みなさまこんにちは。夢のコミュニティキッチンプロジェクト東京大学チームの竹村由紀です。

前回に引き続き、「夢のコミュニティキッチンまでのあゆみ」第6回として、コミュニティキッチンの設計をどのように進めてきたか、東京大学チームから詳しくお話ししたいと思います。

 

前回ご紹介した2016年4月の現地ワークショップの後、私たち東京大学の学生は大学に戻ってさっそくコミュニティキッチンの設計に取り組みました。

現地でのフィールド調査やお母さんたちへのインタビュー調査を通して、「大人数で使える広いキッチンが必要」、「セントマーサエステートには住民が集まれる場所(コミュニティスペース)が十分にない」、「お母さんたちは子供たちの世話があるので、なかなか家を離れられない」、「コンクリートの壁に囲まれた部屋は暑すぎる」といった様々な条件がわかり、これらを踏まえて学生グループ2チームがコミュニティキッチンの設計に取り組みました。

2016年5・6月の2ヶ月間で、コミュニティスペースとキッチンスペースを上手く組み合わせたキッチンのコンセプト設計案2案を練っていきました。

 

コンセプト設計案1:2階をキッチンとし、1階を住民の集会スペースなど多目的に使えるスペースとして開放する案

 

コンセプト設計案2:1階をキッチンとし、2階以上をイートインスペース・集会スペース・子供の遊び場として使えるようにした案

 

キッチンの設計案以外にも、家庭菜園をさらに広めるためのアイデアや、住まいの環境を良くするアイデアなどもデザインし、スタジオ課題の成果としてまとめました。

 

2016年の8月には、授業に参加した学生のうち6名の有志学生が、授業を通してつくったキッチンのコンセプト設計案を持ってセントマーサエステートを再び訪れ、お母さんたちやその子供たちを始めとする現地住民に向けて、コミュニティキッチンの模型を見せながらアイデアを説明しました。

 

模型を見せつつ、お母さんたちにキッチンの設計案を説明

 

お母さんたちは、より具体的に場所をイメージできたこともあり、「治安があまり良くないのでセキュリティが心配」「コミュニティスペースは欲しいけど、キッチン部分はプライバシーも大事」「このレシピを作るのに、こんな設備が必要」などなど、さらにいろいろな意見が出してくれました。

こうしてさらに集まった意見を踏まえて、さらに東京大学隈研究室・清家研究室を中心に、設計案を改良していくことになりました。

 

お母さんたちからのアイデアや意見を聞く様子

 

また、この訪問時に、私たち東京大学チームとカマルフリーダは、コミュニティキッチンへの協力を得ようと、セントマーサエステートを管轄するボカウエ市と国家住宅局のブラカン州支部を訪問し、アイデアの説明をしに行きました。

その結果、場所が必要ならカマルフリーダが現地事務所として間借りしている長屋の一軒を、期間限定で使っても良い、という許可をもらえたのです。

 

プロジェクト開始当初は、カマルフリーダの購入した土地に、東京大学チームが設計するコミュニティキッチンを本設の建築物として立てることしか計画になかったのですが、この許可を受けて、まずは長屋を仮設のコミュニティキッチンに改修し、そこで試験的に野菜スナックづくりを始めてみよう、その後長く使える本設のコミュニティキッチンを作ろう、という二段構えの進め方をすることになりました。

 

 
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