このページをご覧いただき、ありがとうございます。3回目となる見どころ紹介ですが、今回は、液浸標本の一部をご紹介したいと思います。

 

Think Squareは、実際に標本に触れることができることで、知的好奇心を満たしてもらうことをコンセプトとしていますが、なかなか骨格標本のような乾燥標本だけでは見ることができないこともあります。例えば、薄くて固いものがあります。

 

写真は、イルカたちが良く餌生物として捕食している、イカやタコの頭足類のビーク(くちばし)の標本です。

 

 

イルカたちは、魚やイカなどを食べて生活しているわけですが、それをどのように我々が知るかというと、座礁などで死んでしまったイルカたちを解剖し、胃の中身を見せてもらう、もしくは、水中で摂餌する様子を見るという方法になります。後者の方法はなかなか難しいので、落ち着いて観察するには前者の方法をとることになります。胃の中からは、このイカのビーク(くちばし)や魚の耳石などがでてきますが、種によって異なる形をもつビークを同定すると、どの種類のイカを食べているのかが分かります。

 

昔から、上下のくちばしの組み合わせをカラストンビと呼んだりしますが、これが、そのカラストンビになります。大きなイルカ(クジラ)になれば、それだけ食べる量も増え、非常に多くのビークが見つかります。例えば、シャチの胃からは、2枚目の写真のように多くのビークが見つかっています。

 

 

一つ一つ丁寧に見ていくと、イカの種類が分かり、そのイカの情報から、どのくらい潜れるのか、物理的にどのくらいの量を最低食べるのかが分かってきます。このビークは、乾燥すると、割れたり、変形してしまうため、どうしても液浸で保存する必要があるのです。

 

もう一つ、展示を予定している標本を紹介します。時々、きれいな写真で話題になることもある、透明標本です。

 

 

骨の状態を知るために、染色して確認するのですが、アリザリンレッド、アルシアンブルーという薬品を使い、それぞれ硬骨、軟骨を染めて確認します。この標本は、ネズミの胎児を染色したもので、どのような場所が赤く染まっているのか、もしくは青く染まっているのか、見ながら考えると発生段階でどのように骨が形成されていくのかを確認することができます。これも、液浸標本でしか実際に目で確認できないことになります。

 

液浸標本は、乾燥標本に比べ、実物に触れていただくことはできないのですが、瓶自体は手に取って、自由に見ていただく予定です。ぜひ、これらの標本も手に取って見ていただければ幸いです。

 

 

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