土と水を保全する農業や漁業応援プロジェクト

土と水を保全する農業や漁業応援プロジェクト

支援総額

500,000

目標金額 470,000円

支援者
35人
募集終了日
2020年8月5日

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2020年07月24日 16:33

化学肥料や濃厚飼料が増えていくと土壌はどうなるか(その⑤)

 カリウムの過剰あるいは不足は、どのようにして発生するのでしょうか? 一般的には、草地へのカリウムの投入量、草地からの牧草としてのカリウムの収穫量、投入量から収穫量を差し引いた余剰のカリウム量によって決まると考えられます。式に表すと以下のようになります。

 

草地へのカリウム投入量 - 牧草としてのカリウム収穫量 = 余剰カリウム量

 

 牧草に吸収されなかった余剰カリウム量が多いと、土壌交換性カリウムは増加していくと考えられます。さて、草地へのカリウム投入量が多くなるとどのようなことが起こるのか、考えてみましょう。

 2005年に施肥試験を行いました。その結果、大体の傾向として、草地へのカリウム施肥量が多くなると、牧草のカリウム吸収量は増加します。

 ところが、草地へのカリウム施肥量が多くなると、余剰カリウム量も増加するのです。これは、草地へのカリウム施肥量が多くなると確かに牧草のカリウム吸収量も増加するのですが、増えれば増えるほど吸収効率が低下してしまうためなのです。では、実際の酪農経営ではどのようなことが起こっているのかを考えてみましょう。

 酪農経営体へのカリウムの流入ルートは大きく分けて肥料と濃厚飼料です。カリウム入りの化成肥料やBB肥料を漫然と施用したり、濃厚飼料を過剰に増やすと、草地土壌表層へカリウムが蓄積します。そしてしだいに土壌の深い部分もカリウムが蓄積していき、最終的には牧草のカリウム含量が増加していきます。なんとなくのカリウム入り化成肥料やBB肥料施用や、過剰な濃厚飼料の給与は、カリウム過剰を招き、グラステタニーや乳熱などの疾病を呼び寄せることになるのです。

 たかがカリウムと思われがちですが、牧草や乳牛の健康を左右するミネラルであるとともに、土-草-牛の循環がうまく行われているかどうか、それがはっきりと現れるミネラルでもあります。やはり「たかがカリウム」ではなく「されどカリウム」なのです。

 

 

リターン

10,000


土と水を保全する研究成果2020

土と水を保全する研究成果2020

このプロジェクトで明らかになった研究成果・データを,支援者の皆様にご提供いたします。データの活用は特に制限を設けないこととします。メール添付をご希望の場合は、メールをご選択ください。郵送をご希望の方は、郵送をご選択ください。郵送でお送りします。

支援者
34人
在庫数
50
発送完了予定月
2021年3月

10,000


ニシベツ伝記(小説)

ニシベツ伝記(小説)

今までの研究成果を小説化してみました。
架空の根釧原野に存在する、付属短期大学を持つニシベツ実業高校を舞台として、地域の課題を生徒たちが解決していく、と言ったストーリーです。

支援者
1人
在庫数
99
発送完了予定月
2020年10月

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