プロジェクト概要

2013年12月に水門が開放されるはずの諫早湾を主題として、人間と自然との関係について考えるファンタジー劇を上演します!

 

初めまして、演劇企画フライウェイ代表の飯島明子と申します。私は日本ベントス学会の諫早湾検討委員です。諫早湾干拓と堤防締切の影響により、 有明海奥部でもベントス(水の底にすむ生物)が減少し、漁業被害が拡大しています。首都圏の方々に、諫早湾・有明海の問題や、人間と自然の関係について考えていただきたく、諫早湾についての演劇を作成し、都内の小劇場で上演しようとしています。

 

しかし、スタッフ・キャスト・演奏家をすべてプロにお願いしているため、キャストの出演料が足りません。皆様のご支援をいただけないでしょうか。

 

(演出家・プロデューサー・制作の3人)

 

諫早湾演劇「有明をわたる翼」について

 

2013年12月に開門期限をむかえる諫早湾を主題として、人間と自然環境との関わりについて観た人に考えていただけるような新作演劇を作成、上演します。人間と鳥とベントスたちの織りなすファンタジー劇ですが、科学的正確さと演劇としてのエンターテインメント性の両方を欲張って取り入れました。

 

この演劇を、2013年12月18日〜22日に素敵な小劇場(ザムザ阿佐谷)で全9回上演します。演劇のクオリティを上げるため、スタッフ・キャスト・演奏家、すべてプロにお願いしました。同時に多くのお客様に見ていただけるよう、チケット料金を低く設定しました。そのため現時点で200万円近い赤字が見込まれています。その中のキャスト出演料総額80万円の一部を支援していただきたく、お願いいたします。

 

(諫早湾の水門)

 

プロジェクトを始めた経緯

 

私(飯島)は東邦大学大学院理学研究科で博士号(理学)を取得した海洋生物学者です。このプロジェクトをはじめたきっかけは、2013年1月に東京でおこなわれた、諫早湾と有明海についての日本ベントス学会自然環境保全委員会の一般公開シンポジウムでした。

 

日本ベントス学会は、ベントス生態学や分類学、分子生物学などを研究する研究者集団で、かつての日本ベントス研究会を母体とし、25年前に発足しました。現在、この学会の自然環境保全委員会が継続的に関わっている海域の1つが、諫早湾・有明海です。20年近く研究し続けているベントス研究者の研究成果は、諫早湾開門訴訟の時に原告側の証拠として提出されました。これが認められて「南北両水門を5年間開放し、影響評価調査を行うこと」という判決が確定したのです。そうした成果を、自然環境保全委員会では一般公開シンポジウムなどで発信しています。

 

(有明海の調査船にて。左は熊本県立大学の堤先生)

 

諫早湾の潮受堤防水門の開門は、日本初の大規模な環境修復への記念すべき第一歩です。ですが、諫早湾・有明海の問題について首都圏で知る人は少なく、報道 もわずかです。できるだけ多くの人に諫早湾や有明海について、水門開放について知っていただきたいと考えました。

人口の多い首都圏で演劇を行 うことができたら、諫早湾と有明海について、また自然環境の重要性にも、注目が集まるかもしれません。

 

シンポジウムの後、諫早湾開門訴訟の弁護士(脚本家)の堀良一さんとお話したとき、堀さんが憲法劇を書いていることを知りました。「演じてくれる所があるのならまた書くよ」という一言で、このプロジェクトのアイディアはほぼ完璧な形で生まれました。

 

堀さんは今までに憲法劇の脚本を数多く手がけてきました。その経験を生かして、小さな漁師町の中での対立構造や、海に生きる人々が立たされた苦境をリアルに描いています。私は生態学と干潟のベントス研究のバックグラウンドを生かし、この脚本に登場する渡り鳥たちの物語を作り、ベントスや昆虫の視点を盛り込みました。また登場人物数名の物語も大きく膨らまし、ドラマ性をもたせました。

 

(漁師家族など「人間」役の俳優たち)

 

そのアイディアが演出家・スタッフ・キャストへと伝播・共有されていったのですが、その際全員の心に生まれた「これは必要な演劇だ」という確信は今も強まるばかりです。その中心点にいることができる、という稀な幸せに感謝しています。

 

そして11月からいよいよ稽古です!稽古場の熱い空気なども、ここで皆さんにお伝えできればと思います。

 

諫早湾潮受堤防締切によって漁師さんたちが陥った苦境がどんなものなのか、また人間以外の生物を襲った悲劇についても、この演劇プロジェクトによって、有明海から遠く離れた首都圏の人々に知っていただきたいと考えています。

 

諫早湾閉切により、漁業組合員だけでも数千人(家族や水産加工会社や流通関連も含めれば莫大な人数)が影響を受けています。漁獲量減少により収入が激減し、漁師としての技術も自負も捨てて他の仕事に就くことを余儀なくされ、漁業のための設備投資の借金が返済できずに自死する人までいるのです。

堤防閉切によって諫早湾の中にすんでいた大量のベントスは死滅し、渡り鳥たちにも影響がありました。有明海の漁師さんたちの苦境と野生生物の苦境は、連動しています。

 

(締切直後の諫早湾の姿。

稀少なハイガイの死骸が見渡すかぎり転がっている)


首都圏でも「美味しい魚介類や海苔をずっと食べたい」と思っている人は多いでしょう。そういう方々に、この演劇を通して漁の現場で起きていることを知っていただき、有明海の漁師さんたちを応援していただければと思います。


またこの演劇を通して、人間のみならず干潟に生きる他の生物たちにも温かいまなざしを向けて下さる人が1人でも増えれば、自然環境の破壊にも歯止めがかかるかもしれません。

 

プロジェクトの詳細


タイトル:「有明をわたる翼」
脚本: 堀良一(福岡東部法律事務所)、飯島明子(神田外語大学)
演出: 野崎美子
プロデューサー: 飯島明子、橋本良識(Y'sプロデューce)
場所: ザムザ阿佐谷(東京都杉並区阿佐谷北2丁目12−21 ラピュタビル)
日程: 2013年12月18日〜22日
公演回数: 全9回

 

「有明をわたる翼」あらすじ:
諫早湾沿岸のある漁師町では、開門訴訟を起こそうとする漁師たちと開門反対派の漁師たちでコミュニティが真っ二つに割れてしまう。その狭間で苦しむ恋人たち、家族の生活のために海を捨てて土木工事に活路を見出そうとする漁師の苦悩。一方で閉切堤防閉鎖によるベントス大殺戮によって、海の神は恵みをもたらす柔和な面を捨て、災いをもたらす憤怒の形相となる。漁師とその娘のすれ違う愛は、大嵐の中でどのような結末を向かえるのか。シベリアへ向かう途中のオオソリハシシギの群は、諫早湾で何を目撃するのか。海神は柔和な面をふたたび取り戻すことができるのか。

 

(演出家の野崎さんが演出指導中の様子)


演出家の野崎美子さんは、舞台芸術学院、劇団青年座附属養成所、劇団東演を経て、ロンドンの王立演劇アカデミーとモスクワ芸術座附属演劇学校マスタークラス等で10年間、本場のスタニスラフスキー・システムを学び、現在は日本で演出家兼俳優兼トレーナーとして活躍中です。演出した作品は「ガラスの動物園」(テネシー・ウィリアムズ)、「公の園」(上杉祥三)、「大統領の殺し方」(ミロ・ギャヴラン)等、多数。

 

この演劇では新作楽曲の生演奏も入ります。

 

引換券について

 

プロジェクトの引換券は、諫早湾や有明海、干潟と関係のあるものを考えました。

まず、有明海などの干潟の生物について知っていただきたいので、その写真で作った絵はがき。野生生物画家の大田黒摩利さんによるチュウシャクシギの絵の絵はがきも1枚加わります。これはチラシなどにも使わせていただくもので、とても素敵な絵です。

そしてもちろん、演劇の舞台の写真を入れたお礼状もお送りいたします。

 

(干潟の生物写真絵見本)

 

(野生生物画家の大田黒摩利さんによるチュウシャクシギの絵の絵はがきも)

 

さらに大きな額の支援をして下さった方には、上記に加えて有明海の新海苔をお送りします! 冬は新海苔の季節です。漁師さんたちが丹誠こめて育てた海苔、海苔養殖発祥の地の海苔をお楽しみください。

 

支援額の大きい方には、10名様限定で、有明海の中の複数の産地の海苔の「食べ較べセット」をお送りします。長崎の海苔、佐賀の海苔、福岡の海苔、熊本の海苔、さぁどれがお好きでしょうか?

この方々にはさらに、野性生物画家の大田黒さん直筆の、有明海の生物を描いた白磁ブローチもお送りします。これはある生物の、あっと驚くデザインです! さてどんな生物のどんなデザインなのか? それはお手元に届くまで秘密、です!


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