天然記念物カンムリウミスズメと海を守る|保護・研究活動にご支援を

天然記念物カンムリウミスズメと海を守る|保護・研究活動にご支援を

寄付総額

4,400,000

目標金額 3,500,000円

寄付者
480人
募集終了日
2022年9月30日

    https://readyfor.jp/projects/wbsj202208?sns_share_token=&utm_source=pj_share_url&utm_medium=social
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note

プロジェクト本文

終了報告を読む

達成の御礼とネクストゴールについて

 

この度は、日本野鳥の会の初めてのクラウドファンディングを応援していただき、誠にありがとうございました。皆様からの多大なるご支援により、9月28日(水)に目標であった350万円を達成いたしました。


これほど多くの方々が、名前も知らないような小さな海鳥にお心をお寄せくださったことに、当会一同、感動とともに大きな勇気をいただきました。心より感謝申し上げます。

 

当初の目標でありました350万円を達成いたしましたが、あと50万円の資金があれば、海洋プラスチック問題を普及、啓発するための小冊子制作費の不足分35万円を補い、さらに今後のプラスチックごみ影響調査の分析費、調査地への旅費等に充当することができます。


そこで、ネクストゴールを400万円に設定し、9月30日23時の終了までクラウドファンディングを継続いたします。また、最後まで挑戦を続けることで、一人でも多くの方に海鳥と海洋環境を取り巻く問題について考えていただけるよう、力を尽くしてまいります。

 

皆様のこれまでのご支援に改めて感謝申し上げるとともに、どうか引き続きカンムリウミスズメと海を守るクラウドファンディングを応援してくださいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

9月29日
公益財団法人日本野鳥の会

 


 

野鳥も人も地球のなかま

カンムリウミスズメを守るということ。

 

海鳥は、海の豊かさをあらわすバロメーターといわれています。食物連鎖の上位にいる海鳥がくらしているということは、エサとなる魚やイカ、オキアミなどが豊富で、良好な海洋環境がある証です。

 

その海鳥たちが、この60年間で世界的に7割も減少しています。私たち人間のさまざまな活動の影響で、世界の海洋環境が急速に悪化しているのです。

 

日本も例外ではありません。日本近海では、39種もの海鳥が繁殖していますが、いまではその半数以上に絶滅のおそれがあります。

 

とくに、日本近海のごく限られた離島でのみ繁殖する「カンムリウミスズメ」は、絶滅の危機が増大している種です。しかし、その存在自体があまり知られておらず、彼らは人知れず姿を消しています。

 

 

日本野鳥の会は、10年以上にわたって、カンムリウミスズメと海を守る活動に取り組んできました。彼らの繁殖地を保全し、世界初の人工巣による繁殖に成功するなど、新たなヒナが海へと旅立つのを助けてきました。

 

しかし、「海鳥を守る」「海を守る」ということは、簡単に達成できることではありません。近年は、人間が捨てた大量のプラスチックごみによる海洋汚染が、海鳥たちへの新たな脅威となっています。この問題に取り組むため、日本野鳥の会では、今年から海鳥へのプラスチックごみ影響調査を開始します。

 

 

こうした活動を継続していくためには、多額の資金が必要です。そこで、日本野鳥の会の活動をもっと多くの方々に知っていただき、自然を守る仲間を増やして、ご寄附の輪を広げていくために、この度クラウドファンディングに初挑戦します。

 

ご寄附を通じて、私たちの仲間となって、カンムリウミスズメ保護活動に参加していただけることを願っています。また、すでにご寄附をいただいた方には、本プロジェクトのシェア、拡散などでお力をお借りできれば嬉しく思います。

 

海鳥のいのちと、海を守るための活動に、どうかご寄附をお願いいたします。 

 

※Paleczny, et al. 2015

 

日本野鳥の会とは

 

私たち日本野鳥の会は、会費や寄附など独立した財源を持ち、自由に行動できるNGOであることを生かして、国や企業の利益、制約にしばられず、保護が不十分な種を優先して守っています。

 

特に緊急に保護が必要な種として、カンムリウミスズメ、シマフクロウ、タンチョウ、チュウヒ、シマアオジの保護活動に力を入れています。この5種は、それぞれ海洋、森林、湿原、草地など、日本を形作る重要な自然環境に生息しています。彼らとその生息地を守ることは、そこにすむ多くの生き物たちと、多彩で豊かな自然を守ることにつながります。

 

 

「いのちを支える海を守ろう」カンムリウミスズメ保護事業

 

★★★
カンムリウミスズメ(天然記念物、絶滅危惧Ⅱ類/写真:掛下尚一郎)
★★★
(写真:鈴木義晴)

 

カンムリウミスズメは、ウミスズメのなかまでは珍しく温暖な海域に生息し、日本近海の離島でのみ繁殖する希少な海鳥です。しかし、人間の活動により誘引されたカラスや侵入したネズミによる捕食、混獲や油汚染、マリンレジャーによる繁殖地のかく乱などが影響して数を減らし、絶滅が危惧されています。

 

捕食されたカンムリウミスズメ成鳥と卵

捕食されたカンムリウミスズメ成鳥と卵

 

種の絶滅は、海洋生態系の微妙なバランスを崩し、海の豊かさの喪失につながります。当会がカンムリウミスズメの保護活動に力を入れ、伊豆諸島での調査結果をもとに国や自治体に働きかけたことで、2010年には繁殖地である無人島2か所と周辺海域が国指定鳥獣保護区になりました。また、繁殖を助けるため人工巣の設置に挑戦し、2016年に世界初となるヒナの巣立ちに成功。以降、毎年新しい命を海へ送り出しています。

 

調査用センサーカメラに記録された人工巣とカンムリウミスズメ

センサーカメラに記録された人工巣とカンムリウミスズメ

 

しかし、ヒナが旅立つ海には、世界全体で年間1千100万トンを超えるプラスチックごみが流れ込み(※1)、細片化したマイクロプラスチックは、それ自体の添加剤や漂流中に吸着した有害な化学物質を運んでいることがわかってきました。日本近海にただようマイクロプラスチックの濃度は、世界平均の約27倍(※2)もあると推計され、海の生き物や海洋生態系への影響が懸念されています。

※1 The Pew Charitable Trusts, 2020  ※2 Isobe, Atsuhiko, et al. 2015

 

★★★
マニラの海岸
★★★
東京湾に漂着したマイクロプラスチック

 

このまま、海鳥とともに豊かな生態系が失われ、海がプラスチックでいっぱいになってしまったら、私たち人間も安全な食や暮らしを失ってしまいます。

 

マイクロプラスチック(1~4.75mm)の密度分布(モデルによる予測) Erikson, et al. 2014

※マイクロプラスチック(1~4.75mm)の密度分布(モデルによる予測) Erikson, et al. 2014

 

健全な海洋環境を取り戻すため、当会は、カンムリウミスズメの保護活動を進めるとともに、プラスチックごみによる海鳥への影響の有無を調査し、プラスチックごみの新たな自然界への流出をゼロにするための政策提言を行ない、日本の海の生物多様性を守っていきます。

 

どうか、当会の活動にご寄附をお願いします。

 

日本野鳥の会 これまでのあゆみ


かつては「紅白歌合戦でカチカチ数えてる人?」と言われ、いまは「長靴屋さん?」と言われることが多いのですが、日本野鳥の会は、日本最古&最大級の自然保護NGOです。

※公益財団法人日本野鳥の会公式HPより

 


1934年、中西悟堂を初代会長に、北原白秋、柳田國男、金田一春彦たちが発起人となって、日本野鳥の会が創立されました。鳥といえば「狩る」「飼う」「食べる」しかなかった時代に、中西悟堂は「野の鳥は野に」としてあるがままの鳥に親しみ、自然を知り、守る大切さを社会に訴えました。そして、悟堂と日本野鳥の会は、狩猟法から鳥獣保護法への改正を実現させるなど、日本における自然保護運動の先駆けとなりました。

 

第一回探鳥会(写真提供:小谷ハルノ)

 

1970年代には、自然保護や環境教育の拠点となる施設「サンクチュアリ」を市民の手で作ろう!とよびかけて、全国から1億円ものご寄附が集まるムーブメントを起こしました。1980年代からは、絶滅危惧種の生息地をまるごと守る「野鳥保護区」の設置をスタートさせました。

 

左:建設中の第1号サンクチュアリ

右:渡邊野鳥保護区フレシマ

 

また、国境を越えて旅をする野鳥を守るため、活動の場は海外まで広がり、ラムサール条約やワシントン条約への日本加盟に貢献。アジアでのレッドデータブック(絶滅危惧種リスト)作成の原動力にもなりました。

 

2022年現在、故・柳生博から会長を引き継いだ上田恵介のもと、全国86支部と約5万人の会員・サポーターに支えられて、「野鳥も人も地球のなかま」を合言葉に、自然と人間とが共存する豊かな社会の実現をめざし、活動を続けています。
 

 

私たちの今回の活動をもっと知りたい方は、ぜひこちらの動画もご覧ください!

 

<2021年までの保護活動ダイジェスト>

 

<世界初!人工巣を利用して繁殖成功>


 

いただいたご寄附でできること

 

|人工巣を軽量化し、設置海域を拡大

 

人工巣によるカンムリウミスズメ繁殖補助の挑戦は、当会の調査により国内第2位の繁殖地と判明した伊豆諸島にほど近い静岡県下田市沖の無人島・神子元(みこもと)島で、2010年からはじまりました。

 

2022年烏帽子島上陸の様子

 

2016年に世界で初めて人工巣を使った繁殖が成功し、2019年には軽量化した人工巣の設置を、福岡県・烏帽子(えぼし)島でも開始。翌2020年には烏帽子島での初利用が確認できました。今後は、人工巣を活用し、繁殖数の増加や、過去に繁殖していた島での繁殖復活をめざしていきます。

 

★★★
地元の大学などと共同で烏帽子島にも人工巣を設置
★★★
神子元島のセンサーカメラに記録されたカンムリウミスズメ親子

 

|海鳥を対象に、プラスチックごみの汚染状況を調査

 

マイクロプラスチックが運ぶ有害な化学物質は、食物連鎖を通じてプランクトンから魚、海鳥へと蓄積され、生物濃縮されていることが科学的に示され、海産物を食べる私たち人間への影響が懸念されています。

 

カンムリウミスズメ人工巣がある神子元島に漂着したプラスチックごみ

神子元島に漂着したプラスチックごみ

 

当会では、今年から海鳥を対象に、研究機関とともにプラスチック由来の有害化学物質の蓄積についての調査を開始します。日本近海に生息する海鳥の汚染状況を明らかにすることで、私たちの身近な海の状態を検証し、その調査結果も使って、これ以上のプラスチックごみ汚染を防ぐために政府に働きかけていきます。

 

笹川環境副大臣に「脱プラスチック戦略推進基本法(案)」を提出

笹川環境副大臣に「脱プラスチック戦略推進基本法(案)」を提出

 

なぜクラウドファンディング?

 

日本野鳥の会は、自由な立場で活動するため、政府や自治体からの財政支援に依存せず、独自の財源を確保している団体です。これまでの活動資金も、その財源から捻出してきました。

 

活動資金を得るため、自治体などの自然保護業務の受託、自然に関する商品の販売などにも取り組んでいますが、財源の約60%は、民間の方々からのご寄附です。

 

2019年度のデータ


会費は、当会の活動を安定して継続するために欠かせない、大切な財源です。


しかし近年、インターネットでの情報収集や交流がさかんになり、特に若い世代の方々では、会員になることで活動の支援をするのではなく、共感した活動には寄附で支援をする、という方が増えてきました。

 

一方で、当会からの情報発信は、会員向けの会誌『野鳥』やダイレクトメールの郵送に頼っているので、当会のことを知らない若い世代には、情報がなかなか届かない状況があります。

 

この現状を打破すべく、初めてクラウドファンディングに挑戦することにしました。インターネットを利用したクラウドファンディングを通じて、当会の活動について広く社会へ拡散し、新たにご支援くださる方と出会えることを期待しています。

 

いただいたご寄附でできること

 

第一目標金額:350万円

 

資金使途:来シーズンの人工巣設置、海鳥へのプラチックごみ影響調査(第一期)、海洋プラスチック問題についての小冊子制作(一部充当)

 

詳細:

 

【来シーズンの人工巣設置】

■事業概要

静岡県・神子元島と福岡県・烏帽子島にて、人工巣を各島最大で30個設置し、繁殖補助を行う。

■資金使途

・2023年の繁殖期の人工巣設置・点検・回収のための野外活動費用:烏帽子島2回分50万円、神子元島3回分40万円

 ※1回あたり2〜3日✕2島計5回、のべ14名分の交通費、渡船費、宿泊費と資材発送費、通信費など(予定)

・人工巣の開発費用:詳細未定

    ※人工巣の改良・増設、既存人工巣のメンテナンスにかかる費用など

・人工巣利用状況の調査・分析費用:詳細未定

 ※巣箱用カメラ購入費11万円✕2個など

■資金見積り 約100万円

■プロジェクト終了日 2023年12月末日

 

【海鳥へのプラスチックごみ影響調査<第1期>】

■事業概要

基礎的データ収集のため、伊豆諸島の無人島において、潜水採食性海鳥(カンムリウミスズメ)と表面採食性海鳥(オーストンウミツバメ等)を対象に、①汚染物質の蓄積の有無、影響を把握するため尾腺ワックスの採取、分析②利用海域特定のためにジオロケーター等の装着を行う。

■資金使途

・2023年の繁殖期の基礎的データ収集のための野外活動費用:54万円

 ※1回あたり3〜4日×2回、のべ6人分の交通費、渡船費、宿泊費と資材発送費、通信費など(予定)

・ジオロケーター購入費用(オーストンウミツバメ分):1個3万円×30個=90万円

・GPSロガー購入費用(カンムリウミスズメ分):1個13万円×5個=65万円

・尾腺ワックスサンプル採取資材購入費用:3万円

(・分析費 :240万円程度の見込み)

 ※分析については現時点で計画が未確定のため、自己資金でまかなう予定

■資金見積り 約200万円

■プロジェクト終了日 2024年3月末日

 

【小冊子の制作】

■事業概要

海洋プラスチックごみ問題への理解を深め、個人の行動を変えるきっかけとなる小冊子を作成し、広く普及する。B6変形24ページ(フルカラー印刷)

■資金使途

1万部制作費:印刷費50万円、イラスト作成費10万円、デザイン費17万円、写真使用料5万円、小冊子配布送料3万円

■資金見積り 約85万円

■プロジェクト終了日 2023年3月末日

※本プロジェクトは、期日までに集まった支援総額に応じて、実行内容及びその規模を拡大または縮小するなどの工夫を行い、プロジェクトを実行いたします。

 

 

皆様とともに、描く未来

 

今回のクラウドファンディングを通じて、日本野鳥の会の自然保護団体としての姿を知っていただくのと同時に、カンムリウミスズメの現状、保護活動について知っていただきたいと願っています。そして、ご寄附をきっかけに、ぜひ私たちの様々な活動にも参加していただきたいと願っています。

 

近年少しずつオンラインでの交流を増やしています!

 

地球の環境汚染、マイクロプラスチック問題、それらに影響を受ける生き物たち。こうした問題を知りつつも、自分は何をしたらよいのかわからず悩んでいる方や、生き物の悲惨な現状をニュースで見て、心を痛めている方は、とても多いのではないでしょうか。

 

私たち日本野鳥の会は、数多くのいのちを支える海を守るため、海鳥たちを保護する活動をこれからも続けていきます。海鳥たちはもちろん、その他のどんな生き物たちも、地球にくらす仲間としてこれからも変わらずに存在し続けることが、生態系のバランスを保ち、地球の環境と私たちの未来を守ることにつながるからです。ただ闇雲に「自然を守ろう!」と叫ぶのではなく、具体的な研究を進めデータを蓄積し、科学的知見に基づいた施策を打ち出して、これからも自然を守っていきます。

 

皆様も、まずはここから、地球のため・海のためにできることをしてみませんか。

ぜひ私たちの仲間になってください。

 

皆様からのご寄附を、心よりお待ちしております。

 

(写真:鈴木義晴)

 

プロジェクトメンバーからのご挨拶

 

上田恵介

公益財団法人日本野鳥の会会長/立教大学名誉教授

 

トキやコウノトリは知っていても、カンムリウミスズメとなると、ほとんどの方はご存知ないのではないでしょうか。「冠羽のある海のスズメ?」「海にスズメがいるの?」と思った方もいるのでは?カンムリウミスズメは、ムクドリくらいの小さな海鳥で、無人島や岩礁で繁殖し、1年の大半は外洋で生活しています。世界でも数少ない南方で繁殖するウミスズメ類の鳥で、日本近海にしかいない世界的にも希少な種です。そんな彼らが今、絶滅の危機に立たされています。

 

私たちは伊豆諸島の繁殖地に巣箱を設置して、カンムリウミスズメの保護活動を行っていますが、資金難もあって、まだまだ十分な成果を挙げきれていません。なぜこの希少種を守る必要があるのでしょうか。それは希少な種こそ、健全な海の生態系の指標だからです。希少な海鳥を守ることは、私たち人間にとっても、汚染のない、豊かな海を守ることにつながるのです。これが今回、私たちがクラウドファンディングを立ち上げた理由です。このかわいい海の鳥たちを守るために、皆様のお力添えをお願いします。

 


 

 

手嶋洋子

自然保護室室長代理兼プロジェクト推進グループチーフ

 

日本野鳥の会は、野鳥を通して私たちをとりまく環境問題の解決に向けて取り組んでいます。その1つ、生物の多様性を守ることは、私たちが暮らす環境の土台となっている自然を守ることにつながっています。

 

カンムリウミスズメという小さな、あまり知られていないこの命を守ること、1つの絶滅危惧種を守ることで、その生き物が生き残ることができる環境を取り戻し、生物の多様性を守ることができます。一生のほとんどを海で過ごすカンムリウミスズメに起きる変化は、陸上で暮らす私たちに海の変化を教えてくれます。調査をしていると、孵化してすぐに巣立ち、海に出るカンムリウミスズメのヒナに出会うことがあります。体が小さく波間に隠れてしまうので、親鳥と懸命に鳴き交わし、はぐれないように寄り添いながら厳しい海で育っていきます。

 

そんなカンムリウミスズメを取り巻く様々な問題の原因やその解決方法を明らかにすることが、最初の第一歩ですが、それ自体がとても難しく、また費用も膨大になります。これまでもご支援を得て活動を進めてきていますが、近年クローズアップされている海洋プラスチックによる汚染問題など新しい課題も出てきています。一歩一歩、みなさまからのご支援を活かして、職員一同解決に向けて頑張っていきたいと思っています。ご支援のほどよろしくお願いします。

 

 

応援メッセージのご紹介

※順不同

山田貞己

下田市教育委員会 教育長

 

下田の豊かな自然環境は、観光や産業はもちろんのこと、多くの野生生物の貴重な生息場所ともなっています。国指定天然記念物でもあるカンムリウミスズメは、下田沖の神子元島を営巣地としていましたが、環境の変化により数が激減し、現在はその絶滅が危惧されています。一方で、2016年には神子元島で人工巣による繁殖が成功するなど、明るいニュースも出ており、今後の生息数の増加なども期待されています。
今回のプロジェクトにより、カンムリウミスズメの保護はもちろんのこと、少しでも多くの方々が、この小さな海鳥の未来に思いを馳せていただくきっかけになれば幸いです。

 

櫻田昭正

三宅島三宅村長

 

黒潮が育む豊かな海と、奥深い照葉樹の森がおりなす自然豊かな三宅島は、バードアイランドとも呼ばれる国内屈指の野鳥の宝庫です。三宅島からほど近い大野原島(通称三本岳)には、希少なカンムリウミスズメが繁殖しています。古くから島民にも親しまれてきた海鳥です。

 

この大野原島は朝鮮戦争の際、アメリカ空軍の爆撃訓練演習地とされていました。しかし、当時アメリカ空軍の兵士として徴兵されていたジャック・T・モイヤー博士が大野原島を繁殖地とする希少なカンムリウミスズメを救うため、トルーマン大統領の側近に手紙を送り爆撃訓練を中止させました。

 

このような中、1990年代には三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館をオープンし、常駐する日本野鳥の会のレンジャーと共に、島の宝である海や森の保護と活用を進めてきました。2010年には、大野原島は国の鳥獣保護区の指定を受けています。今回のプロジェクトの成功を、カンムリウミスズメと海を守る仲間として応援しています。絶滅の危機が少しでも遠ざかることを大いに期待しています。

 

 

中村豊

NPO法人宮崎野生動物研究会副理事長/枇榔島調査研究会代表

 

天然記念物カンムリウミスズメとはどういう鳥だろうと1987年頃から枇榔(びろう)島に通い始めました。初めての調査は、無謀にも2月の真冬に野宿の準備もせず島に渡り、暗闇のどこに岩場があり、絶壁があるのか分からない上に強風に晒され、上陸した岩場から一歩も動けないという手厳しいものでした。しかしカンムリウミスズメの事を知りたい気持ちが強く時間を見つけては島に渡り、その甲斐あって巣立ちに立ち会い、絶壁から飛び降りるというヒナのすざましい行動を目の当りにしてから、既に35年以上の時が過ぎました。

 

私が1987年頃からカンムリウミスズメの調査と保護活動を行なっている枇榔島は、カンムリウミスズメの世界一の繁殖地でもあることから2005年には門川町が町の鳥に指定し、2010年には国指定枇榔島鳥獣保護区に設定されました。「地元から保護の声を上げる事が大事」の信念の元、門川町と協力しながら長年にわたり地元住民や小中高生、新任の教職員に対しカンムリウミスズメに関する啓発活動を行ってきました。


保護活動の中で実は、枇榔島でも20数年前に塩ビ管や木材を使った巣箱を数個設置した事がありましたが、結果的に巣箱は利用されませんでした。しかし日本野鳥の会が2016年神子元島の人工巣で繁殖を成功させたとの報告に、保全へつなげる素晴らしい業績だと期待しました。


枇榔島では灯台へ向かう階段の基礎である石垣でも繁殖しているので、うまく石垣さえ組めれば繁殖の場は増やせると思いますが、それには多額の費用が必要です。これ以上一個人の資金で保全活動を続けるには限界があります。今回日本野鳥の会がクラウドファンディングの企画を立ち上げた事で、これを契機に多くの人にカンムリウミスズメの事を知ってもらい、この保護活動の意義を理解し、参加協力して頂き、仲間が増えたら大きな後押しになると思います。カンムリウミスズメの保護に長年関わってきた者として日本野鳥の会のこの企画を心から応援します。是非皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

 

善久(Zenkyu)

オカリナ奏者

 

カンムリウミスズメとの関わりは、2009年から日本野鳥の会のイベントに参加して、カンムリウミスズメのテーマ曲を作曲し、数々の鳥の曲を提供させていただきました。今までに三宅島・新島・神津島等で、日本野鳥の会の保護活動でオカリナ演奏をさせていただいています。前会長だった故・柳生博さんが「野鳥も人も地球のなかま」とよくおっしゃっていたのをいつも思い出し、昨今の環境問題に直面し、今後も野鳥の会の活動に協力したいと思っております。今回はカンムリウミスズメ応援の為のクラウドファンディングと聞き、多くの方々に保護活動を知って頂き、皆様にご支援して頂きたいと思います。

 

高砂淳二

自然写真家/特定非営利活動法人OWS副代表理事

 

日本の近海だけで繁殖する貴重な鳥、カンムリウミスズメ。今もっとも絶滅が危惧されている鳥の一種です。カンムリウミスズメをはじめとする海鳥たちは今、僕ら人間の作り出した海洋プラスチックゴミなどの影響で、皆さんが思うよりもかなり激しく減っていて、同時に海の環境も大きく変わってきてしまっています。


このたびクラウドファンディングで、カンムリウミスズメの繁殖保護や海洋プラごみの調査をさらに大きく推し進めようとされているとのこと。長くこの鳥を見てこられている日本野鳥の会の企画だけに、絶滅の危機から救う大きなきっかけになるものと期待しています。

 

日軽金アクト株式会社

 

カンムリウミスズメの繁殖促進のため、日本野鳥の会様では人工巣を作製し、取り組んでいらっしゃいます。私共、日軽金アクトはアルミの素材製造・加工メーカーとして、アルミで貢献できることはないかと考え、日本野鳥の会様とアルミを素材とした人工巣をつくりました。静岡県下田市神子元島に設置していただいており、徐々に成果も見えてきているようで、確実な産卵・孵化につながればと思っております。


クラウドファンディングを通じて、多くの方に支援いただき、カンムリウミスズメやその他の海鳥の保護の取り組みがさらに進むと、いいと思います。

 

山口 典之 教授

長崎大学 大学院水産・環境科学総合研究科

 

海洋汚染や気候変動、そして繁殖島への外来捕食者の侵入...。海鳥は我々が間接・直接に及ぼす脅威にさらされ続けています。両手に収まるくらいの体の小さな海鳥、カンムリウミスズメもそのひとつです。カンムリウミスズメは繁殖期に卵を温めるとき以外のほとんどを海ですごします。ヒナたちも、孵化してまもなく海に入り、親から餌をもらい育ててもらうのも海の上です。そんなカンムリウミスズメがプラスチックごみ汚染などからどのような影響を受けているのかは全くわかっていません。

 

私がカンムリウミスズメの研究をおこなっている烏帽子(えぼし)島では、今年、本土から飛来したと思われるカラスにより卵や親が多く捕食されてしまいました。日本野鳥の会が開発した巣箱は、カラスの嘴が巣の内部に届かない作りになっており、導入することで壊滅的な被害を避けることができると思います。今回のクラウドファンディングが成功し、日本野鳥の会によるカンムリウミスズメの保護・増殖の取り組みがいっそう進むことを願っています。

 


|税制上の優遇について

 

▽寄附金控除額は、年間所得を基に算出するため寄附者によって異なります。個人住民税の軽減措置は全国一律ではありませんのでご注意ください。詳しくは国税庁や地方公共団体のホームページをご覧ください。

 

▽寄附金領収書のご送付は、本プロジェクト終了後順次、12月中にお送りさせていただきます。領収証に記載する寄附金受領日は2022年11月10日(木)です。


▽寄附金受領証明書の宛名とお送り先は、ご寄附時にご入力いただいた情報に準じます。ご寄附後にご入力いただいた情報を変更することはできません。アカウント情報を変更した場合でも、ご寄附時に入力した情報は変更されませんのでご注意ください。

 


|ご留意事項

 

▽ご寄附の前に、利用規約(https://legal.readyfor.jp/guidelines/others/terms_of_service/)を必ずご一読ください。

 

▽本プロジェクトは目標金額の達成有無にかかわらず、ご寄附をされた時点で申し込みが確定し、その後のキャンセルはできませんのでご注意ください。

 

▽ご寄附付完了後のお届け先の変更はできません、お間違いのないようご注意ください。


▽ご寄附完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合がございます。あらかじめご承知おきください。


▽銀行振込にてご寄附いただく際、返金先口座情報をお伺いいたしますが、All-inのため原則返金はいたしません。ただし万が一ページで約束していたプロジェクトを実施できなかった場合や、振込金額が予約金額より超過している、もしくは不足しており追加で振込まれない場合に返金先口座を利用いたします。お手数ですがご入力をお願いいたします。

 

▽ご寄附に関するご質問は、こちらをご覧ください。

 

▽本プロジェクトのリターンのうち、【お名前掲載】に関するリターンの条件詳細については、 READYFOR利用規約の「命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」の項目をご確認ください。

 

プロジェクト実行責任者:
遠藤孝一(日本野鳥の会)
プロジェクト実施完了日:
2024年3月31日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

日本野鳥の会が来シーズンの人工巣設置、海鳥へのプラチックごみ影響調査(第一期)、小冊子制作(一部充当)をいたします。実施のための費用を募るプロジェクトです。

あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!

    https://readyfor.jp/projects/wbsj202208?sns_share_token=&utm_source=pj_share_url&utm_medium=social
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note

プロフィール

1934年に創設された日本最古&最大級の自然保護団体。「野鳥も人も地球のなかま」を合言葉に、日本の豊かな自然を守る活動を続けています。 【主な事業】 ●野鳥保護区(全国で3,500ha以上)の拡大・維持管理 ●シマフクロウ、タンチョウなど絶滅のおそれのある種の保護 ●長期的なモニタリング調査・研究 ●環境保全&環境教育の拠点<サンクチュアリ>の設置・運営 ●野鳥の科学や自然の大切さを伝える普及啓発など

あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!

    https://readyfor.jp/projects/wbsj202208?sns_share_token=&utm_source=pj_share_url&utm_medium=social
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note

ギフト

3,000+システム利用料


【リターン品なし】お気持ちコース(3,000円)

【リターン品なし】お気持ちコース(3,000円)

【郵送】
●お礼のお手紙
●寄附金受領証明書

【PDF形式でメール送信】
●R4年度とR5年度の活動報告書
---
特別なリターン品をお届けしない分、いただいたご寄附ををできるだけ多く取り組みに充てさせていただきます。

申込数
230
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年4月

5,000+システム利用料


【リターン品あり】写真コース

【リターン品あり】写真コース

【郵送】
●お礼のお手紙
●寄附金受領証明書

【PDF形式でメール送信】
●R4年度とR5年度の活動報告書

【画像データをメール送信】
●保護活動中に撮影した写真セット(6枚) ※カンムリウミスズメ3枚、生息地写真3枚

申込数
62
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年4月

3,000+システム利用料


【リターン品なし】お気持ちコース(3,000円)

【リターン品なし】お気持ちコース(3,000円)

【郵送】
●お礼のお手紙
●寄附金受領証明書

【PDF形式でメール送信】
●R4年度とR5年度の活動報告書
---
特別なリターン品をお届けしない分、いただいたご寄附ををできるだけ多く取り組みに充てさせていただきます。

申込数
230
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年4月

5,000+システム利用料


【リターン品あり】写真コース

【リターン品あり】写真コース

【郵送】
●お礼のお手紙
●寄附金受領証明書

【PDF形式でメール送信】
●R4年度とR5年度の活動報告書

【画像データをメール送信】
●保護活動中に撮影した写真セット(6枚) ※カンムリウミスズメ3枚、生息地写真3枚

申込数
62
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年4月
1 ~ 1/ 11

プロフィール

1934年に創設された日本最古&最大級の自然保護団体。「野鳥も人も地球のなかま」を合言葉に、日本の豊かな自然を守る活動を続けています。 【主な事業】 ●野鳥保護区(全国で3,500ha以上)の拡大・維持管理 ●シマフクロウ、タンチョウなど絶滅のおそれのある種の保護 ●長期的なモニタリング調査・研究 ●環境保全&環境教育の拠点<サンクチュアリ>の設置・運営 ●野鳥の科学や自然の大切さを伝える普及啓発など

あなたにおすすめのプロジェクト

注目のプロジェクト

もっと見る

新着のプロジェクト

もっと見る