を進めてきました。

 

この動きをさらに加速し、音楽家やダンサーに適した治療を提供できるようにとの思いから、演奏やバレエの経験があり、今現在も音楽家の治療を専門にあたっている医師を中心に、この医学研究会を組織化して、「日本演奏芸術医学研究会」を設立する運びとなりました。

 

学会の運営費用や研究会の開催費用で多くの資金が必要となります。クラウドファンディングという形で、皆様にご協力いただきつつ、これからの日本の音楽家およびダンサーの医療を作っていくため、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

日本音楽家医学研究会の様子

 

 

音楽家やダンサーが抱える健康問題とは?

 

音楽家やダンサーの方々が日々どのような健康の問題を抱えているかご存知でしょうか?

 

まず音楽家の健康問題は、①手や肩などの運動器にかかわる整形外科や神経内科にかかわる問題と、②声や聴力などの耳鼻咽喉科にかかわる問題の大きく2つに分けられます。

 

〈音楽家の健康問題〉


●運動器に関わる問題:

手の腱鞘炎、附着部炎、筋肉痛、関節痛、神経障害などがあり、神経障害には最近問題になっている、手が本人の意志に反して勝手に動いてしまうフォーカル・ジストニアも含まれます。
 
●声や聴覚に関わる問題:

声:炎症による声帯炎、声の酷使による声帯ポリープ、声帯結節、性ホルモンの年齢変化に伴うピッチの変化、発声障害などがあります。

聴覚:ストレスに伴う突発性難聴、低音障害型難聴、メニエール病、過大な音響による音響外傷、絶対音感のズレなどがあります。

 

クラリネット奏者の口唇の傷を防止するリップシールド(ダブルリップアンブシャーの患者さんの場合)
ファイバースコープで患者さんの声帯を診ている様子

 

 

ダンサーの健康問題は整形外科領域の疾患が多くを占めます。

 

〈ダンサーの健康問題〉

 

●運動器に関わる問題:

腱炎、疲労骨折、関節炎、靱帯損傷など多岐に渡ります。

 

ダンスのジャンルごとに負担のかかりやすい部位が異なるため、頻度の高い傷害も異なります。例えばクラシックバレエでは足の傷害が多く、後方インピンジメント症候群、足関節捻挫、疲労骨折などがあります。

 


 

上記の通り、演奏芸術家が抱える健康問題は非常に多岐に渡りますが、その中で、多くの患者が訴えるのは「病院にかかっても『練習を休め』と言われるだけだ」ということです。

 

演奏芸術の世界では音楽家もダンサーも「1日練習を休めば自分にわかり、2日休めば教師に、3日休めば観衆にわかる」と言われるほど、毎日の練習によって身体運動の巧緻性を維持しなければなりません

 

このため「練習を休めと言われるくらいなら病院にかかりたくない」ということになり、ますます治療から遠ざかってしまう…という悪循環が生まれてしまうのです。

 

この問題の解決には、医療側が「練習しながら治療する」ことに努める必要があります。

 

 

研究会を設立し、安心して専門の医療が受けられる体制へ。

 

今回皆様からご支援を募り、「日本演奏芸術医学研究会」を設立します。

 

演奏芸術家の健康問題は、各種内科、精神科、産婦人科、泌尿器科、眼科、歯科などあらゆる専門分野にかかわっております。これまで整形外科、耳鼻咽喉科、神経内科など限られた科目の疾患が研究対象になっていたものを拡大し、全科の医師にもご参加いただいて、演奏芸術家のトータルヘルスケアを考えることができる体制を作ります

 

そして、全科の医師で「練習しながら治療する」ための議論を重ねていくことで、音楽家とダンサー、すなわち演奏芸術家の医学的問題を研究して演奏芸術医学という独自の領域を日本に確立するとともに、彼らが安心して専門の医療が受けられる状態を目指します。

 

日本演奏芸術医学研究会を設立する目的


①音楽家およびダンサーの医療を研究する、演奏芸術医学(Performing Arts Medicine)の研究会を国内に設立する。
②演奏芸術医学の発展のために毎年学術集会を開催する。
③整形外科や耳鼻咽喉科、神経内科にとどまらず、全科の専門医が参集して音楽家とダンサーのトータルヘルスケアを目指す。
④これからの演奏芸術医学を担う若手医師・歯科医師を育成する。
⑤音楽家やダンサーが安心して受診できる医療機関を、ウェブサイトを通じて紹介できる体制を構築する。
⑥対象は職業音楽家やダンサーにとどまらず、アマチュアの愛好家も含めた幅広い人々を対象とする。

 

今回設立費用の一部を皆様にご協力いただきたく、クラウドファンディングに調整します。いただいた資金は、3年間の学会運営委託費用と学術総会の会場費などに充てさせていただきます。

 

具体的な活動内容として、毎年1回学術集会を開催し、各分野の専門医が演奏芸術家の治療について議論する場を設けます。

 

また、インターネットを通じて会員同士の治療法の検討、患者紹介、若手教育を行います。研究会ウェブサイトには全国の会員が診療する医療機関が掲載され、これをクリックすることでアクセス法や診療時間等の受診のための基本情報が得られるようになります。

 

 

 

「芸術家の側に立った医療」の実現を

 

これまでの「練習を休む」治療から、別のアプローチになる演奏芸術医学を確立することは決して簡単な道のりではありません。けがや障害に苦しむ演奏芸術家がいること、そしてその問題点を皆様にも知っていただき、全員で彼らを支えていきたい。そう考え、今回のクラウドファンディングへの挑戦をいたしました。

 

ここでいう演奏芸術家とはプロだけに限らず、趣味で楽しむアマチュア音楽家やダンサーも含めています。

 

超高齢社会を迎え楽器演奏やダンスを楽しむことが、高齢者の心身の健康を維持するだけでなく、認知症予防の可能性も報告されています。このためアマチュアを含む演奏芸術家人口は、ゴルフや野球などのスポーツ人口に匹敵すると言われており、今後日本各地でますます増加してゆくものと考えられます。

 

長い期間をかけて挑む今回のプロジェクト。ぜひ、皆様と一緒に実現へと向かっていければ嬉しく思います。当クラウドファンディングでのご支援のご協力をお願いいたします。

 

 

 

実行メンバーからのメッセージ

 

酒井 直隆

医療法人アーツメディック 理事長

 

練馬区の「さかい整形外科」で一般の方々と音楽家およびダンサーの治療を行うとともに、東京女子医大病院の「音楽家専門外来」でも診療を行っています。音楽家の治療を始めたのは1980年代で、当時米国のPerforming Arts Medicine Association(PAMA)を創立したばかりの先生方と交流し、このたびようやく日本でも音楽家とダンサーのための医学研究会を設立するはこびとなりました。専門医だけで研究会を結成するのは世界でも例がありませんので、これから議論を重ねて海外に発信してゆきたいと考えています。

 

熊川 孝三

赤坂虎の門クリニック 耳鼻咽喉科部長

 

耳鼻咽喉科にかかわる音楽家の問題として、ストレスに伴う突発性難聴、低音障害型難聴、メニエール病、過大な音響による音響外傷、絶対音感のズレ、声帯炎、声の酷使による声帯ポリープ、声帯結節、性ホルモンの年齢変化に伴うピッチの変化、発声障害など、様々なものがあります。私共の科は担当する範囲が広大なために、通常、耳・鼻・喉頭・アレルギーなど専門性が分化していますが、本研究会では、音楽家に特有な病態や疾病を共有し、所属する専門医が参集してトータルなヘルスケアを目指す所存です。

 

岡崎 賢

東京女子医科大学整形外科 主任教授

 

膝関節のケガや病気の診療を専門に行っているとともに、整形外科領域全体を統括しています。ダンサーの靱帯や半月板、軟骨の損傷は頻度が多く、たくさんの方が治療法や日頃のケアで悩んでいます。トップアスリートと同様にいかにパフォーマンスを維持しながら治療していくかに尽力しています。肩や股関節や足部も故障しがちです。本研究会ではこれら運動器の問題を他の領域と一緒になって考えていきたいと思います。

 

服部 麻里子

東京医科歯科大学病院 顎顔面補綴外来

 

管楽器の演奏には口腔周囲の器官が深く関わっていますので,演奏のためには歯や口腔を大切にしたほうが良いのですが,逆に,虫歯や歯周病でお困りでも演奏への影響が心配で受診を躊躇してしまう演奏家もいらっしゃるようです.演奏時のお口の状態を調べながら治療することにより演奏への影響を考慮した歯科治療を行うことが可能です.また入り組んだ前歯に楽器が当たって唇に痛みやキズが起こる方には,歯にかぶせるカバー(リップシールド)を作製することもできます.研究会では音楽に関連する歯科治療について考えていきます.

 

佐野 和史

順天堂大学附属順天堂医院 形成外科

 

長年、「手」の診療に従事しています。「手」は運動器および感覚器として、人間の生活を支える一方で、顔とならんで整容を意識するパーツでもあります。さらに、頭をなでたり、手をつないだり、手を介したスキンシップは、言葉にすると劣化してしまう様な大切な思いさえも、親から子へ、友人へ、恋人へ伝えることもできます。同様に演奏家、芸術家のみなさまの「手」は、時に楽器と同化し、時に流麗な動きそのもので自らの芸術観を体現されているのだと思います。本研究会を通じて、感情伝達器としての「手」の診療を考えて行きたいと思います。

 

片倉 麻衣

東京医科歯科大学病院 運動器外科学 助教

 

整形外科で足・膝の診療を行っております。2019年度から2年半の間に、英国ロイヤルバレエ団、バーミンガムロイヤルバレエ団のメディカルチームとプロバレエダンサーの傷害に関する共同研究を行い、ダンサーにとっての怪我の影響の大きさ、傷害について身体の使い方・靴の選び方など様々な角度から考えることの重要性を実感しました。研究会ではダンサーの運動器疾患の診療について議論していきたいと思います。

 

 

応援いただいている皆様からのメッセージ

 

野原みどり さま

ピアニスト

 

身体を用いて表現する私たちアーティストにとって、その表現手段である心身のコンディションを整えることは最も大切なことです。どうしても酷使することになりますし、また経年によって、直接的な怪我や故障以外にも様々な不調を来すことが多々あります。こうした時に、私たちの事情をよく理解して治療に当たってくださる医師の方々の存在が、私たちから見えるようになるのは大変心強いことです。

 

 

 

ご注意事項

  

●本クラウドファンディングでのご支援は、税制優遇の対象にはなりませんのでご注意ください。

 

● 支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトの支援獲得のPRのために利用させていただく場合があります。

 

● 本プロジェクトのギフトのうち、【お名前掲載】に関するギフトの条件詳細については、リンク先(https://readyfor.jp/terms_of_service#appendix)の「支援契約」の中にある「●命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください。

  

●支援時にご回答いただく質問項目への回答は支援確定後、変更できません。

 

●ご支援に関するご質問は、こちらをご覧ください。

 

プロジェクト実行責任者:
演奏芸術医学振興会 酒井直隆
プロジェクト実施完了日:
2025年4月30日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

研究会事務局委託費に210万円、学術集会費用に120万円を予定。

リスク&チャレンジ

プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
必要金額と目標金額の差額は自己資金で補填します。

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プロフィール

音楽家は楽器演奏において極めて特殊な身体運動を強いられ、その結果通常の人々では考えられない軽い症状でも演奏に重大な支障を生じます。  バレエ・ダンサーは舞台上だけでなく、日々の練習においても特殊な身体運動を強いられ、やはり通常の医学では対応しきれない健康問題を抱えています。  このような演奏芸術(Performing Arts)にかかわる音楽家やダンサーの健康問題を医学的に検討する目的で、このたび 日本演奏芸術医学研究会(Japanese Performing Arts Medicine Association)が設立されることになりました。  私たちは、この研究会を通じて「芸術家の側に立った医療」の実現を目ざします。

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リターン

3,000+システム利用料


alt

3,000円コース

・お礼のメール
・年間の活動報告レポート(PDF)

支援者
37人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年3月

5,000+システム利用料


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5,000円コース

・お礼のメール
・年間の活動報告レポート(PDF)

支援者
36人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年3月

10,000+システム利用料


alt

10,000円コース

・お礼のメール
・年間の活動報告レポート(PDF)
・HPへお名前掲載(小・個人名のみ)

支援者
66人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年3月

30,000+システム利用料


alt

30,000円コース

・お礼のメール
・年間の活動報告レポート(PDF)
・HPへお名前掲載(中・個人名のみ)

支援者
14人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年3月

50,000+システム利用料


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50,000円コース

・お礼のメール
・年間の活動報告レポート(PDF)
・HPへお名前掲載(中・個人名のみ)

支援者
9人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年3月

100,000+システム利用料


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100,000円コース

・お礼のメール
・年間の活動報告レポート(PDF)
・HPへお名前掲載(大・法人名可能)

支援者
5人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年3月

300,000+システム利用料


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300,000円コース

・お礼のメール
・年間の活動報告レポート(PDF)
・HPへお名前掲載(特大・法人名可能)

支援者
1人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年3月

500,000+システム利用料


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500,000円コース

・お礼のメール
・年間の活動報告レポート(PDF)
・HPへお名前掲載(特大・法人名可能)

支援者
1人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年3月

プロフィール

音楽家は楽器演奏において極めて特殊な身体運動を強いられ、その結果通常の人々では考えられない軽い症状でも演奏に重大な支障を生じます。  バレエ・ダンサーは舞台上だけでなく、日々の練習においても特殊な身体運動を強いられ、やはり通常の医学では対応しきれない健康問題を抱えています。  このような演奏芸術(Performing Arts)にかかわる音楽家やダンサーの健康問題を医学的に検討する目的で、このたび 日本演奏芸術医学研究会(Japanese Performing Arts Medicine Association)が設立されることになりました。  私たちは、この研究会を通じて「芸術家の側に立った医療」の実現を目ざします。

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