支援総額
目標金額 500,000円
- 支援者
- 31人
- 募集終了日
- 2023年11月20日
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- 総計
- 8人
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- 現在
- 8,647,000円
- 支援者
- 281人
- 残り
- 3日
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- 総計
- 35人
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#地域文化
- 総計
- 0人
ゆきねこサポーター募集中|保護猫シェルター幸せの家へご支援を
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- 総計
- 128人
絶滅危惧種シロワニの保全を皆で|小笠原での調査・研究活動にご支援を
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- 現在
- 3,084,000円
- 支援者
- 288人
- 残り
- 20日
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#地域文化
- 総計
- 39人
プロジェクト本文
終了報告を読む
▼自己紹介
日本の3分の2は森林(https://www.shinrin-ringyou.com/forest_japan/menseki_japan.php)であり、そこには様々な樹木や草花が生えています。それらを食べ物やすみかとして、さまざまな動物が生きてきました。人間は、森に生きる動物や野草、森が育む川に生きる魚等を食べてきました。また、木々の特性に合わせて家の柱や家具にして利用してきました。時間が経過し腐り始めた柱や家具は、細い枝などともに燃やし、暖房や煮炊きに利用してきました。このように、人間の生活に大きな役割を果たしてきた森は、生態系サービスをもたらす価値の高い財産として大切に取り扱われてきました。
しかし、近年、世界中から安くて均質の木材が大量に輸入されるようになりました。この結果、日本人と森の関わりは大きく変化しました。特に森の50%を占める天然林(自然に生えた森)は、かつてのような樹木の特性に合わせた利用ではなくなりました。樹種や材質に関わりなく、皆伐してチップ(木片)化し、燃やして発電や暖房に使われるようになっています。
チップ用に伐採された広葉樹
カーボン・オフセットに乗っかった皆伐を前提とした木材の利用は、極めて不合理なものと考えています。チップによる発電効率は化石燃料に比べて低く(25%程度)、木材の伐採、搬出、チップ化、輸送等に必要な化石燃料の消費を差し引くと、投入するエネルギーに比べ得られる電気エネルギーの生産効率はさらに低く、合理的な森の利用とはいえません(https://www.humu.jp/blog/3882)。また、本来、住宅や家具を生産すべき木材も区別なく燃料として使用し、一方、住宅や家具に使う木材を海外から輸入しています。さらに、画一的な製品を大きな工場で集中的に加工し、重たい木材製品を全国に輸送販売する方式は、2重に化石燃料の消費を増やす結果となっています。
当団体は、上記のような不合理を正すため、スイスで開発・実施されている森づくりの方法である「近自然森づくり」を日本で展開しています。生態系サービスを豊かに得られる多種の混交した森の整備と、その整備で伐採される木材を有効利用することで、森林の生態学的かつ経済的な価値を高め、山村の復興を目指してきました。このため、育てる木を決め、周りのライバルの木を伐採して森の価値を高める「育成木施業」、伐倒した木材を馬で引き出す馬搬、利用目的に沿った製材、樹種や木質にあった材料による木造建築等を実施してきました(https://www.facebook.com/ezohiguma)。
「近自然森づくり」により整備された生態学的にも経済的にも価値の高いスイス連邦チューリッヒ州の針広混交林
「近自然森づくり」育成木施業から恒続林へ
北海道天売島での育成木施業にともなう育成木や地面を傷めない馬搬
天売島の方々が開いてくれた歓迎会
天売島の木を切り出し、島の中で完成させたシーカヤック艇庫
北海道留萌支庁により一度に大量に伐採され、船で遠方に輸送されチップにされた天売島の木材
▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ
日本での「近自然森づくり」を実施する過程で課題となっているのが、森の手入れの過程で搬出する木材の「乾燥」の問題です。特に広葉樹に関しては、建材や家具に利用するには、長期間乾燥し、乾燥に伴う曲がりや捻じれを防止する必要があります。この過程を短縮し、曲がりや捻れのない木材を得る方法として、「熱化学還元処理(TCR処理)」があります(https://momuratakaya-institute.jimdofree.com/)。この方法は、滋賀県在住の研究者である野村隆哉氏により50年の歳月を掛けて開発・改良を積み重ねた方法です。これまでの木材から水分を抜く「乾燥」とは異なり、還元状態の燻煙処理で木材を変質させる方法で、短期間に処理でき、処理後は、変形が抑えられ、水に強く、シロアリの食害、また、菌による腐朽にも強くなります。この「TCR処理」技術を習得することで、「近自然森づくり」のシステムが完成し、森林の整備、チップ化されていた木材の有効利用、二酸化炭素の排出削減を図ることができ、環境面と経済面から地域の活性化を図ることが可能になります。
問題は、この技術を開発した滋賀県在住の研究者(野村隆哉氏)が高齢になられ、かつ、後継者が存在しないことです。このままでは、50年を掛けて開発された森の整備にとって貴重な日本の技術が消え去ろうとしています。至急に技術移転を行動に移す必要があります。野村氏からも今回のプロジェクトに賛同を受け、「熱化学還元処理(TCR処理)」に関する記述や写真を公表することに了解を得ています。
「熱還元処理(TCR処理)」炉と開発者の野村隆哉氏
北海道産のオニグルミの丸太を熱化学還元処理し、製材した状態
風雨に曝されてもあまり劣化しないTCR処理された木材
▼プロジェクトの内容
本プロジェクトの最終的な目標は、広大な天然林のある北海道に熱化学還元処理(TCR)」炉を建設し、「熱化学還元処理(TCR)」と「近自然森づくり」とを合体させることで、生態学的にも、経済的にも豊かな森を整備し、山村を復興することです。これに必要な「熱化学還元処理(TCR)」の理論は、野村隆哉氏により論文や特許として整備されています。しかし、炉の実際の運用は、名人芸的な側面が強く、その技術を受け継いでいる後継者はいません。そこで、野村隆哉氏がお元気な内にその奥義を伝授して頂き、「熱化学還元処理(TCR)」炉を建設し、その技法を北海道の地で花開かせることを考えています。
このため、このプロジェクトでは、「近自然森づくり」に関わる3名の専門家が滋賀県にある「株式会社 野村隆哉研究所」に北海道産の木材を持ち込み、一連の熱化学還元処理の過程を野村隆哉氏の指導のもとに習得を目指します。そして、処理された木材を持ち帰り、熱化学還元処理の効果を検証することを目的としています。
皆様にお願いする資金は、木材の収集、輸送、熱化学還元処理、および実施に携わる若者の研修費に使わせて頂く予定です。
北海道の厚真町で地元の木材を活かすため、新たに製材所の建設を進める研修候補者
馬搬で切り出し、質の良いものはチップにせず製材所に渡すビジネスを始めた研修候補者
地元の山から切り出した木材で建築を進めている研修候補者
▼プロジェクトの展望・ビジョン
今回のプロジェクトで熱化学還元処理の効果が検証されれば、次の段階として「熱化学還元処理(TCR)」炉の建設に取り掛かる予定です。一般の製材では、丸太を製材してから「乾燥」にかけ、さらに製材して整形します。この結果、製品にできるのは丸太の20%程度です。「熱化学還元処理(TCR)」では、生の丸太を処理してから製材するため、丸太の50%程度を製品にできます。また、シロアリや水に強いので、窓枠などプラスチックで作られていたところも木材にすることが出来ます。
北海道産のオニグルミの丸太を熱化学還元処理し、製材した状態
また、近年、ニホンジカが激増し、小さな樹木や大きな樹木でも皮を食べられ、山が裸になり始めています。森を再生するため、樹木を守るための防鹿柵が設置されています。しかし、柵に使う木の杭の地面に接した部分が菌類により腐朽し、長く持ちません。熱化学還元処理材は、菌類にも強く、防鹿柵を長く持たせることが出来、森づくりの有効な資材として利用することもできると考えています。
北海道平取町のイオルの森林に設置された木製の防鹿柵
- プロジェクト実行責任者:
- 岡村俊邦(特定非営利活動法人近自然森づくり協会)
- プロジェクト実施完了日:
- 2023年12月29日
プロジェクト概要と集めた資金の使途
カーボン・オフセットの名のもとに、森林が皆伐され、発電や暖房に使われています。樹種や木材の特性も考慮せず、画一的に熱効率の悪い発電や暖房に使うことは、経済的・生態学的・文化的にも「もったいない」行為です。 わたしたちの活動は、生物多様性が高く、経済的にも価値の高い森に変える「近自然森づくり」を進め、樹種や木材の特性に合わせた地域にふさわしい住宅等を建設することにあります。このシステムを実施する上で、ネックになっているのが、木材の「乾燥」の問題です。天然林の主体である広葉樹は、この「乾燥」に長い年月と、多くの化石燃料が必要であり、広葉樹の有効利用のネックになっています。 この問題の解決法として、「TCR処理法」があります。これは、熱による乾燥ではなく、燻煙により木材を変質させて変形を防ぐ方法です。この方法の開発を続けてきた滋賀県在の研究者がご高齢になられたため、この技術の評価・継承が急務になっています。 この技術を北海道に移転するため、木材を滋賀県にある研究所に持ち込み、「TCR処理法」を習得のため、3名の技術者を10日間程派遣します。資金は、木材の輸送、処理、宿泊費に使います。
リスク&チャレンジ
- プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
- 必要経費と目標金額の差額は、自己負担で補填します。
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プロフィール
1951 年京都府福知山市生まれ。北海道大学農学部を卒業後、同大学院に進学、博士論文は「活火山地域における森林の成立過程に関する砂防学的研究」。1979 年道立地下資源調査所(現地質研究所)勤務。国土保全・環境保全の研究に従事。1991年北海道工業大学助教授。自然に近い緑づくりの研究を再開し、北海道開発局開発土木研究所環境研究室と緑づくりの共同研究を始める(生態学的混播・混植法)。1997年北海道工業大学(現北海道科学大学)教授。2010年からは、スイスで開発された環境と経済の両立を可能にする「近自然森づくり」の考え方を学び、単純な森を多様な森に変え、経済的に劣化した森の価値を高める活動を行っているNPO法人近自然森づくり協会理事長。2016年から自然再生および近自然の観点から、平取町におけるイオルの森の整備に協力開始。2017年から北海道科学大学名誉教授。
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リターン
5,000円+システム利用料
熱化学還元処理した北海道産木材のコースター2枚
熱化学還元処理した北海道産木材で作ったコースター2枚差し上げます。
- 申込数
- 13
- 在庫数
- 37
- 発送完了予定月
- 2023年12月
10,000円+システム利用料
熱化学還元処理した北海道産木材の皿1枚
熱化学還元処理した北海道産木材を輪切りにした木材で作成した木のお皿を差し上げます。
- 申込数
- 20
- 在庫数
- 完売
- 発送完了予定月
- 2023年12月
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熱化学還元処理した北海道産木材の皿1枚
熱化学還元処理した北海道産木材を輪切りにした木材で作成した木のお皿を差し上げます。
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- 完売
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- 2023年12月
プロフィール
1951 年京都府福知山市生まれ。北海道大学農学部を卒業後、同大学院に進学、博士論文は「活火山地域における森林の成立過程に関する砂防学的研究」。1979 年道立地下資源調査所(現地質研究所)勤務。国土保全・環境保全の研究に従事。1991年北海道工業大学助教授。自然に近い緑づくりの研究を再開し、北海道開発局開発土木研究所環境研究室と緑づくりの共同研究を始める(生態学的混播・混植法)。1997年北海道工業大学(現北海道科学大学)教授。2010年からは、スイスで開発された環境と経済の両立を可能にする「近自然森づくり」の考え方を学び、単純な森を多様な森に変え、経済的に劣化した森の価値を高める活動を行っているNPO法人近自然森づくり協会理事長。2016年から自然再生および近自然の観点から、平取町におけるイオルの森の整備に協力開始。2017年から北海道科学大学名誉教授。