世阿弥&神戸三田ゆかりの幻の能《鼓の瀧》を300年ぶりに復活したい

世阿弥&神戸三田ゆかりの幻の能《鼓の瀧》を300年ぶりに復活したい

支援総額

1,710,000

目標金額 1,500,000円

支援者
76人
募集終了日
2022年9月8日

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プロジェクト本文

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▼目標達成のお礼とネクストゴールについて(追記)

 

伝統文化・地域文化を応援してくださる皆様により、本日9月4日朝、この《鼓の瀧》復活上演プロジェクトクラウドファンディング・第一目標である150万円を達成することができました。

 

これで《鼓の瀧》を復活上演することができます。深く御礼申し上げます。

 

ここから9月8日の募集終了まで、残り少しですが、ネクストゴールを目指して、継続してご支援を募らせていただきたいと思います。

 

ネクストゴールは、180万円に設定させていただきます。

 

第一目標の150万円は、《鼓の瀧》への復活上演に必要な金額の必要な金額のうち、弊会で用立てられない部分の金額を計上させていただきました。

ネクストゴールで設定した+30万円は、《鼓の瀧》復活後、地域で生かしていくために、地域の方々へ向けた講座やミニ公演などでの発信、子どもたちへの謡や舞の指導などに必要な、講師の謝礼・交通費として、使わせていただきたいと思っております。

仮にネクストゴールの金額を達成できなかった場合、ご支援いただいた資金で実施できる範囲でも、実施はさせていただく予定でおります。

継続してご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

▼自己紹介

 

我々は兵庫県三田市を拠点として活動を行っております市民団体「能楽と郷土を知る会」と申します。

 

日本の重要無形文化財、ユネスコ世界無形文化遺産でもある能楽(能と狂言)を、各地域に伝わる記録を掘り起こしつつ、地域の歴史と一体として広めることを目的として、活動を行っております団体です。

 

このたび、我々が拠点とする神戸三田地域(旧称「有馬郡」)を舞台とした、幻の能《鼓の瀧・つづみのたき》の復活上演に向けたプロジェクトを始めることにいたしました。《鼓の瀧》は能楽の大成者・世阿弥の作ともいわれ、少なくとも世阿弥自身が謡っていたことは確実な、由緒ある能の演目です。この《鼓の瀧》を通じて、具体的な地域と能楽を結びつけ、新たな地域の伝統を作る礎にしたいと考えています。

 

現在の有馬温泉・鼓ヶ瀧と和歌

現代の有馬温泉・鼓ヶ滝と能《鼓の瀧》に登場する和歌

 

▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ

 

 

能楽(能と狂言の総称)は中世・室町時代に大成した日本の芸能であり、またそれ以降の時代の、様々な文化や芸能の母体となりました。特に江戸時代には武家の儀式の際の芸能「式楽」とされ、幕府を始め、諸大名でも盛んに愛好・上演されました。

 

能楽は、その普遍性に注目されがちではありますが、決して全国一律のものではなく、地域の特性を受けて、各地域に根付いてきた歴史があります。

 

神戸三田地域(旧有馬郡)では、古くは室町時代・文正元年(1466)に遡る能楽の記録が残っています。また江戸時代にも三田藩主九鬼家や地域の神社などで演能されてきた歴史が存在しています。

 

これらの事績を、過去の活動の中で、マンガの形に作っています。ご覧いただけましたら幸いです。

 

 

マンガ「三田のお殿さまと能・狂言」マンガ「三田のお殿さまと能・狂言」

 

▼プロジェクトの内容

 

「能楽と郷土を知る会」では、神戸三田地域のゆかりの能の演目を探してきました。

 

現在、能として演じられている演目は約200程度ですが、室町時代から現代までに作られた曲は3,000を超えると言われています。つまり2,800以上の演目が、過去には存在しつつも、現在は演じられない”廃曲”となっています。

 

この数多い埋もれた廃曲の中から、神戸三田地域ゆかりの能として、私たちは《鼓の瀧》を見出しました。現在も名所として知られる、有馬温泉の鼓ヶ瀧を舞台とした能の古曲です。

 

能《鼓の瀧》のエッセンス部分を、以下のマンガに仕立てました。

※マンガはあくまでマンガ制作時点(2022年5月)の想定から制作しております。復活上演時のイメージとは異なる可能性もあります。

 

▼能《鼓の瀧》概要

 

[登場人物]

 前シテ:老人の樵人

 後シテ:瀧祭ノ神

 ツレ:若い男、または姥、または若い女(今後の復元による)

 ワキ:臣下

 ワキツレ:臣下の従者

 アイ:所の者

 

[季節]春三月

[場所]摂津国有馬郡鼓の瀧

[曲柄]脇能/初番目物/霊神物

[太鼓]あり

 

[所要時間]1時間20分程度(今後の復元による)

 

※上記は、現時点での想定であり、研究・復元により変化する可能性があります。  

 

【能《鼓の瀧》あらすじ】

臣下が桜の花に誘われ、摂津国の鼓の山(有馬山)に迷い込む。途中で出会った老人は、臣下に山の名前を教え、鼓の瀧へ案内する。老人はこの瀧は古い和歌にも「音に聞く鼓の瀧をうち見ればただ山川のなるにぞありける」と詠まれていることを語り、有馬山の夜桜の美しさを褒め称える。さらに自分は瀧祭の神だと明かし、瀧壺に姿を消す。 月の光に照らされる夜桜の下、瀧祭の神が姿を現し、様々な舞楽を奏して、君の治世を寿ぐのだった。

 

《鼓の瀧》は、世阿弥の芸談を記した書物『申楽談儀』にも、謡い方の注意が書かれており、世阿弥によって謡われていたことが確実な、由緒のある演目です。内容から、作者も世阿弥であるとする学説が有力です。

 

しかし、能としての上演は戦国時代の永禄11年(1568)の後、稀曲上演が好まれた江戸時代中期の正徳年間(1711~16)に何度か上演の記録がある他は、能としての上演は行われていません。

 

ただ能としての上演は絶えていますが、有馬山の夜桜を美しく謡い上げた部分(能楽専門用語でいうサシ・クセ)のみは、流派により「乱曲」「曲舞」などと呼ばれる、最奥の謡物として現在も伝承されています。このことからも、演目としての質の高さは、歴史的・伝統的に評価されてきたといえるでしょう。

 

 

▼プロジェクトの展望・ビジョン

 

  1. 各地の大学図書館、研究施設に所蔵されている《鼓の瀧》の古謡本の調査、研究、校合を行います。

  2. その成果をもとに、上演用の謡本(台本)を作成します。

  3. 可能な限り、現代に残されている資料に従った形での復元を行います。資料が存在しない部分や、現代に上演するには問題がある部分は、現代の能楽師とともに、伝統を踏まえた上で、新たに創作します。

  4. 謡本の制作や、演出の検討には、能楽師や大学の専門研究者なども参加いただきます。

  5. 上演を目指し、復元した演出に基づき、囃子の作調(作曲)や稽古を行います。伝統芸能である能楽の場合、古典演目はそれぞれに伝承された演奏法が決まっていますが、そういう伝承が絶えた演目のため、復元は行うものの、基本的にはゼロからの制作となるため、手間・時間・費用がかかります。

  6. 神戸三田地域内で上演します。また上演の様子をライブ配信、映像記録などを行い、地域外の方にも閲覧可能な状態とし、また記録として残します。

  7. 地域の子どもたちに指導を行い、地域の子どもたちによる素謡・仕舞などの形態での上演をめざす(文化庁・伝統文化親子教室事業内の指導演目の一つに加える想定です)。

  8. 子どもたちに限らず、希望する人には伝承・指導が行える体制を整える。

  9. 地域ゆかりの物語を、舞台として体感することで、地域の歴史・民話に興味をかきたてることを目指します。特に、他地域からの流入者が多い神戸三田地域において、伝統文化を体感することで地域の歴史に関心を持ち、地域への愛着心を持つことを目的とします。

 

▼プロジェクトのスケジュール

 

令和4年5月14日 実行委員・出演者による第一回検討会 以後、月1回ペースで、報告・検討などを行う。

令和4年11月22日 三田市立総合文化センター(郷の音ホール)大ホールにて上演予定。

 

▼クラウドファンディング成功時の出演予定者

 

 

前シテ(老樵)/後シテ(瀧祭ノ神):山中雅志

ツレ(若キ樵夫):林本大

ワキ(臣下):江崎欽次朗

ワキツレ(臣下ノ従者):松本義昭・江崎正左衛門

アイ(所ノ者):善竹忠亮

 

笛:野口亮 小鼓:成田達志 大鼓:森山泰幸 太鼓:上田慎也

 

後見:山階彌右衛門・長山耕三・今村哲朗

地謡:藤井完治・上田拓司・生一知哉・井戸良祐・山田薫・上野雄介・藤井丈雄・笠田祐樹

 

【特別監修】

 山階彌右衛門(能楽師シテ方観世流山階家当主)

 西野春雄(能楽研究者、法政大学名誉教授、法政大学能楽研究所元所長)

【能本作成】朝原広基(能楽研究者、主催代表)

【節付・形付参与】山中雅志(能楽師シテ方観世流)

 

 

▼費用の使用用途

 

・謡本の調査、校合、研究の費用

・上演台本の制作費

・監修者(能楽研究者・能楽師など。過去に同様の実績がある方を予定)への謝礼

・演出費

・稽古料(代々伝承される古典の演目ではないためゼロからの制作)

・当日の能楽師の出演料、能装束の使用料

・上演会場の賃借料

・動画の撮影料(能・狂言を専門とする業者に依頼予定)

・上記の人々の交通費

など。

 

 

今回の達成目標は150万円で、目標金額に到達した場合のみ実行するオール・オア・ナッシングのプロジェクトです。目標金額に到達しない場合は、すべてのリターンについて決済は行われずみなさんがお支払いするものはありません。

 

 

▼「能楽と郷土を知る会」の今までの活動

 

地域の古記録に基づいた能や狂言を上演したり学んだり、マンガの形で発表することで、地域の歴史を、楽しんで体感することの実現を目指しています。

 

平成28年5月5日 マンガ「三田のお殿さまと能・狂言」製作

平成28年7月3日 狂言公演「お殿さまが見た狂言」 於・三田市総合文化センター小ホール

平成29年5月31日 マンガ「さんだ大川瀬の能はじまり物語」製作

平成29年7月1日 講座「さんだゆかりの能・狂言を知る 知識編 三田の歴史と芸能の話」 於・三田市総合文化センター会議室2

平成29年7月22日 講座「さんだゆかりの能・狂言を知る 狂言編」 於・三田屋本店ティーラウンジ

平成29年8月5日 講座「さんだゆかりの能・狂言を知る 能編」 於・三田屋本店ティーラウンジ

平成30年4月29日 マンガ「少年役者・八子大夫」制作

平成30年7月25日~8月29日 「さんだ狂言子ども教室」 於・三田天満神社社務所、有馬能楽堂

平成31年3月31日 ミニ公演「ひなまつり五人ばやしコンサートin旧九鬼家住宅」

令和元年5月22日 マンガ「たんぽぽ城のお姫さま」製作

令和元年7月25日~8月27日  「こうべさんだ能・狂言子ども教室」 於・フラワータウン市民センター、有馬能楽堂

令和元年9月22日~ 「こうべさんだ子ども能楽塾」 於・フラワータウン市民センター ※新型コロナウイルス感染拡大の影響により令和2年3月14日に中断

令和2年8月17日~11月14日 「こうべさんだ能・狂言子ども教室」 於・フラワータウン市民センター

令和2年11月 新作狂言《くわばら》制作・初上演・動画撮影

令和3年3月 冊子「こうべさんだと能・狂言」制作

令和3年7月29日~8月24日 「こうべさんだ能・狂言子ども教室」 於・フラワータウン市民センター、欣勝寺

令和3年12月4日 「第2回能楽と郷土を知る会公演」 於・三田市総合文化センター郷の音ホール

プロジェクト実行責任者:
朝原広基(能楽と郷土を知る会)
プロジェクト実施完了日:
2022年11月30日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

能楽と郷土を知る会主催にて、神戸三田地域(旧摂津国有馬郡)ゆかりの幻の能《鼓の瀧》を、その当地にて、約300年ぶりの復活上演を行う。 集まった資金は以下の用途に使用します。 ・謡本の調査、校合、研究の費用 ・上演台本の制作費 ・監修者(能楽研究者・能楽師など。過去に同様の実績がある方を予定)への謝礼 ・演出費 ・稽古料(代々伝承される古典の演目ではないためゼロからの制作) ・当日の能楽師の出演料、能装束の使用料 ・上演会場の賃借料 ・動画の撮影料(能・狂言を専門とする業者に依頼予定) ・上記の人々の交通費 など。

リスク&チャレンジ

プロジェクトを実施する上でのリスクについて
新型コロナウイルス感染症の状況により、会場の使用中止などが行われた場合、上演が実施できなくなる可能性があります。その場合は、延期開催もしくは中止を、その時の状況によって検討します。
リターンを実施する上でのリスクについて
新型コロナウイルス感染症の状況により、会場の使用中止などが行われた場合、上演が実施できなくなる可能性があります。その場合は、延期開催もしくは中止を、その時の状況によって検討します。
プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
必要金額と目標金額の差額は、企業協賛や自己資金、助成金にて補う予定です。万が一、補填しきれない場合は、復曲上演の形態の縮小など、プロジェクトが大きく変わらない範囲で規模を縮小するなどして対応します。返金は致しかねます。

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プロフィール

兵庫県三田市を拠点に、地域の歴史の中に生きる能楽(能と狂言)を探し、現代に蘇らせるために活動しています。 能楽は伝統芸能ですが、一方で各地域で様々な姿を見せています。「能楽と郷土を知る会」は、主に歴史的な面から、その面白さや魅力を発信していきます。

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リターン

5,000+システム利用料


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【リターン不要の方向け】鼓の瀧サポーター5,000円

●感謝のメール
●パンフレットにご支援者様として記名

※記名は企業名やニックネームなども可能です
※このコースは、リターン費用がかからない分、いただいたご支援金は、サービス手数料を除いたすべてを活動内容に充当させていただきます

申込数
16
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年11月

10,000+システム利用料


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《鼓の瀧》復活初演招待&動画視聴権

●能《鼓の瀧》復活初演に招待(1名様) また当日お越しいただけない方向けに、当日撮影した動画を後日ご覧いただける視聴権
●感謝のメール
●パンフレットにご支援者様として記名

※記名は企業名やニックネームなども可能です

申込数
43
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年2月

5,000+システム利用料


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【リターン不要の方向け】鼓の瀧サポーター5,000円

●感謝のメール
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※記名は企業名やニックネームなども可能です
※このコースは、リターン費用がかからない分、いただいたご支援金は、サービス手数料を除いたすべてを活動内容に充当させていただきます

申込数
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制限なし
発送完了予定月
2022年11月

10,000+システム利用料


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《鼓の瀧》復活初演招待&動画視聴権

●能《鼓の瀧》復活初演に招待(1名様) また当日お越しいただけない方向けに、当日撮影した動画を後日ご覧いただける視聴権
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●パンフレットにご支援者様として記名

※記名は企業名やニックネームなども可能です

申込数
43
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年2月
1 ~ 1/ 8

プロフィール

兵庫県三田市を拠点に、地域の歴史の中に生きる能楽(能と狂言)を探し、現代に蘇らせるために活動しています。 能楽は伝統芸能ですが、一方で各地域で様々な姿を見せています。「能楽と郷土を知る会」は、主に歴史的な面から、その面白さや魅力を発信していきます。

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