コロナ禍で家族と会えない終末期医療の現場にテレビ電話面会を

皆さま、テレビ電話面会を広めるためのクラウドファンディングへのご支援、本当にありがとうございます。開始1週間が経過しましたが、予想をはるかに上回るご支援をいただき、まもなく1200万円に到達しそうな状況です。改めて、テレビ電話面会への期待の大きさに、身が引き締まる思いです。

さて、今回はSNSなどでお馴染みで、このプロジェクトにご賛同いただいていている"外科医けいゆう”こと山本健人先生から、6月18日に発売予定の新刊「医者と病院をうまく使い倒す34の心得」(KADOKAWA)のサイン本を、こちらのクラウドファンディングにご提供いただくことになりました。なお、こちらのサイン本は、発売後すぐ、ご支援いただく皆さまのもとにお届けいたします。

先生は新刊の初告知を当クラウドファンディングにてされるなど、我々のプロジェクトへ多大なるご協力をしていただいております。このたび、先生の想いなどをまとめた以下の文章を寄稿いただきました。本当にありがとうございました。

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私はこれまで、終末期の患者さんを何度となく診療してきました。

死を間近に控えた患者さんは、家族と二人三脚で一日一日を大切に過ごします。

お互いの歩んできた人生を振り返り、思い出を語り合う。そんな時間が患者さんの心を支え、最後の時を豊かなものにするのです。

ところが、今この尊い時間が侵されています。面会禁止によって、患者さんやその家族がどんな思いでこの苦境と向き合っているかを思うと、胸が痛みます。このクラウドファンディングは、タブレットによるテレビ電話面会を通して最後の充実した時間を取り戻そうとする、きわめて重要な試みです。

同時に、私は今回の問題に直面し、今更ながら気づいたことがあります。家族との最後の時間を十分に取りづらい方たちはこれまでもたくさんいて、苦痛に黙って耐えてきたのではないかということです。

入院中の患者さんと毎日のように面会できる家族は、決して多いわけではありません。日々の仕事や家庭の事情、病院までの距離、様々な制限によって、家族と会って一緒に過ごしたい気持ちを思うように満たせない方はきっといるはずです。

その点でも、今回のクラウドファンディングはこの「コロナ禍」だけにとどまらず、これからの終末期医療の質を向上させる重要な取り組みになると考えます。

さて、大変ありがたいことに、今回廣橋先生らにお声がけをいただき、私もこのクラウドファンデイングに参加させていただけることとなりました。

リターンとしてお届けするのは、2020年6月16日に発売予定の私の新刊（サイン入り）です。この本は、患者さんが医師や病院に対して抱く様々な疑問について、「検査」「診察」「薬」「コミュニケーション」に分けて、一問一答式で分かりやすくお答えする作りになっています。

医療と一度も関わらずに一生を終えられる人はいません。しかし不思議なことに、私たちは「病院の利用法」についてレクチャーを受ける機会はほとんどありません。

本書は、これから皆さんが医者や病院を上手に利用するための1つの取扱説明書になることを期待し、「医者と病院をうまく使い倒す34の心得」と名付けました。

このクラウドファンディングでは、書店や電子ストアより一足早く、先行予約していただけます。

ぜひ、ご支援くだされば幸いです。

山本健人