支援総額
目標金額 500,000円
- 支援者
- 20人
- 募集終了日
- 2020年5月15日
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プロジェクト本文
終了報告を読む
達成のお礼と第二目標70万円への挑戦について
皆様のおかげで、第一目標を達成することができました。あたたかいご支援に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
ここからは5月15日(金)23時の募集終了まで、次の目標として70万円を設定し、残りの期間も頑張りたいと思います。
本文中でもお伝えしている通り、古事記の出版費用は、総額約85万円にのぼり、まだ費用が不足しています。(※第一目標の50万円でストップした場合には、差額分を自己資金でまかなう予定でした)
もちろん、簡単に達成できる目標ではありませんが、最後の瞬間まで頑張りたいと思います。引き続き、応援のほど、何卒よろしくお願いいたします。
4月30日 追記
古事記がどのような経緯で誕生したのか
稗田阿礼から大安萬侶にどのように伝わったのか
「伝承説」と「訓読説」
二つの説があります
現在書店に並んでいる解説書を見ると
「伝承説」の立場を取られる方が多いようですが
はたしてそれは正しいのでしょうか
古事記を現在の書籍に直すと、約80ページになり
朗読するのに必要な時間は約2時間
「伝承説」に従うと、稗田阿礼は、天武天皇が語る2時間の物語を
一度聞いただけで覚えたのか
「訓読説」に従い、読み解く作業を阿礼がしたのなら
「撰録」の作業は天武天皇一人が行ったのか
古事記序から読み解きます。
古事記に出会った60代。
研究書の出版のために、クラウドファンディングに挑戦します。
ページをご覧いただきありがとうございます。鳥生龍義です。小さな町でフリーのコマーシャルカメラマンをしています。六十歳を過ぎたのを機に、簡単な仕事は減らす事を考え始めました。カメラマンは広い知識が必要で、趣味も兼ねてこれまで多くの本を読み、特に物理、科学、歴史が好きで、多くの知識を詰め込んできました。
しかし、その知識を発揮する機会がなくなっていく事に一抹の寂しさを感じ、何か役立てられる事はないかとぼんやり考えていたそんな時、「古事記の研究」に出会いました。
専門家による「古事記成立」に関する研究は、ほぼ50年ほど前で止まり、近年進んでいないように見えます。それに引き換え、現在はインターネットの発達により、国立国会図書館の資料を読むことが出来るようになり、誰にでも特別な資料に触れることが出来る時代になっています。
そこで、空いた時間と、これまでの知識、特に理論物理学によく出てくる「思考実験」を「古事記」の研究で使いたいと思いました。
今回のクラウドファンディングでは、古事記に関する研究書の出版にかかる費用を募集します。みなさまの心温かいご支援をよろしくお願いいたします。
浮かびあがる疑問。
古事記はどのような行程を経て完成されたのか。
これまでの先行研究:伝承説と訓読説
現在出版物としてある古事記の研究書は、一部の専門家によるものであり、特に大学の教授など、世間に与える影響の多い人によって書かれたものです。
稗田阿礼の口伝によって、大安萬侶へ伝承されたものではなく、書によって伝えられたことは、すでに論証している書物がありますが、伝承説をとる書籍がいまだに多いのも事実です。
これは、「阿礼の誦むところの勅語の旧辞を選録す」という文言を中心に考えている事によると思いますが、多くの「伝承説」には「……本に従いて改めず」に関する考察がありません。
逆に「訓読説」では「……本に従いて改めず」を中心に論証されますが、「阿礼の誦むところの勅語の旧辞を選録す」という文言に関する考察が弱く、「伝承説」を残す原因になっています。本書ではそれぞれの文言に関して具体的な行程を考え、思考実験を交えて丁寧に読み解いています。
古事記序を人間の行動原理で読み解く
80ページに渡る古事記を言葉で伝えられるのか
本書では、「……本に従いて改めず」、「阿礼の誦むところの勅語の旧辞を選録す」共に、考えられる限りの実際の行程をあげ、新たな解釈を与え、全てに齟齬がないように詳述しています。
古事記は、現在の書籍のページ数に直すと約80ページになります。平均的な速さでこの文量を読むと、おおよそ2時間かかり、語るにも2時間かかるという事になります。
もし仮に「伝承説」を是とするのであれば、2時間に渡る朗読を「全て記憶」し、言葉で伝えたことになります。
阿礼は2時間に及ぶ物語を一度聞いただけで記憶したのでしょうか?あるいは、天武天皇は同じ噺を何度も語ったのでしょうか。これは、実際の人間が行ったとした場合、大いに疑問に感じる行程です。
経験則としてわかりやすい例をあげましたが、本書ではいくつもの可能性をあげ、詳しく論証しています。
人間の行動原理を考えると、後に伝えるためには記録するのが自然な行動です。
「……本に従いて改めず」の文章は、大安萬侶自信が実際に行ったたことを記述しているのに対し、「阿礼の誦むところの勅語の旧辞」という文言も安萬侶が行った作業を書いていますが、「勅語」という、伝聞が含まれていることが鍵になると考えます。安萬侶は勅語の現場に立ち会ってはいません。
「……本に従いて改めず」からは、明らかに「本」が伝わっていることが読み取れ、「伝承説」に従うなら、この「本」が何を指しているのか説明できません。
「訓読説」に従い「勅語の旧辞」を読み解いたのなら、「勅語の旧辞」を書にしたのは誰なのかという疑問が生まれ、津田左右吉氏が言うように、「勅語」を写し間違いによる誤字だとしなければなりませんが、これは強引過ぎます。
つまり、「伝承説」「訓読説」共に問題が残っている事になります。
本書は「序」に書かれている「古事記成立」に関わる文言の全てに言及し、関連性を持って読み解いています。
これまでに発表されている全ての研究書を読んだ訳ではありませんが、おそらく、初めての論証が多くあるのではないかと考えています。
目次
1 「序」の全体像
○ 概要
○ 日本人の起源
○ 「序」には何が書かれているか
○ 天武天皇の詔の出典
○ 「帝紀旧辞」とは
○ 複雑な神話と文字化
○ 天皇家の成立と「帝紀旧辞」
○ 「帝紀旧辞」喪失の可能性
2 阿礼の作業
○ 阿礼が選ばれた理由
○ 「誦習」と「撰録討覈削偽定実」
○ 阿礼が伝承家の可能性
3 本居宣長の伝承説
○ 阿礼から安萬侶へ
○ 天武天皇から阿礼へ
○ 安萬侶の作業
4 安萬侶の解釈
○ 「稗田の阿礼が誦むところの勅語の旧辞を選録す」
○ 天武の詔と川島皇子
○ 安萬侶の解釈から見た行程
5 氏族の「祖神」と「祖」
○ 「帝紀旧辞」が各氏族にあるのは何故か
○ 氏族の盛衰
○ 「帝紀旧辞」の再生
○ 欠史八代
○ 二十四代仁賢天皇以降
6 帝紀とは系図である
○ 「帝紀」と「旧辞」は纏められたのか
○ 「辞」とは
7 「改められた旧辞」成立のその後
○ パラダイムシフト
○ 新たな「旧辞」が「古事記」と号される
○ いくつかの偽書説について
8 「古事記」成立の実際の行程
9 終わりに
本のコンセプト:高校生にも論証に参加できるように
いまだにあやふやな根拠が中学、高校の教科書にも載り、全ての日本人の「古事記」に関する認識の基礎になっているとすれば残念な事です。今回の本は、持論を述べるだけのものではなく、あらゆる可能性を上げ、一つ一つ確認していき、その結果どういうことが考えられるかという書き方をしているため、すべての人に反証や、別の解が可能なように書かれています。
そのため、研究者でなくても、歴史に興味がなくても、論理的な考察に興味のある人なら、高校生にでも、論証に参加することが可能です。
肝心の資金が足りません。
原稿が完成した為、出版しようと思い、最初は出版社のコンテストに応募したのですが、落選。その後その出版社から「初期費用の負担はありますが、本にして出しませんか」との打診がありました。電話で詳しいお話を伺いましたが、印象としては、内容は悪くないが、危険は犯したくないといった感じでした。
専門の業者からの自費出版も考えていましたが、最低70万円ほどの費用が必要なことがわかりました。これは、色々な物を削り落とし、最低限の本の仕様と、最低限の冊数の金額で、少しいい本の想定や流通の方法を加味すると100万円ほどが必要になります。
悩んでいたのですが、今年の初めまた出版社から案内がありました。85万ほど初期費用はかかりますが、色々な条件を総合的に考えると自費出版専門の業者より、良い条件になっています。何より出版社の方が安心です。
そのため、自費出版専門の所はやめて、こちらの出版社にお願いする事にしました。
今後、少しでも「古事記成立」の真実に近づくために、多くの人の目に触れることを望んでいます。出版には85万円が必要で、自費だけでは難しいため、今回クラウドファンディングでの支援をお願いしました。
「古事記成立」に興味のある方はもちろん、論理的な考察に興味がある方、ロジカルなゲームに関心がある学生などにも、楽しめるのではないかと思っています。
特に、卒論に古事記を選んでいる学生には、とても参考になるのではないかと思い、是非読んでいただきたいと考えています。
新たな視点を持った研究者が現れるように。
この論証に改定が加えられ、あるいは、反駁されることを楽しみにしております。
何十年か前には、古い書物を読んだり多くの資料に触れることは、それなりの専門家にしかできなかったのですが、インターネットが発達した現在、誰にでも多くの資料に触れることが簡単にできる様になりました。
特に国立国会図書館の資料から、現存する「古事記」の書写で最も古い「真福寺本」や、それを解説した本居宣長の「古事記傳」を、直接読むことができる様になったことが大きく、これまでのような専門家だけでなく、新たな才能を持った人達が、新たな角度から「古事記」を研究する時代になったと感じています。
そして、今回の研究過程において、クイズ好き、パズル好きな、頭の柔らかい学生こそ、アタックすることができる分野ではないかと強く感じました。
この本をキッカケに、新たな視点を持った研究者が現れ、研究が進むことを期待しています。多くの意見を聞き、この研究の論理的な破綻を指摘され、また、新しい発見があった場合、5年を目処に、改訂版を出したいと考えています。
※本プロジェクトのリターンのうち、【お名前掲載】に関するリターンの条件詳細については、リンク先の「リターンに関するご留意事項」をご確認ください。
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プロフィール
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