プロジェクト概要

プロジェクトの終了が報告されました

災害現場で救助困難な状況に置かれた方々の命をより多く救うため、全国の消防士がいつでも利用可能な特殊な現場訓練ができる場所を東京につくります!

 

初めまして、NPO法人全国救護活動研究会 八櫛徳二郎です。20年ほど前から数名の仲間と災害現場での救命率を向上させる研究を開始しました。現在では、消防士、警察、医師、看護師、海上保安庁、自衛隊などの災害時に救護活動に関わる方を中心に2,000名を超える研究グループとなり、2016年にNPO法人を設立しました。

 

災害大国日本ですが、地震で大規模倒壊した現場などの訓練ができる場所は限られており、十分な訓練が簡単にできないのが現状です。しかし、災害の現場では、どんな状況であっても目の前の命を救わなければなりません。さらに隊長職ともなれば、ともに救護にあたる仲間の命を背負いながら、的確な救出計画や具体的な活動の指示が求められます。

 

そこで、「自由に利用できる特殊な現場を想定した訓練場(下の画像のような施設を複数パターン)」と「現場での対応方法を学ぶことができる教育棟(50名程度が座れる平屋)」を東京都内につくるために立ち上げたのが今回のプロジェクトです。

 

しかし、大規模な工事となるため、340万円もの資金が必要になります。災害現場でひとつでも多くの命を救うための第一歩を応援していただけないでしょうか。

 

災害現場を想定した訓練の様子

災害現場を模して障害物を置いた訓練場(@アメリカ)

 

懸命な救助活動を行う消防士自身も危険にさらされています。十分な訓練が、目の前の命はもちろん、消防士自身の命も守るのです。

 

消防士たちは、目の前の命を助けるために、懸命です。さらに、隊長職ともなれば、ともに救助活動にあたる仲間の命、その家族たちをも背負っています。現場に不慣れな隊員もいます。大震災の時のようなこれまで経験したことがない未曾有の状況が広がっていることもあります。しかし、そんな中でも、自らが判断し、隊員たちに的確な指示を出さなくてはなりません。当然、その指示が誤っていれば隊員の命すら危険な目に合わせてしまう、ギリギリの選択を常に迫られているのです。

 

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ギリギリの選択が、多くの人の命を左右しています

 

「瓦礫が折り重なる困難な現場だから」「初めて遭遇する現場だから」なんて言葉は許されません。どんな現場であっても、大きな責任とプレッシャーに打ち勝ち、最適な判断をしていくために、訓練が必要不可欠なのです。

 

しかし、現在日本で災害時のような特殊訓練ができる場所は限られています。さらにそれらの訓練場は特殊なため、広域防災センターや消防学校などの施設にしかありません。それらの施設を私たちのような全国から集まった有志の消防士が自由に使うことはできません。目の前の命を救いたい、ともに救助する仲間を守りたいのに、そのための訓練ができないというのが、今の耐え難い現状です。

 

命を救いたい。絶対に譲れないこの気持ちを実践にいかすための努力は惜しみたくない

 

手順を誤れば命は助かっても、障がいが残ってしまったかもしれない。ギリギリの選択で無事救助できたのは、研究会で学んだことがあったから。

 

過去、私が経験した現場です。複数の車両が巻き込まれ、数台は原型をとどめないほど変形している、あまりにも悲惨な光景がそこには広がっていました。潰れた車両の下敷きになっている怪我人。ただ、挟まれている箇所がなかったので、引っ張り出すことができる、そう思いました。

 

しかし、怪我の状況を観察すると、背骨に強い痛みを訴えている。脊髄損傷か。だが、足に麻痺やしびれはない。神経は問題なさそうでした。脊髄に不安がある場合、安全な救護手段があるのですが、車の下では十分な空間がなく不可能。しかし、無理やり引っ張ってしまっては、神経を痛めてしまう可能性が高い。

 

そこでふと頭によぎったのが、研究会で学んだ『狭隘空間での特殊技術、一人ログロール』。私は隙間から怪我人に抱きつき脊髄を保護しなががら、自分の上に怪我人を乗せ、担架のようになった私をつぶれた車の下から引きづり出してもらいました。

 

その方は数ヶ月後、元気になった体を見せに来てくれました。自分の足でしっかりと歩いていました。きっと、無理して引っ張り出していたら、この方は車椅子だったかもしれないと思った時、研究会で活動困難な究極の状況を体験していたことで一人の人生を救えたととても嬉しく思いました。

 

多くの消防士が技術を共有できるように

 

災害時に必要とされる技術と知識を学ぶ4つのブースからなる訓練場と、それを学ぶ教育棟 兼 惨事ストレスにさらされる消防士の相談所をつくります。

 

今回のプロジェクトでは、そんな状況を打破するために、特殊訓練ができる場所、震災対策訓練場(CSRM training range)をつくります。


■指揮進入活動ブース:中の状況が見えない時に、外部から観察し、情報をまとめ、安全管理を行う。そして、誰が中に入っているかを常に記録する作業を訓練するブース。

 

■狭隘空間活動ブース:身動きができないほどの狭い空間で一般市民を救出することの難しさ、作業にかかる時間、疲労感を体に理解させる訓練をするブース。

 

■傷者観察ブース:狭い空間内で、怪我人の脈拍や怪我の状況など容体を観察する訓練や狭すぎて体の一部分しか触れない状況で観察を行う訓練をするブース

 

■保温保護ブース:救助現場で、患者の状況を把握・判断し、保温保護の作業を行うブース。

 

災害時の救助活動を想定した総合訓練ではこれらのブースを活用し、狭い空間内で、救出時間や被救助者の体力を踏まえ、やるべきことの優先順位を組み立て、救出プランを実践する訓練を行います。

 


 

これらは、研修などで学ぶこともあるシーンですが、体験してみると、想像以上に時間がかかり、体力が奪われるものばかり。そんな中、命にかかわるような判断を常に求められるのです。また、日中と夜間の救護では全く感覚が異なります。いつもと同じ道でも通る時間が違うだけで不安に思うこともあるでしょう。自分たちが運営する訓練場であれば、夜間訓練も自由にできます。

 

一度経験ができれば、身をもって体験する機会があれば、現場で不要な混乱を招くこともなくなります。それを実現するのが今回の訓練場なのです。

 

加えて、これらを集中して学ぶことができる、教育棟も建設します。そこでは、座学に加え、医療関係者との交流やストレスケアのために使用する惨事ストレス相談所(Counselor`s office)としても整備していきます。

 

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理解しているだけではない、体験の有無が結果に結びつくことが多い災害現場

 

他人事ではない、惨事を目の当たりにした消防士にかかるストレス。ゲートキーパーが必要です。少しでも救うチャンスをつくります。


長きにわたり救護活動をされている方であれば、経験したことがあるでしょう。「惨事に直面した隊員の心の傷」「結果として除隊していく仲間たち」「時には自殺という道を選んでしまう仲間も」。

 

※ゲートキーパーとは、自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応(悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る)を図ることができる人のことで、言わば「命の門番」とも位置付けられる人たちのことです。

 

少しでもそんな仲間たちの救いになればと、私たちは3年前より、惨事ストレスを聞くための勉強会を開始しています。実際に、年に30件ほどの相談を受けることがあり、専門家につなぐことで、現場に戻れた消防士もいます。過去には、緊急と判断し当日や翌日に新幹線や夜行バスで面談をしに行き、対応したこともあります。

 

多くの人の命を救うという大義を抱いているからこそ、消防士にかかる責任感・ストレスは計り知れません。そのストレスを緩和できる場所、サポートし、時には専門家につなぎ、治療を進められる場所として惨事ストレス相談所(Counselor`s office)も絶対に必要になってきます。

 

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「家族や医者には相談できない」だからこそ、消防士同士で支え合うことも重要です

 

ひとつでも多くの命を救うための、学ぶ場、救う場をつくる。実現に向けて一緒に立ち上げっていただけませんか。


私たち消防士は、目の前の命を救えるようになるのであれば、できることはすべてしたいというのがすべての消防士たちの望みです。しかし、それができないこの現状は、いますぐにでも改善していくべきと考えています。

 

ひとりのスーパープレーヤーだけでは、多くの命を救うことはできません。チームで災害現場と向き合い、ひとつひとつの命を救っていくしかないのです。刻一刻と変化する現場を、隊長が的確に指示し、隊員とともに的確に救助活動を実践していく。そんな救護体制を全国に広めていくためのこのプロジェクトは、ゴールではなく、スタートです。

 

どうか皆さん、ひとつでも多くの命を救うための救護活動を実現していくために、この第一歩を一緒に歩んでいただけないでしょうか。

 

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多くの命を救うために、この一歩をともに踏み出していただけないでしょうか
必ず実現します。有志たちが自由に訓練できる場所をつくるこのプロジェクトを

 

◇◆◇ご支援金の使用用途◇◆◇

ご支援いただいた340万円は、今回のプロジェクトにかかる440万円の一部に充てさせていただきます。

▶土地購入費:100万円

▶訓練棟建設費:220万円

▶教育棟 兼 惨事ストレス相談所建設費:120万円

 


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