【きずなメール】安心を言葉にのせ孤育てを防ぐセーフティネット強化を

こんにちは、大島です。いつも応援ありがとうございます。

昨日もお知らせをお送りしましたが、目標の200万円を達成することができました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです！

残り期間わずかですが、ネクストゴール260万円を目指して最後まで走り抜きますので、引き続きご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

今回は達成直前に開催いたしました社会的養護啓発キャンペーン「こどもギフト」メンバーである犬山紙子さん、草野絵美さんとの特別対談をお届けします。

 

編集：READYFOR
 

前編：妊娠・育児中の不安などにきずなメールがどのように寄り添っているのか、またその仕組みの重要性について、犬山さん、草野さんの体験談も踏まえながらのお話。
 
後編：READYFORキュレーターの小谷も交え、コロナ禍での話を皮切りに、今後この取り組みをもっと広げていくためにできること、自治体や国との連携などについても熱く議論を交わしました。

 

→→後編

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はじめての妊娠につきまとう不安。

エビデンスで毎日に寄り添う、弱いきずな を。

 

犬山　私たちは、以前厚労省を訪ねた時に、「LINEだと若い親御さんにすごく情報が届きやすくなるし、読む人も増えると思います」と話をしました。きずなメールさんは、LINEで妊娠や子育てに関する大切な情報を受け取ることができ、さらに、「市での子育て支援はこんなのがありますよ」と伝えてくれ、親御さんと自治体や地域をつなげることで、孤立から一歩遠ざける。
そして、もしもの時、行政の支援が必要なご家庭は、行政との距離が近くなる。
至れり尽くせりというか、とても大切なサービスだと思いました。

 

大島　ありがとうございます。

 

草野　妊娠した時に感じたのが、何が子育ての正解なのかを調べるのが難しいというところでした。ママ向けのメディアや雑誌を見ていても、「これだけ準備しなくてはいけない」と書いてあっても、そこには広告が入っていたりもするので、本当に必要なのかな？と思ったり。

情報を取りに行こうとすると混乱してしまうので、専門家の方がこう確認してくださって、自分の妊娠週数や、子どもの月齢に合った内容が送られてくるというのは、すごく役に立つと思いました。

 

 

犬山　私が妊娠中や初めての子育てですごく不安だったのが、情報を得る時に「この情報はエビデンスがあるのかな？どうなのかな？」というところでした。インターネットで調べるとエビデンスのない情報は本当にたくさんあって…。

例えば、「乳腺炎」になって高熱が出たんですけれども、その時の対処法とかはやっぱりまだ民間療法のほうが情報として強く出てきて。「この辛さが治るんだったら民間（療法）でもいいや」と藁にもすがる思いで。

 

そういう時に、お医者さん監修のエビデンスがしっかりした情報が届くというのも、すごく安心感があるなっていう風に感じました。

 

大島　僕らは「検索不安」と呼んでいます。何かをスマホで検索しても、結局辿りつくのが「信頼できるかどうかを自分で確かめなくではいけない情報」ばかりで、検索すればするほど不安になるということです。

 

草野　特に初めての妊娠、育児の時は辛いですよね。自分のやり方で合っているのかな？とか本当に不安が大きいので。落としたら死んじゃいそうな赤ちゃんが自分のもとに来て、泣き止まないだけでも心配なのに、更に心配を煽るような情報が来たりするから、それはありますよね。エビデンスがあるというのは本当に安心なことですね。

 

大島　「信頼できる情報が自分にあったタイミングで届くから心配にならない」とか「不安が解消された」という声は、確かに読者の方からのアンケートなどでもよく聞きます。

 

あとは、自分が調べなくても情報が来るので、「自分が気づいていなかった必要な情報が来て「あ、そうだったんだ」と思うことがあった」というのも声としていただくことが多いですね。

 

 

 

自分だけじゃない「情報の隣人性」

パートナーにも育児参加の機会を。

 

大島　妊娠期間や子育て中にわからないことや不安なことがあった時、「自分だけなのかもしれない」と悩むことがあると思います。そういう時に「今こういう時期です」と書いてあることを見て、「自分だけじゃないんだとすごく安心した」という声もよくいただきます。

 

きずなメールを読むことで「こういう人もいるんだ」「こういうこともあるんだ」「自分だけじゃないんだ」ということを、感じることができる。僕らはこれを「情報の隣人性」と呼んでいますが、こう感じてもらうことができるような書き方を、あえてしています。

あと、きずなメールはぜひパートナーの方にも読んで欲しいなと思いますね。

 

犬山　ほんと、それはとても感じます！育児にちゃんと参加していけるように、妊娠期間からパートナーが読むことは、とても大事。

 

 

大島　きずなメールの読者アンケートを分析しても、自分だけで読んでいる方よりパートナーと一緒に読んでいる方のほうが、明らかに日常生活の面に良い影響が出ています。

 

パートナー側の声で言うと、自分で調べることが難しい中で、少ない量で本当に必要な情報が届くことが良いみたいです。すぐに読み切れる。
そして、全部で540通あるので、気づいたら最終的には育児冊子1冊分くらいを読んでいるようなボリュームになります。
日々自分が知らないことを良いタイミングで知れることで、奥さんや子どものことがちょっとわかったとか、共通の会話ができたみたいなことにつながっているようです。

 

草野　妊娠中は体調の変化がすごく目まぐるしくて、その辛さをいちいち全部伝えられなかったり、自分でもどうしていいかわからなかったりする中で、そういう形で伝わってもらえると、本当に嬉しいなと思いますね。

 

大島　やっぱり言いにくいこととかもあるので、「そういう時は、あえて転送する」「パートナーにスマホの画面を見せる」のような使いかたをしているときくこともあります。

 

草野　私が妊娠していたときは、それこそママ友もいなかったので、「自分だけじゃないかな？」という感じで不安が強かったので、そういう時にきずなメールを登録しておけばよかったなと思いました。

 

大島　初めて妊娠した時ってみんな初心者なんですよね。初心者なのに、学校で教えてもらったこともないし、練習したこともない。女性は環境に突然放り込まれて、そのギャップに驚かれる方、戸惑う方は本当に多いです。

 

一方、最近では男性の産後うつの話なども出てくるようになってきました。男性の産後うつの専門家の先生が「きずなメール」の元読者で、そこからご縁がつながり、きずなメールを活用した、男性の産後うつに関する調査研究を共同で実施中です。今は、きずなメールと一緒に父親向けのアドバイスを送り、それを読んでくださった方とそうでない方への影響の違いを調査しています。

 

 

犬山　産後うつとかも全部ホルモンのせいにされてしまう傾向がありますが、環境などの問題もあるじゃないですか。「まぁ、ホルモンだしね」って言われてしまうと「いや、違うよ」と。

 

草野　こういう幸せなことでも、新しい環境になるということは必ずストレスがかかりますもんね。

 

大島　犬山さんのカウンセリングについてのnoteを読んで、すごく通じるものを感じました。男性性、男の人の認められたい気持ち、そこに伴うちっちゃい怒り。簡単には解消できない根源的な問題で、突き詰めると社会規範などもある。そこに対して今回の例であれば、テキストメッセージでアプローチしていく。男の人にも読んでもらい、意識を変えていけるのが一番理想かな、と思っています。

 

 

犬山　そこはさらに大きく拡散したいですね…！

 

→→後編につづく