排泄機能にハンディキャップを持つ人達の、生の声を広く伝えたい！

　『今から人工肛門を作る必要があります』

突然、このように言われたら、皆さんどう思うでしょうか。

少なくても（やったー！）と思う人はいないでしょう。

　医療のことを全然わからず、人工肛門って何？と不安になっている患者さんに、医療者から、いくら人工肛門が必要であると伝えても、患者さんは理解できない。私はそれが普通だと思います。本来は医療者が真剣に患者さんの立場にたって考えなければいけない。

　しかし実際はどうでしょうか？勤務の忙しい中、人工肛門に対して理解できない、しようとしない患者さんに真摯に優しく接することが出来ていますか？

私も含め、反省しなければと感じた人も多いのではないでしょうか…

　人工肛門のことに限らず、患者さんは不安を感じながら病気と立ち向かわなければいけない人です。医療者はプロとして、常にそのことを忘れずに寄り添う必要があります。

　ですが、寄り添うためにはお互いの " 歩み寄り" が大事でもあります。つまり、患者さん自身が人工肛門や病気のことを知ることで、現実を受け止めることの辛さが少し和らぐと思います。

『知識は最強のワクチン』であり、知ることで人工肛門や病気というものに対して、免疫力がつくと考えます。

　今回のストーマリハビリテーション研究会が、一般の人たちに認識され、羽田さんの講演を通じて、少しでも知識として身につけていただければ幸いです。ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　東京逓信病院　外科　寺下勇祐