亀梨和也さんが主演されたドラマ「セカンド・ラブ」ではコンテンポラリーダンサーが主人公でした。亀梨さん演じる主人公のコンテンポラリーダンサーは怪我をして日本に帰国したのちバイトをしながらチャンスを待つ・・・というようなストーリーが展開されました。

 

 ドラマではその後主人公が大きく飛躍しますが、現実の世界でこれが起きることはごく稀です。血がにじむような努力の末に夢破れて諦める人も少なくありません。なぜなら、日本のダンス界にははっきりとした仕事としてダンサー・振付家などが成り立っていないからです。生活出来る水準の給料をしっかりと支払えているダンスカンパニーは日本には本当に少ないのが現状です。公的なバックグラウンドで活動しているダンスカンパニーも僕が思いつく限りでは新国立劇場バレエ団と新潟の金森穣さん率いるNoismのみです。他の小・中規模のカンパニーは良くても少額の助成金で公演単位での活動、もしくは自費での活動です。出演者から参加費をとって発表会のような「公演」を行っているところも多いのです。

 

 たとえば、僕が今回目標として設定している53万5千円を自力で貯金して公演を行うことは切り詰めた生活をすれば可能だと思います。しかし、僕にとってそれでは意味がないのです。なぜなら、それでは「自分の中だけで完結する作品」を作るだけで家で誰も見ていない中で踊るのと同じだと思うからです。たくさんの方にご支援頂いたり、協力していただくことで「みんなの作品」にすることがとても重要だと考えます。作品に関わったいろいろな方々が、「私はあの作品を作った人達のひとりだ」と誇りを持って言っていただけるような作品作りの環境が日本にはもっと必要だと思うのです。それが企業やスポンサーの場合もあっていいと思いますし、今回のようにクラウドファンディングで一般の方々からのご支援を募るのも良いと思います。

 

 もっといろいろな人が関われる舞台芸術の作り方があって、日本の政府や企業からもっと助成やスポンサーが出るようになれば日本のダンス界は大きく変わるでしょう。そうすれば、ドラマの主人公のような人も怪我をしなくても「日本で踊りたい」と日本を拠点に活動できるようになると思います。

 

 いきなり僕がそんな環境が作れるわけではありませんが、このプロジェクトが成立することは芸術分野の創作活動をもっと開いたものにし、若手クリエイターたちの新しい資金調達方法を確立していくための第一歩にできると考えています。日本のダンス人口も実は世界有数の規模ですし、漫画・アイドル・歌舞伎などの伝統文化など、世界に輸出できるような素晴らしいソフトパワーを持つこの国で、ダンスで食べていくことを志す若者たちが苦しんでいる現状を変えたいです。そのための大きな第一歩に、ぜひご協力いただけませんでしょうか。

 

 締め切りまであと約48時間、どうか、どうかよろしくお願いいたします。

 

鈴木 竜

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