地域猫の命は誰が看取るの？シロちゃん～前編

シロちゃんのことで相談があったのは、11月24日のことでした。

豊島区で活動をする60代後半のボランティアTさんからのご相談です。

 

Tさんは、「ちよだニャンとなる会」の初代・代表者の栗原環さんの学校の後輩の方で、10年ほど前に、地域の不幸な猫たちをみかねて栗原さんに相談、TNR活動を始めたのでした。

 

そのTさんから10年ぶりにお電話。

高齢の地域猫が数匹いて、ボランティアがそれぞれ自宅に引き取っているがもう、それも限界。

特に腎不全末期のシロちゃんを引き受けてもらえないか

というものでした。

 

私たちは、悩みます。

まだシェルターは完成しておらず、これから工事も始まる。

工事の前に多くの猫を入れることは避けたかったのです。

 

しかし、現在は病院にいる末期の腎不全の子を外に戻すなんてことはできない。

もう心は決まっていました。

まずは、シロちゃんの面会に行こう。どんな様子が獣医師からの説明をきちんと受けたい。

私たちでどんなケアをすればよいのか、準備には何が必要なのか。

 

1２月1日：白ちゃんの面会で動物病院をお訪ねする

静脈点滴を入れたシロちゃんが、診察台にやってきてくれました。

 

▲はじめまして、シロちゃん。迎えにきたよ。この時すでに体重は2.3キロに。

 

考えていた以上に、状態が悪いことは一目でわかる。

先生のお話からも、病院に運ばれてきたときに、このまま亡くなってもおかしくない状態。

 

退院後、私たちのシェルターで出来る処置を先生と話合う。

 

先生：毎日の補液が必要ですが、それでも白ちゃんが持ち直すということはない。QOLを重視しましょう。

尿毒症等で、苦しむようなことや急変することがあれば、先生に連絡をする、という話をして、私たちは、白ちゃんと補液セットをもって退院しました。

 

外で長く暮らしていた子ですから、ケージの中だけではなくフロアも歩けるようにしてあげたい。といってもかなり衰弱しているので、安全に快適に。

 

私たちは、リフォーム工事を予定している部屋の段ボールや資材を部屋の隅に片付けて、ケージ、トイレ等を用意。

シロちゃんの入居となりました。

 

 

▲シロちゃんが「みんなのシェルター」にやってきました

※後編に続きます