病気や障がいがある子ども達へ。遠隔での学習支援の環境整備を！

 

 

 

自己紹介。

 

はじめまして、「特定非営利活動法人かごしまコネクションズ」代表の井上大地と申します。私は母のお腹の中にいるときに大手術をし、その後も慢性的疾病だったため、入退院を繰り返してきました。

 

病気も落ち着いた大学生のとき、「自分と同じように病気と闘う子どもとその家族のお手伝いをしたい」という思いから、2013年5月に大学の友人と本団体前身である「学生団体かごしまコネクションズ」を設立し、子どもを対象とした支援団体に寄付するための街頭募金活動を行ってきました。

 

その後、福祉施設でのボランティア・託児ボランティアなどの経験から、ボランティア環境の改善を目指し、2016年2月にボランティアコーディネートを始めました。イベントでのボランティアの取りまとめや、ボランティアとニーズ団体の仲介をし、ボランティアのイメージを変えようとしています。

そのイベントのご縁で、「退院した子どもに勉強を教えて欲しい」と依頼をいただき、2016年3月から小学校5年生の男の子の学習支援を始めました。

 

大学を卒業した翌年の2018年6月、鹿児島県の放課後デイサービスが抱える問題を解決していきたいという思いで、法人格を取得。「NPOかごしまコネクションズ」に名称変更し、個別療育、発達心理学、心理検査等のアセスメントを行う「放課後デイサービスふきのとう」を起ち上げ、施設長として支援の現場に立っています。

 

 

 

新型コロナウイルスは、支援を受ける機会を子ども達から奪った。

 

私達は4年間、病気がある子ども達へ学習支援を行ってきました。その中で、子どもはどんどん勉強に対して意欲的に取り組むようになり、保護者の方からは「子どもが以前より落ち着いてきていて、学習支援を受けるようになってよかった」「学校や周囲から子どもが前向きな考えになったと言われるようになった」「子どもとの向き合い方が変わった」と言っていただくこともありました。

 

また、子ども達からも「学習支援を休みたくない」と言っていただけており、自分達が行っている支援が評価され、子ども達の笑顔を守れていることにいつも嬉しく思っています。

 

過去にはSkypeやZOOMを使い、学習支援を行う場合もありましたが、それは単発の出来事で、回線のブレや教えることの不便さは、次回直接の対面支援のときに補填することで解決してきました。

 

しかし、今回の新型コロナウイルスにより、病気や障がいのある子ども達の安全を確保するため、対面支援を取りやめ、遠隔で行うことになりました。それから2か月が経ち、遠隔支援が抱える問題に直面しています。

 

例えば、撮影場所の問題があります。これまではご自宅に伺っていたため、支援の場所は各家庭でしたが、今は施設の一角から撮影しています。施設での撮影となると、施設営業時間後のみとなるため、対応時間が非常に遅くなっていまいます。しかし、施設を始めたばかりの私達には、撮影環境を整えるために撮影用のスペースをレンタルする資金もありません。行政や民間の助成金も、採択される保証もない上、時期も1年越しがほとんどです。

 

機器の問題については、パソコンでのやりとりになると、どうしてもこちらが一方的に説明をする形になってしまい、子どもが今どこまで問題を解けているのか、ノートに何を書いているのかがわからず、支援をスムーズに行うことができません。また、各家庭の通信状態もまちまちで支障をきたします。

 

このような状況下で遠隔支援を続けた場合、子ども達の学習の困りを解消することができずに、どんどん成績が悪くなってしまう可能性があり、自尊心や将来への希望を奪うことに繋がりかねません。

 

ですが、自粛が解除されたからといって、すぐに対面の支援に切り替えた場合、闘病中の子ども達に感染症のリスクを負わせることになり、病気から守ることができません。

 

そのため、遠隔支援の環境を整える他、私達に残っている道はないのです。子ども達の未来への選択肢を減らさないためにも、どうかご支援いただけないでしょうか。応援をよろしくお願いいたします。

 

 

 

対面支援と変わらない学習環境を届けたい。

 

今回皆様からいただいたご支援は、各家庭へ貸し出しをするタブレットやモバイルルーター購入費、撮影用機材の購入費、撮影環境を整えるための改装（DIY）費用などの充てさせていただきます。（詳しくはこちら）家庭へ経済的な負担を強いることなく、より良い学びの場を提供したいと思います。

 

 

 

 

1人ひとりにあった学習支援を。

現在、緊急事態宣言が解除されたりと、新型コロナウイルスは終息に向かっていますが、子ども達が置かれている環境は、一人ひとり違います。そのため、各家庭のニーズに合わせて、家庭訪問型と遠隔型、さらには教室型を行っていきたい思っています。

 

遠隔支援は、もし入院したときは、病院の許可が降りた場合、病室からでも勉強ができるようになります。また、教室型では、自習室のように時間を気にせず勉強ができるオープンスタイルにしていきたいとも考えています。

 

私達は、病気や障がいがある子ども達の個々にあった学習方法で、学校教育を切れ目なく受けられる環境を作っていきたいと思います。今回はその第一歩目になります。どうか皆様ご支援をよろしくお願いいたします。