写真は、中間貯蔵施設建設により代々住み続けてきた土地を失う事になった双葉町の池田ご夫婦。

 

明日で東日本大震災から6年が経とうとしています。

あなたの大切なものは何ですか?
 

いのち、かぞく、ふるさと、きずな、こころ、からだ、いえ、みず、くうき、たべもの、とち、おかね?


津波で家や写真を無くした、私だからこそできる事は?


ずっと考えてきました。

自分なりの答えは、ふるさとの景色が失われていく度に感じた、心の痛みでした。


あれからの年月は、地震で傷んだ家の雨漏りによる腐食、度重なる余震、風、小動物に汚され、見るも無残な姿になってしまっています。


現在、福島原発周辺では避難解除が進んでいます。

避難解除されると、人が入れる様になります。

次に除染が始まり、傷んだ家の解体が始まります。

町並みは家から出来ています。

その家が、信じられない速さで解体されています。

そして故郷の景色は、徐々になくなっていきます。


もしも、明日あなたが生まれた町が無くなろうとしていたら、どうしますか?

何をしますか?

きっと、失わない様にするはずです。


育ってきた故郷は、家だけではなく庭、屋根、塀、道路、畑、田んぼ、森、林、川、池、海など広い範囲でした。


私の撮影した写真を見てくれた人は、いつも笑顔で昔のお話をしてくれます。

近所の方のお話をしてくれます。

一枚に、ぎゅっと詰まった思い出が、次々に蘇ってくるのです。

傷んだ家であろうとも周りの家や風景から、素晴らしい思い出が安易に蘇ってくるのです。


ジグソーパズルの様に。

街にはまったピースの様に。

空からの景色は、とても、とても美しいのです。

それは傷んだ町並みですら、例外ではありません。

本当に、写真を受け取った方々は驚き、感動します。

とても素敵な笑顔です。

でも、複雑な表情でした。

 

家を壊したい人はいません。

今は期限限付きで無償解体ですが、期限が切れると自己負担なのです。

とても辛い選択です。

一生懸命、働いたお金で建てた家です。

思い出も数えきれない程あるはずです。

 

もし、明日あなたの家が壊されて無くなったら?

きっと心が痛む事でしょう。

 

復興。

前に進む為の選択。

 

時間はどんどん進んでいきます。

でも、6年前の3月11日から進めない人も多くいます。

 

人はなぜ写真を撮るのでしょうか?

嬉しい時。

楽しい時。

綺麗な時。

感動した時。

驚いた時。

それは、心が動かされ、体が自然にシャッターを押しているから。

撮った写真は、人の心が入っていると思います。

それは、撮った写真を眺めると良く分かります。

 

原発被災地の方々の心は、どうでしょうか?

避難、賠償、いじめ、差別、ふるさと。
 

どんな気持ちか。

 

写真から、少しでも昔を思い出せれば。

ほんの少しでも癒しになれば。

ほんの少しでも前を向ければ

ほんの少しでも心に向き合えれば。

 

そんな心に、自分ができること。

 

大切な故郷をドローンで撮影し、大切な地域の思い出として写真や映像DVDに収めてお渡しするために、クラウドファンディングに挑戦させていただくことにしました。

 

「故郷の思い出を映像へ」福島原発被災地域でドローン撮影を!

 

まだまだご支援が必要です。

どうか、原発被災地の避難している方々の元へ、ふるさとの景色を届けたい!

東北、福島、原発。

現地を、直接見て頂きたいと思いますが、なかなか叶わない事もあります。

せめて、原発被災地で育ってきた私から、日本、世界に向けて出来る事。

映像を届け続けます。

目をそらさず、見て頂きたい。

そこに、6年前は普通の暮らしがあった事実を。

 

松本淳

新着情報一覧へ