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ラオスのコーヒー生産者達を日本に!日本の消費者と交流します!

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支援総額

438,000

目標金額 1,000,000円

支援者
25人
募集終了日
2015年12月11日

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2015年11月14日 00:49

④農家による農家のための協同組合への挑戦

第2話で書いたように、そもそもATJがラオスからコーヒーを買い付けるようになったのは、2005年のことでした。以前、このブログにも書いたようにオックスファムから打診があったからです。

 

この時期、ATJはオックスファムが作った小さな農民グループからコーヒーを輸入していました。しかし、2007年にはオックスファムの援助プロジェクトも終了し、彼らが輸出業務の代理人を務められなくなってしまいました。

 

ATJは現地に駐在員がいないために、輸出までの工程を支援する現地の代理人は必須でした。そこで、その後の買取の枠組みを考えていた時に出会ったのが、現在、ジャイカフェ農民協同組合(JCFC)のウアンさんです。

 

JCFCは2005年にフェアトレード認証を獲得し、フランスに72トン程度のカティモールを輸出していた、650家族が所属する組織です。しかし、2009年に赤字が続き、一時活動休止となりました。

 

結果的に、都会出身の当時のマネージャーが実質的に職を辞したため、残された農家だけでは何もできなくなってしまいました。これまではこのマネージャーがすべてのオフィスワークを担い、英語で海外のバイヤーと交渉したり、支援を取り付けたりしてきました。

 

一方、農家の幹部は、この活動休止は単なる経営の失敗というようには捉えていませんでした。このマネージャーが汚職をしており、金をもって逃げてしまったという捉え方をしていたのです。

 

したがって、農家の幹部の落胆は、たいへん大きなものでした。幹部のウアンさんは、もう都会の人間の言いなりにはなりたくない、自分たちだけでコーヒーの取引をしたいと私に語りました。

 

2010年の2月のことだったと思います。ATJの創業者である堀田正彦さんがラオスに来たとき、このウアンさんと数日にわたって話し合いの場を持ちました。その場で通訳をしていた私は、この真剣勝負の語りに圧倒されていました。

 

堀田さんは、ウアンさんに執拗に将来のビジョンを問いかけます。「あなたは将来、どういう組合を作りたいのか」という堀田さんの問いかけに、ウアンさんは「ATJとともにずっといい関係を築いていきたい」と答えます。それに対して「では、ATJがいなければ、組合は活動しないのか」と堀田さんは返します。ウアンさんはしばらく沈黙すると、堀田さんが追い打ちをかけるように「そんな考え方では一緒にはやれない」と言い放ちます。

 

このやり取りの後のウアンさんの前向きな姿は、いまでも忘れません。堀田さんは将来的にはATJがいなくても自分たちで組合を維持できるようにすること、それまでは何年になろうとATJが買い支えるという趣旨の話をして日本へ帰国しました。

私は堀田さんと合計して2週間くらいしか一緒にラオスにいませんでしたが、この期間にATJの民衆交易が何たるかを教えられました。

 

堀田さんは、後日、メールで私に、「国や大企業の意向に左右されずに、地域民衆自身が自らの生き方を決定できること、これが自立の一歩だ」という趣旨の文章を送ってくれました。

 

「たとえ幾たびお上が変わろうとも、民、百姓は己の力だけで生き抜けるようにしなければなんねえ!」――これが民衆交易の発想の原点であり、この状態を北の民衆が支えるという構図こそがいま必要とされているのだと分かったのです。

 

わたしにとって、この瞬間に出会ってしまった以上、ATJとJCFCの取組から目をそらすわけにはいかないと思うようになりました。

 

そこそこな規模のコーヒーを買い取るときの相手を、英語の話せない数名の農家にして、その人物たちを中心に協同組合を作ってもらうというのは、極めて珍しいことです。しかも、彼らだけで輸出まで担うことができるかどうかはまだ誰にも分かりません。

 

農民幹部は、これまでマネージャーの元でコーヒーを集めていたとはいえ、彼の強力な力があって行えていたのであり、ましてや発注、報酬の受け渡し、輸出という工程は経験がありません。

 

たんにコーヒーが欲しいだけなら、ATJは英語の話せる地元の有力者である仲買人や都会に住む輸出業者にお願いすればよいでしょう。経験値のある彼らのほうが、豆をしっかり集められるはずです。

 

しかし、このゲートキーパーにある人物がよほど信頼に足る人間でなければ、きっと汚職が発生し、実際の生産者である農家との間に軋轢を生みます。「買い取る人」と「作る人」は、「命令をするだけ人」と「それを受けるだけ人」という非対称な関係を生み出します。

 

この構図を崩す試みを行っているのが、ATJのラオス事業だといえます。とはいえ、それは容易なことではありません。その後、相当な落胆や喜びを味わいながら、ATJとJCFCの関係は深まっていきます。

(文責 箕曲)

 

 

 

JCFC幹部との打ち合わせの様子(筆者撮影)

リターン

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申込数
16
在庫数
制限なし
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2016年6月

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■ドリプロメンバーからのサンクスメール

■ティピカ 中煎り 豆

■ティピカ 深煎り 豆

■生産者との交流会・講演会へのご招待

申込数
9
在庫数
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発送完了予定月
2016年6月

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