支援総額
目標金額 830,000円
- 支援者
- 83人
- 募集終了日
- 2022年3月14日
【継続寄付】DD51技術支援・鉄道を通した日タイ友好活動を続けたい
#地域文化
- 総計
- 50人
大谷美術館|貴重な文化財を守り活かすためにご寄付を。
#地域文化
- 現在
- 1,197,000円
- 寄付者
- 41人
- 残り
- 45日
創建1,300年:若狭國一宮「若狭彦神社」屋根修復にご支援を!
#地域文化
- 現在
- 1,000,000円
- 支援者
- 65人
- 残り
- 30日
国立科学博物館マンスリーサポーター|地球の宝を守りつづける
#子ども・教育
- 総計
- 634人
明日を担う伝承者の養成を共に支える│国立劇場養成所サポーター募集
#伝統文化
- 総計
- 115人
「防衛技術博物館を創る会」のマンスリーサポーターを募集します!
#地域文化
- 総計
- 342人
翻訳訳語辞典の継続的バージョンアップ ─ サブスク型サポート
#本・漫画・写真
- 総計
- 4人
プロジェクト本文
終了報告を読む
プロジェクトの概要
この度は『百人一首』のハンガリー語訳注をハンガリーで出版したく、このプロジェクトをはじめました。翻訳作業がすでに終わり、出版社からもGOサインが出ています。ただし、費用は私たちの負担であり、そこで皆さまの力を貸して頂きたいです。以下にプロジェクト内容をまとめました。是非日本文学の海外普及にご協力ください。
翻訳者プロフィール
フィットレル・アーロン
ハンガリーで日本語・日本文化とハンガリー語・ハンガリー文学を勉強し、2011年に来日。大阪大学大学院で2013年に日本語・日本文化の修士号、2016年に博士号を取得。現在早稲田大学で講師をしながら、文学研究・翻訳に力を入れている。2020年に研究会・ワークショップ「世界の中の和歌―多言語翻訳を通して見る日本文化の受容と変容―」を創立し、和歌の翻訳者と研究者をつなげる大きな役割を果たしている。
カーロイ・オルショヤ
ハンガリーで日本語・日本文化を勉強し、ハンガリーで初めてのかるた会を創立。2015年に来日し、百人一首を中心に和歌文学を研究。ハンガリーやパリーで百人一首について講義し、百人一首の普及に力を入れていた。2019年に同志社女子大学で博士号(日本語・日本文化)を取得。ハンガリーの大学時代から翻訳に興味を持ち、卒業論文・修士論文で説話の翻訳を扱っていた。2015年にフィットレルと出会い、二人で百人一首の解説付きハンガリー語訳を作ることに決めた。
表紙と裏表紙のデザイン
オーストラリアのアーティスト、Monika Viktoriaさんに特別に描いていただきました。両方とも百人一首の歌を基にした作品です。
表紙絵
裏表紙絵
和歌とは
和歌というのは、言葉のわからない昔の文学というようなイメージが強いです。しかし知れば知るほど、この短い詩歌は快い響きを持つ、綺麗な言葉で表された、人から人へのメッセージなのです。あるいは、美しい景色を縮小した絵のようであり、自然の移り変わりや時の流れに気づかされるものです。「人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける」(人はさあ、心を知ることができない。だけど、この懐かしい家に、花は昔のような香りがしているね。)紀貫之の有名な歌は、人の心がなかなか分からないものであることについて訴えていますが、ときに私たちも感じているような気持ちではないでしょうか。このことから、和歌は当時の人々の間のものだけではなく、現代のわれわれにも宛てられたメッセージであり、生きている言葉なのです。『百人一首』をはじめ、日本の古典和歌の中に、21世紀の人の気持ちをそのまま表すものもあり、世界のどの時代とどの地域の人にも共通する思いが多く詠われています。音の綺麗な山川のように、時代と地域の境を越えて流れているこの多くの和歌を、現代の人々に伝えていくことによって、1人1人の世界が広がると確信しています。
翻訳者二人の日本文学との出会い
フィットレルが日本古典文学と出会ったのは高校のころで、古文の響きの美しさと自然描写の繊細さにもっとも惹かれました。また、8~13世紀という早い時期に女性作家と女性歌人の活躍が盛んであり、豊かな心情を描写することが素晴らしいと思いました。大学時代に古文と日本古典文学への理解を深め、大阪大学大学院には、最初は『更級日記』について考えました。その後、女性歌人の仏教関係の和歌の特質について研究を行いました。大学院終了後、ぜひこの素晴らしい世界を次世代にも知って、楽しんでもらいたいという思いを込めて、大学の教壇に立って外国人留学生と日本人の学生に、日本古典文学の面白さを伝えていくことを心がけています。翻訳には大学のころから関心を持ち、10年ほど前から古典和歌のハンガリー語訳を試みています。また、昔から憧れていた『更級日記』のハンガリー語訳も作成し、2018年に刊行されました。日本の古典文学とその背景にある文化を、文化的にも、時代的にも遠い西洋の読者が正しく理解し、楽しんでいただけるように伝達することは簡単な課題ではありません。翻訳研究と翻訳実践を通して、この大きな目的の達成に取り組んでまいりたいと思います。
カーロイは大学で日本語・日本文化を専攻していましたが、文学に惹かれたのは授業で昔話を翻訳したのがきっかけでした。その後、短期留学中に昔話のようなものを探していることを職員さんに伝えると、今昔物語集をすすめられました。在学中には卒業論文・修士論文を説話の翻訳を中心に書きました。和歌と出会ったのは大学院の一年目の時でした。先生が古典文法を教えるため『百人一首』の歌を使い、かるたのことについても話してくださいました。「100首の歌を覚えないとできないゲームなんて、面白すぎる!」と思い、大学でかるた会を作って、同級生と一緒に書いていたブログに趣味程度で百人一首の歌の翻訳も投稿していました。自分でそれぞれの歌を探っていくのがとても楽しく、大学の授業で百人一首について教えている時は、学生さんにその楽しさを伝えることを一番大事にしています。説話であろうと和歌であろうと、ハンガリー人であろうと日本人であろうと、作品に潜んでいる面白さを皆さんに知って頂きたいです。
和歌文学と翻訳の意義
古典文学の翻訳の意義についてよく聞かれます。その時いつも思い浮かぶのは、浮世絵の話です。19世紀に浮世絵は庶民の文化として気軽に楽しまれていたようです。そこで、日本を訪れた西洋の人たちが作品を自国に持ち帰り、浮世絵の美しさをひろめました。その作品は今も美術館などで大切に保管されており、浮世絵にインスピレーションを受けた西洋の人も少なからずいたそうです。これは全て浮世絵の文化が引き継がれることに繋がります。文学の翻訳もこういった役割を果たせるのではないかと思っています。しかし、それよりももう一つ大事なことがあります。何より、古典文学が面白い、ということです。面白いものは独り占めをせずに皆に共有して一緒に楽しむのが大切です。
ハンガリーとハンガリーにおける日本文化・日本文学
ハンガリーはヨーロッパの真ん中にある小さな国です。この小さな国と日本の正式な交流が始まったのは、1869年です。2019年に150周年を迎えましたが、長年の間多くのハンガリー人が様々なきっかけで日本に興味をもちました。数が少ないとはいっても、幅広く文学作品の翻訳も行われてきました。特に俳句が人気を得て、日本ハンガリー友好協会を中心にハンガリー語の俳句も多く作られています。また、文学だけではなく、他の日本文化もハンガリー人に愛されています。空手や柔道、剣道など、武道の愛好家が多く、筆者が日本の「に」の文字も知らなかった時、弟が小学校で空手を練習していたことを思い出します。もちろん、アニメ等のファンも多く、ハンガリーのアニメ雑誌「MONDO」が毎年アニメ文化・日本文化のイベントを主催しています。他にもハンガリーの様々な都市に「日本の日」という、日本の文化に触れあえるイベントが開催されていて、筆者もそういったイベントでかるたの実演をさせていただいたことがあります。
今までの古典文学の受け入れ
日本の古典文学は、英語やドイツ語などの西洋の言語からの重訳ですが、20世紀の初め頃からハンガリー語に翻訳されてきています。その中で、『源氏物語』の繊細な心理描写に驚いたハンガリーの読者が多く、フィットレルが翻訳した『更級日記』に関しても、11世紀という早い時代に、また女性の手によって心理小説めいた文学が書かれていたことに対する感動の声がありました。同じく『更級日記』についてですが、作者が詩歌(和歌)を織り込みながら半生を語る、という形式が非常に特殊で、興味深いという感想もうかがいました。詩を含む自叙伝や小説は西洋文学に極めて珍しいですが、平安貴族にとって日常のコミュニケーションである和歌が、物語や日記に中心的な役割を果たしているということが、平安文学全般に関していえます。ハンガリーの読者にとって、このような作品は新鮮で、面白いようです。古典和歌への反応を見ると、俳句と同じく、少ない言葉で多くの内容を表すことに素晴らしさが感じられています。テーマとしては、普遍的でありながらも、日本文学に特に表現が豊富な無常を詠んだもの、また同じく普遍的な感情が多い恋の歌がもっとも好まれているようです。
私たちの翻訳の特徴
ハンガリーでは、先ほど取り上げたように、日本古典文学のいくつかの作品が翻訳され、その見所について紹介されているものもありますが、まだ少ないのが実情です。『百人一首』のハンガリー語訳注は、現在日本でもっとも知られている和歌集を翻訳するだけではなく、それぞれの歌の見所、面白さに焦点を当てて説明を加え、歌に出てくる場所や動植物などの写真、また長年お世話になっている吉海直人教授に使用の許可を賜った1700年ごろのかるたに描かれている歌人絵も載せました。これによって、ハンガリーの読者がこの歌集を身近なものとして楽しんでいただけるように作成しました。
応援コメント
- プロジェクト実行責任者:
- Karolyi Orsolya, Fittler Aron
- プロジェクト実施完了日:
- 2022年6月30日
プロジェクト概要と集めた資金の使途
出版に必要な資金の詳細は以下の通りです。 明細(広告・営業費等は除く) *印刷費 512 287円(用紙費を含む) *製本費 54 887円 *用紙代 「印刷費」に含まれている *編集・校閲費 109 775円 ・前印刷準備の費用:146 367円
あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!
プロフィール
あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!
リターン
2,000円
感謝のメール
ご支援いただいた方に感謝のメールをお送りします。
- 申込数
- 8
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年7月
5,000円
感謝のメールと報告書
百人一首のハンガリー語訳出版後に以下をお送りします。
●感謝のメール
●報告書
- 申込数
- 32
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年7月
2,000円
感謝のメール
ご支援いただいた方に感謝のメールをお送りします。
- 申込数
- 8
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年7月
5,000円
感謝のメールと報告書
百人一首のハンガリー語訳出版後に以下をお送りします。
●感謝のメール
●報告書
- 申込数
- 32
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年7月