プロジェクト概要

ご支援いただいたみなさまへ

 

たくさんの方々から暖かいご支援をいただき、目標金額210万円を達成することができました。本当にありがとうございました。

 

すぐに結果の出るプロジェクトではないこと、また、モンゴルで行うプロジェクトということもあり、正直、不安もありました。それでも、みなさまの暖かい応援の声が支えになりました。そして、その期待に答えたいと改めて強く思いました。

 

このプロジェクトは3年をかけた大きなものです。そのため、費用も多く必要になります。そこで、残りの期間でネクストゴールを【320万円】に設定させていただきます。

 

いただいたご支援は、緑化と栽培地確保のための費用、節水システムを構築するための費用として大切に活用させていただきます。

 

みなさまの応援のお気持ちをより良い結果としてお返しできるよう努力してまいりますので、引き続き、みなさまの応援をお願いいたします。

 

安福規之  8月16日追記

 

 

今、地球上の土地の面積約1,035万㎢、

全世界の人口の約6分の1の人たちが

砂漠化の影響を受けているといわれています。

 

砂漠化により農作物が育たなくなった地域では、農業を生業としていた多くの住民が職を失っています。さらに、土地が荒れることで生活環境が劣化し、そこに安定的に住めなくなる心配もあります。

 

ここからもわかるように、

砂漠化は地球環境保全上の深刻な課題のひとつです。

 

今回、砂漠化の影響を受けてる場所の1つ、モンゴルのボグド村で、砂漠化の進行を抑え、村の人々の生活を豊かにするシステムを構築するために、プロジェクトを立ち上げます。

 

 

ごあいさつ

はじめまして、九州大学大学院 社会基盤部門 教授の安福規之です。私はこれまで、大学で約10年間、モンゴル乾燥地で砂漠化の問題に取り組んできました。

 

今回、「現地の人たちの生活を少しでも豊かにしたい!」という思いを持った、日本とモンゴルの研究仲間と一緒に、稀少な郷土薬用植物種「カンゾウ(甘草)」を効率的に育てる手法の確立と、砂漠化の進行を抑えるためのシステム構築に励んでいます。

 

調査メンバー

 

負のループが続いていく、砂漠化。その要因の多くが、人によって引き起こされている

そもそも砂漠化とは、その土地の植物を育てる能力 (例えば、土壌が水・養分を適切に保持する能力) や、生物多様性(様々な生き物が住んでいるかどうか)などの豊かさが失われていく状況のことを言います。

 

砂漠化は、

 

地下水位の低下等の水資源の枯渇

塩害 (塩類集積)

土壌硬化

土壌流亡・飛散等の土壌劣化

生物資源の枯渇による生物多様性の消失

 

などの事態を引き起こしており、このような事態が、さらに砂漠化を加速させるという負のループとなっています。

 

今回プロジェクトを行うボグド村は、モンゴル南部の乾燥地に位置し、1980年代以降、現地で自生する稀少な郷土薬用植物種「カンゾウ」が減退し、土地の劣化を伴った砂漠化が進行しています。

 

塩類土壌など、劣化した土地が広がり、植生減退エリアが拡大しています。特に、稀少薬用植物である自然由来の「カンゾウ」の自生量は、30年前と比べると約1/7に減少しているという報告もされているのです。

 

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かつて、カンゾウが生い茂っていた時の様子

 

:カンゾウ(甘草)とは:

モンゴル・中国等の乾燥地に自生している、マメ科の多年草。根は漢方薬として利用されており、根に含まれる有効成分グリチルリチンは、様々な炎症を抑える作用や、免疫調節作用、肝細胞への作用が認められている。日本で製造している漢方薬の約7割に配合されており、漢方薬以外でも、甘味料や化粧品、健康食品等に使われている。しかし現在、個体数が激減しており、絶滅危惧種に認定されている。

 

カンゾウの根
茶色い部分がカンゾウの種
 
カンゾウの葉

 

 

 

ー砂漠化の原因ー

ではなぜ、砂漠化が進んでしまったのか。その要因は、自然的要因(地球規模の気候変動、長期の旱魃(かんばつ)、降水量の減少などに伴う乾燥化)人為的要因(ヤギやヒツジなどの家畜の過剰飼育、燃料用の薪や住居用の木材の過剰伐採、農業開発のための過度な原野の開墾)に分けられます。

 

そのうち、多くを占めるのが、人為的要因と言われています。

 

ボグド村は、先祖代々家畜を放牧し、その肉や皮を売ることを生業としてきました。収入を増やすためには家畜の量を増やすことが必要となり、その結果、家畜の頭数は年々右肩上がりに増えています。そうして増えた家畜がカンゾウをはじめとした貴重な郷土植物を、その再生能力以上のスピードで食べることによって、植生が減退しています。

 

カンゾウを食べるヤギ

 

また、カンゾウのような貴重な植物は高く売れるため、国や村の許可を得ずにカンゾウを採る密猟者が後を絶ちません。密猟者がむやみに乱獲することでもその植生は減退の一途を辿っているのです。

 

このように乾燥地に自生する植物が減ると、地表面がはだかの状態になり、土壌の環境は悪化します。その結果、再び植物が生えることができない状況となって砂漠化はさらに進行していきます。

 

 

負のスパイラルを断ち切るために

私たちはこの現状に対して、地域の特性を活かし、住民の理解と協力のもと、

 

①持続性のある土地劣化改善手法
②水を極力使わないで済むカンゾウの適正な栽培システム

 

の確立が必要だと考えています。

 

 

①「持続性のある土地劣化改善手法」

モンゴル科学アカデミーの研究者と連携して行います。
・現地で調達できるバイオマスを活用し、極力水を使わずに劣化した土壌を効率的に肥沃にするための環境にやさしい方法の提案します。
・現地で発生する家畜の糞と、カンゾウ自生地の砂質土を混合し、人間の散水や管理の手間ができるだけかからないような、水と養分を保ちやすい新しい土質材料を提供します。

・作った材料を、カンゾウやその他の植物が生えていない荒れた土地に、カンゾウの種子や根と一緒に設置することにより、カンゾウを生存・成長させます。

→既に現地で3年間、小規模な生育実験は行っており、根の生育に適切な環境(砂と家畜糞の混合割合や、材料設置の規模など)はある程度把握しています。
・上記材料の設置の仕方 (地中に埋める、畝にする、マルチングの有無など)、苗の設置の仕方を数パターン用意し、種子から育てたカンゾウ苗を設置します。
・2年間で得られた、数パターンの設置条件と生存率・成長度のデータを統計的に処理し、カンゾウの生育に適切な地盤環境や、新材料の設置方法を提案します。
・提案した方法を、栽培と共に社会実装できるよう、現地の人にとってわかりやすいマニュアルを作成します。

 

②「水を極力使わないで済むカンゾウの適正な栽培システム」
・「カンゾウ」を極力水を使わずに、効率的に栽培する方法を示します。
・安価な地中灌漑システムを導入し、カンゾウ栽培に最適な土壌水分環境を創ります。
→地中灌漑は土壌面蒸発が少なく、根群域に直接水を供給できる節水型の灌漑方法です。タンクの高さと給水口のサイズで、灌漑量を調整し、しおれ点に達しないように土壌水分をコントロールします。現地の方が管理運営できるよう、市販の塩ビパイプやペットボトルを使い、アナログ方式で行ないます。

・作物栽培についてまったく知識のない方たち用の、育苗や定植、灌漑方法など、写真入りで分かりやすい栽培暦を作成します。
・栽培方法を工夫し、早期に肥育できる方法を考案します。

 

栽培方式の一例

 

そのうえで、現地住民と協力して、上記①②を組み合わせた植生回復・栽培育種の方法を実行します。

 

カンゾウ自生地での地盤環境調査の様子
 
カンゾウ生育に適した土壌づくりの様子
生分解性プラスチックでパッキングした土にカンゾウの根を植えた状況

 

 

ーこれらを実行することでー

◎土地の劣化を抑制するための、効率的な土壌の改善手法を地域の方々に示し、それを実践してもらえるような場を提供します。
◎栽培されたカンゾウは、日本や諸外国へ適正に輸出され、ボグド村の方々の収入源の一つとなり、生活を豊かにしていくことが期待されます。

 

 

ープロジェクト計画ー

このプロジェクトは、3年間かけて実施していきます。

 

▶︎1年目

・現地ボグド村にて、1haの社会実装サイトの立ち上げ

・材料・苗の設置 (緑化実験)

 

▶︎2年目

・灌漑システムの導入

・1年目の条件のカンゾウ生存・成長率確認

・材料の保水性・保肥性等の調査・分析

・統計分析による、適切な材料・苗の設置方法の考案

・1年目のデータをもとに、新しい条件を考案・設置

▶︎3年目

・栽培暦の配布
・現地住民を対象とした栽培・緑化ワークショップの開催
・栽培・緑化マニュアルの作成

 

現地での打ち合わせ

 

 

ーいただいたご支援の使い道ー

このプロジェクトは、総額800万円の資金が必要です。今回のクラウドファンディングでは、まずは第一の目標として、目標金額210万円を目指していきます。

 

いただいたご支援は、調査渡航費用、1haの家畜除けのフェンスの設置費用、および現地の土地劣化改善状況をモニタリングする計器を購入する費用として大切に活用させていただきます。


第一のゴールを達成した暁には、ネクストゴールとして来春に予定しております灌漑システムの導入のための資金、300万円のご支援を目指していきたいと考えています。

 

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村の人たちが、自ら改善し、持続していける「しくみ」をつくっていく

稀少薬用植物の保全・栽培と砂漠緑化が、地域の人たちによって、持続可能な形で行っていけるような「しくみ」を将来的には創っていきたいと考えています。

 

まずは、荒れた土地が少しでも改善され、地域の人たちが主体的、かつ持続可能な形で、栽培・緑化を展開していただける環境にしていきます。

 

そして、村の人たちが、主体的に稀少な郷土薬用植物「カンゾウ」の育種と砂漠緑化に関わっていただける環境が生まれ、稀少な薬用植物を活かした新しい生活スタイルが選択肢の一つとして定着することを期待します。

 

ボグド村の村長と

 

この地でひとつの成功事例を示すことで、同じ様な問題を抱えているモンゴルの同様の乾燥地域にもプロジェクトを拡大していきたいです。そして、いつか世界中の砂漠化の問題を抱える地域の役に立てるよう、努力してまいります。

 

このプロジェクトは、そのための大きな第一歩です。どうか、皆さまの力を貸してください。応援・ご支援をお願いいたします。

 

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プロジェクトメンバー


■大嶺 聖(おおみね きよし)

 

 

長崎大学工学部教授の大嶺です。様々な地盤環境問題に取り組んでいます。塩害土壌の修復については、津波被害を受けた岩手県陸前高田市の農地の土壌改善プロジェクトとして、ボランティアの方と一緒に取り組んできました。その研究の成果が乾燥地での砂漠緑化対策の研究にもつながっています。

 

地球規模での土地劣化は多くの国で深刻な問題を引き起こしています。モンゴルもその一つです。気候変動に降雨が減少して地下水位の低下をもたらすと塩害土壌が拡大します。ハードルの高い課題に取り組んできたいと思っています。
 

 

■丸居 篤(まるい あつし)

 


弘前大学農学生命科学部准教授です。作物に過不足なく水を供給する灌漑利水が専門です。カンゾウに必要な水分量やモンゴルの水資源調査を行ってきました。

 

世界が直面している課題に役立ちたいと思っています。乾燥地における農業は諸刃の剣ですが、持続可能な節水型農業は、現地の人口増加、貧困、雇用問題、持続可能でない過放牧に対する唯一の手段だと考えています。

 


■古川 全太郎 (ふるかわ ぜんたろう)

 


九州大学大学院 工学研究院の助教です。学生の頃から、メンバーの先生方と一緒にモンゴルの調査・緑化実験に参加させて頂いており、カンゾウ生育に適した地盤の水分・栄養を把握し、地盤環境をコントロールする技術に関する研究をしています。


このプロジェクトに関わって、今年で10年になります。これまでの調査研究の中で、沢山の人々にお世話になりました。これまでお世話になった方々や、これから応援して頂く方々のためにも、これまでの成果を最大限に活かし、砂漠の地盤環境と生態系の保護、そして人々の生活の豊かさの向上に貢献していきたいです。

 


■安福規之

 

 

はじめまして、九州大学大学院工学研究院 教授の安福です。私はこれまで、大学で約10年間、モンゴル乾燥地で砂漠化の問題に取り組んできました。

 

今回、「現地の人たちの生活を少しでも豊かにしたい!」という思いを持った、日本とモンゴルの研究仲間・地域住民の方々と一緒に、稀少な郷土植物種「カンゾウ」を効率的に育てる手法の確立と、砂漠化の進行を抑えるためのシステム構築にチャレンジします。どうか応援、ご支援よろしくお願いします。

 

九州大学へのご寄附については、税制上の優遇措置が受けられます。

 

- 個人の皆様-

■所得税(所得控除)
 寄附金額が年間2,000円を超える分について、所得控除を受けることができます。

 

 寄附金額 - 2,000円 = 所得控除額

 (控除対象となる寄附金の上限額は、当該年分の総所得金額の40%です)

 

■住民税
本学を「寄附金税額控除対象法人等」として指定している都道府県・市区町村にお住まいの寄附者の皆様は、所得控除に加えて、翌年の個人住民税が軽減されます。
[本学への寄附金を条例で指定している自治体]
福岡県/福岡市/糸島市/大野城市/春日市/古賀市/粕屋町/新宮町/那珂川町/その他
※その他の自治体については、各自治体の税務担当課へお問合せください。
 

 (寄附金額 - 2,000円) × 4~10% = 住民税控除額

 (控除対象となる寄附金の上限額は、当該年分の総所得金額の30%です)

 

 ※上記の計算式の4~10%について
 ・都道府県が指定した寄附金は4%
 ・市区町村が指定した寄附金は6%

  (都道府県と市区町村双方が指定した寄附金の場合は10%)

 

- 法人様-

 寄附金の全額を損金算入することができます。

 

 


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