【音の風景に国産材を】岡山県北の美しい村で百年ヒノキのギターづくり

【音の風景に国産材を】岡山県北の美しい村で百年ヒノキのギターづくり

支援総額

1,247,000

目標金額 500,000円

支援者
46人
募集終了日
2022年9月30日

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プロジェクト本文

終了報告を読む

 

はじめまして! 数ある企画の中から私のプロジェクトをご覧いただき、誠にありがとうございます。私はギタービルダーの香山裕樹と申します。岡山県北にある人口約800人の新庄村に工房を構え、「Kouyama Guitar Works」の名前でギター製作・リペアに取り組んでいます。

 

今回のプロジェクトは、エレキギターという楽器における国産材の可能性を追求し、本当の意味で持続可能なモノづくりを進めていくために挑戦するものです。

 

ご支援で頂いたお金は、地元新庄村産で樹齢百年を超える檜(ヒノキ)を本体に使ったエレキギター(百年ヒノキギター)3本分の製造と、ヒノキ以外の国産材の音響特性を研究するためのエレキギター作り、工房機材の充実などに活用させていただきます。

 

リターンには、この百年ヒノキギターをご準備しております。また地元産材で作った木工作品や、新庄村にお越しいただける方向けに、木工体験+宿泊のプランもご用意しています。

 

ぜひ最後までお読みいただき、共感する点があれば、なにとぞご支援をよろしくお願いいたします。まずは簡単に、自己紹介をさせていただきます。

 

 

1|私、香山裕樹について

 

私は1996年、岡山県の県南地域で生まれました。小学校2年生の頃に岡山県新庄村に移住し、中山間地の豊かな自然の中で子ども時代を過ごしました。

 

 

そしておそらく、世界中の音楽を愛する多くの方がそうであるように、私も10代の青春時代に「音楽」と出会います。うれしいことや楽しいこと、あるいは悲しみや怒りを代弁し、寄り添ってくれる音楽はいつしか私の一部となっていました。

 

そんな私がギターを手に取ったのは14歳のころです。

 

 

ひたすら練習に没頭し、ぼんやりと“いつかは自分を支えてくれた音楽に関係する仕事に”

そう願うと同時にギターの持つ素朴で繊細なつくりに強く惹かれていました。

 

月日は経ち、ギターの演奏に青春をささげた10代もあっという間に過ぎて、

いよいよ自分の将来と向き合ったとき、“エレキギターをつくりたい”と思ったのは、今振り返ればとても必然的なことだったと感じています。

 

 

2|ふと、故郷のことを考える

 

一方で脳裏にあったのは、私の成長をずっと見守ってくれていた、岡山県北の自然豊かな山や森、そしてそこへ暮らす人々のことでした。 

 

 

高度経済成長以降、中山間地では少しずつ産業が衰退し、村の主産業である農林業は安価な外国産の素材に押され、人口も少しずつ減っていました。  

 

こんなに自然素材が近くにあってすばらしい場所なのに、故郷がだんだんと衰退していく。そんな地元の村の姿を見ながら、当時ははっきりと意識していなかったものの、なにか、心に引っかかるものがありました。  

 

エレキギターの製作を学びに村を出たあと、もう一度もどって仕事をしたいと思ったのは、私を育ててくれた村へ、恩返しの想いからです。

 

 

 

3|外国産材を使い続けることと国産材の価値  

 

ここで少し、エレキギターの素材についてふれておきます。

 

現在、市場で流通しているエレキギターのボディやネックに使われる木材のほとんどが海外からの輸入材です。中にはワシントン条約で取引が禁止され、希少価値ゆえに値段が高騰している木材も少なくありません。このように今後入手できなくなっていく希少な木材については、代替となる素材(圧縮材や過熱による異性化など)も提案されています。

 

そもそもギター、エレキギターという楽器は欧米から輸入されたものなので、素材も海外から来たものを使うというのは当然だと思います。

 

ただ一方で、先の通り海外の希少な木材資源の枯渇や、産地から加工地への輸送コストを思えば、これまでのギターづくりは、現代の「地球環境の持続可能性」を重視する価値観にはそぐわないと私は考えます。

 

 

何かこれに代わるやり方があるのではないかと、今もずっと考え続けています。

 

私の住んでいる新庄村の山々を見渡せば、戦後に次々と植えられ立派に育って適齢期を迎えたスギ・ヒノキや、ひとの手の入らない場所でゆっくり、じっくり育った広葉樹帯が目に入ります。

 

こうした豊かな資源を活かしたモノづくりを、自然素材が生産される場所で始めてみる。そんな小さな試みを、まずは形にすること。気が付けばこれが私の、人生の目標のひとつになっていました。

 

 

4|はじまった「百年ヒノキのギタープロジェクト」

 

 

話を戻して2019年、村に帰って仕事をしながら、少しずつギターリペアの仕事を受け始めたころ、林業をされている村の方から一本の連絡をもらいました。

 

『2018年の豪雨災害の時に、支障木として伐採した樹齢100年のヒノキがある。目もつまってきれいだから、これでギターを作ってはどうか』

 

私はヒノキで本当にギターができるのか、半信半疑のままストックヤードを訪れました。というのも、ヒノキなどの針葉樹材は柔らかく、比重も低いため、ソリッドギターの材料としてはあまり使われていないからです。

 

ですが、そこで想像以上に目がつまり、独特の雰囲気をまとった材を目の前にして「これはいけるかもしれない」と感じたのです。

 

 

目のつまった良質の国産ヒノキ。これを使ってソリッドギターを作ると、いったいどんな音がするのか。これは一人の作り手として、とても興味深い挑戦だと感じました。

 

何より地域産材でギターをつくるというのは、私にとってライフワークともいうべき仕事だと、この時あらためて実感しました。

 

『ぜひやらせてほしい』とお伝えし、百年ヒノキのギタープロジェクトがはじまりました 。

 

 

お話をいただいてから、じっくり構想を練り、試作を重ねて、ついに2022年4月、1本目が完成しました。

 

 

5|百年ヒノキの音色を、未来へつなぐ

 

完成したギターからは素直で張りがある、アコースティックに近い音色がします。それでいて、これまで私が手にしてきたどんな個体とも異なったやわらかい響きがあります。

 

 

国産ヒノキ材にしか出せない音色が必ずある。今ではそう確信しています。

 

 

6|私、香山裕樹のこれからについて

 

 

思いも寄らない一本の連絡から始まった地元産材のギター製作でしたが、今ではこの音色をたくさんの人に聞いていただき、国産材を使った楽器がある風景を当たり前のものにしていきたいと、そう考えています。

 

私が作るギターのブランド名は、私のイニシャルを取り「ko(コウ)」。新庄の山々の木々を使った「Nature Line (ネイチャーライン)」を主軸に、やむを得ず取り壊した家屋の建て材の一部を有効活用する「Rebuild Line(リビルドライン)」の2系統で製造・販売をしようと考えています。

 

 

樹齢百年を超える天然ヒノキが芽吹いたのは19世紀末、日本は明治時代です。いくらでも量産できるというわけではありません。私の、そして素材のストーリーを理解し、長く大切に弾いていただける方にお届けしたいと思っています。

 

 

7|ご支援の使い道と目標金額

 

目標額は50万円とさせていただきました。

 

目標通りにご支援を頂いた場合、百年ヒノキギター(テレキャスタータイプ)3本をリターンとして製造します。そして、ご支援いただいたお金の一部はその製造に活用させていただきます。

 

また、新庄村産材の新たな可能性を追求するため、電装系のパーツに加え、新庄村産のクリやケヤキなどを購入し、音響特性を探る研究用エレキギターを作ります。

 

さらに、工房の機材充実として、加工機械に使う「刃」の種類を増やします。きめ細やかに取りそろえることで、ミリ単位の作業のクオリティを少しでも高めるためです。

 

百年ヒノキギターは、リターンとしてのご希望が3本に満たずに目標額を達成した場合でも計画通りに製造し、Kouyama Guitar Worksの在庫とさせていただきます。

 

お金を頂くことは、とても大変なことです。目標額到達までは長い道のりと覚悟していますが、なにとぞ、ご支援をよろしくお願いいたします。

 

 

8|さいごに

 

私がこうして地元に帰って仕事を始めるに当たり、たくさんの方にお世話になりました。

 

リペアの仕事を任せていただいている地域の皆さん、貴重な素材を託してくださった林業家の黒田さん、自由に木工のできる場所を用意してくれた大工の新家さん、新庄村の行政機関、また新庄村議会の皆さん。

 

なにより、私を信じてこれまで支えてくれた両親に感謝しています。私の小さな試みは、始まったばかりです。皆さんのご支援を頂いて、この取り組みを長く続けていきたいと思っています。

 

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

プロジェクト実行責任者:
香山裕樹
プロジェクト実施完了日:
2023年9月30日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

目標(50万円)を達成した場合は、次のことを行います。①樹齢百年超の岡山県新庄村産天然檜(ヒノキ)を本体に使った「ヒノキギター」を3本製作(支援金27万円を充当予定)②音響特性研究用のエレキギターを作るための材料購入(支援金8万円を充当予定)③ギター製作に使う加工機械の「刃」を購入(支援金5万円を充当予定)④各種リターンの発送・実施を終える。※なお、支援金のうち8万2500円を手数料(税込み)に充当します。※残金はリターンの発送費に充てますが、発送費が不足する場合は自己資金を充当します。

リスク&チャレンジ

リターンを実施する上でのリスクについて
ギター製作に必要なパーツ等の購入が社会的な流通情勢により遅延した場合、発送予定日に間に合わない可能性があります。その場合は製作完了次第お送りさせていただきます。

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プロフィール

1996年、岡山県赤磐市生まれ。幼少期に岡山県北の新庄村に移住し、中国山地の雄大なブナの水源林に囲まれて育つ。ESPギタークラフトアカデミー卒業後、新庄村へ帰村して製作活動に入る。敬愛するプレイヤーはRandy Rhoads。

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リターン

3,000+システム利用料


全力応援 3000円コース

全力応援 3000円コース

感謝のメールをお送りいたします。

※写真は新庄村にある森林の風景です

申込数
4
在庫数
-
発送完了予定月
2022年10月

5,000+システム利用料


端材でつくった木工品

端材でつくった木工品

端材を有効活用した木工品。風合いの異なる木を使った「寄せ木細工」のような外観となります。暮らしのちょっとした彩りにどうぞ。

・「小物入れ」×1点

※写真はイメージです。実際の製品とは色味や木目は異なります

申込数
10
在庫数
-
発送完了予定月
2023年3月

3,000+システム利用料


全力応援 3000円コース

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※写真は新庄村にある森林の風景です

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4
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2022年10月

5,000+システム利用料


端材でつくった木工品

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端材を有効活用した木工品。風合いの異なる木を使った「寄せ木細工」のような外観となります。暮らしのちょっとした彩りにどうぞ。

・「小物入れ」×1点

※写真はイメージです。実際の製品とは色味や木目は異なります

申込数
10
在庫数
-
発送完了予定月
2023年3月
1 ~ 1/ 13

プロフィール

1996年、岡山県赤磐市生まれ。幼少期に岡山県北の新庄村に移住し、中国山地の雄大なブナの水源林に囲まれて育つ。ESPギタークラフトアカデミー卒業後、新庄村へ帰村して製作活動に入る。敬愛するプレイヤーはRandy Rhoads。

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