プロジェクト概要

 

 

 


 

《達成の御礼とネクストゴールについて》7/17追記

 

皆さまのご支援のおかげで,第3ゴールまでも達成することができました.ご協力に心から感謝申し上げます.


おかげさまで締め切りまではまだ時間があるため,さらなるゴールを設定し,引き続き皆さまからのご寄付を募ることといたしました.

 

目標の増額分も,引き続きアンモナイト標本の収集のため使用いたします.
 

最後まで,皆さまのご支援を心からお願い申し上げます.

 


 

初めまして,前田晴良です.小さい頃からの化石好きが高じ,古生物学研究の道に足を踏み入れ(=石道ごくどうに身を堕とし)て30年になります.モットーは「化石の研究は現場での発掘が基本」.大学で教鞭を執りながらも,化石を求めて北海道・サハリン・極東ロシア・北米内陸を渡り歩いています.

 

私の所属する「九州大学総合研究博物館」は,アンモナイトの国際的な研究拠点ですが,課題もあります.保管している化石の時代が,白亜紀に偏ってしまっていることです.

 

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高校野球(外野手;西東京ベスト8進出!)で培った体力を活かした根っからのフィールド野郎です.
手にしているのは,米国アイダホ州の山の頂上で採集した中生代三畳紀のアンモナイト化石です.

 

アンモナイトは,4億年前に誕生してから6600万年前に絶滅するまで,世界各地で生き抜いてきた動物です.研究の深化のためには,さまざまな時代・地域の化石を実際に手に取って研究できる環境を整えることが必要です.

 

しかし,こういった化石(古物)収集のための費用は公費による会計処理が難しく多くの研究者が自腹をきって標本を集めています.とはいえそれにも限界があるものです.

 

そこで今回,各地に散在するアンモナイト化石を見つけ出して購入し,九大総合研究博物館に収集・整備するための費用を募集できないかと考えました.収集した標本のうち,可能なものは直接化石に触れることができる状態で公開展示し,子どもから大人まで,市民のみなさまの知的ニーズにも応えたいと思っています.

 

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ドイツのジュラ紀前期の地層から密集して産出するDactyliocerasの露出展示の例.
地下約10 mの深さで泥炭層に埋もれている間に適度な風化を受け,化石がレリーフ状に浮き出ています.

 


 

 

Q. そもそもアンモナイトって何?

 

今から約4億年前の古生代中期に出現し,約6600万年前に絶滅した動物です.イカ・タコに近い軟体動物だったと考えられ,これまでに約2万もの種類が知られています.

 

Q. アンモナイトの化石はどんな点が面白い?

 

長きにわたり世界中の海で繁栄した生き物なので,化石も決して希少ではありません.しかし,だからこそ,200年も前から「示準化石(その地層の時代の推定に役立つ化石)」として利用されてきました.

 

また,アンモナイトの場合,「水温の急変」や「無酸素水塊による窒息」などの自然災害に群れ全体が巻き込まれ,一族郎党が犠牲になる「大量死」が繰り返し起き,そのかたまりごと化石になっているケースが多く見受けられます.このようにいっぺんに多くの個体を発掘できると,同じ種類の個体差,雌雄の違い,ケガや病気の証拠,死んだ原因など,単体の化石ではわからない謎が解ける場合があります.

 

例えば,同一種であるにもかかわらず,「スリム型」(下図の1, 3段目)と「メタボ型」(2, 4段目)の間で大きな(しかし連続的な)変異が見られるのは驚きです.現生の生物学と共通するテーマを,化石でも論じることができるのがアンモナイトの利点です.

 

Triassic=三畳紀.Cretaceous=白亜紀.
上記の重要な標本は,現在日本では実物を見ることができません.
それを収集することも,本プロジェクトの目標のひとつです.

 

Q. 他にも研究によって分かることは?

 

例えば,中生代の地球は現在よりずっと温暖でした.よって,中生代のアンモナイト化石やその地層を調べることにより,「地球温暖化が進むと,将来どのような環境変化が起きるか?」を予測するヒントが得られます.

 

実際,「海底付近の酸素が欠乏しやすくなるのでは?」など,すでに現代に通じるさまざまな問題提起がなされつつあり,まさに温故知新です.

 


 

 

九州大学は,白亜紀アンモナイトの国内最大のコレクションを擁する,世界的な研究拠点のひとつです.

 

というのも,日本の白亜紀層は保存状態の良い化石を多産することで世界的に知られています.故・松本達郎九州大学名誉教授は,50年以上にわたって白亜紀アンモナイト化石を研究され,今の礎を築かれました.

 

他方,白亜紀以外のコレクションは残念ながら貧弱です.

 

今回のプロジェクトでは,これまで手薄だった時代・地域のアンモナイト化石を収集し,「九大に来ればアンモナイトの全体像がわかる」といわれるような環境を作り,今後の研究・教育に役立てたいと考えています.

 

Q. どうやって化石を集めるの?

 

実は,重要な化石標本が,世の中のあちこちに眠っています.例えば,休日に趣味で発掘に出かけるような個人が,収集して押し入れに入れたままにしている標本.海外産の貴重な化石が,何気ない倉庫に眠っていることもあります.

 

そういった化石について,「せっかくだから,引き取って良い環境で保存してくれないか」と連絡があることもあります.オークションに出回っているのを見かけることもあります.

 

とはいえそういった資料を公費で買い揃えるのは難しく,多くの研究者が自腹をきって集め,研究機関に寄贈してきました.とはいえそれにも限界があります.

 

今回みなさまからいただいた資金は,このような「日の当たらない」貴重な化石を購入し,九大まで運搬するための費用に充てさせていただきたいと考えています.

 

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日ロ共同研究によりサハリンで採集した白亜紀後期の大型アンモナイト:Pachydiscus subcomressus.
海外学術調査によって集めた標本も整備して,手でさわれる露出展示を行います.
 

 

Q. なぜいろんな時代の化石の実物を揃える必要があるの?

 

新しい発見は,必ず既存のものとの「比較」から生まれます.写真や画像も大切ですが,情報の質と量で「実物」に勝るものはありません.

 

例えば,化石を手に取って「普通より重たい」と感じたことから,「鉄分が濃集する特殊な環境で形成されたのではないか?」という重要なアイディアがひらめくことがあります.持つ・触るという感覚的な情報が新発見に結びついた事例は,枚挙にいとまがありません.

 

古生物学の研究は「百聞は一見にしかず」.この「オール・アンモナイト化石 プロジェクト」により,鍵となる重要な標本を集めることができれば,「九大に行けば,世界のアンモナイトが直接手に取れる」という新しい研究・教育環境を提供できるようになります.次代を担う院生・学生にとって,新しい研究のアイディアは,このような「標本のるつぼ」から生まれるはずです.

 

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フランスのブドウ畑から産出したアンモナイト.
ジュラ紀前期の地層が風化した土壌の表面に化石が散らばっています.

 

Q. 集まった化石は「常設」で展示されるの?

 

保管上,問題のない標本は常設で展示します.「収集した標本は,できるだけ一般の来館者にも直接手で触ってもらえるような形で展示したい」というのも,今回のプロジェクトの重要な動機です.

 

また,開学記念事業やオープンキャンパス等に合わせ,研究者(私)が収集した標本を紹介しながら,その意義を一般参加者に解説する「サイエンス・トーク」も実施します(ギフトを参照).

 

もちろん,今回ですべての時代・地域のアンモナイト化石を揃えられるわけではありません.

 

あくまで今回はその第一歩という位置づけですが,これまで見る(触る)ことのできなかった重要標本群のいくつかが九大に集約され,利用可能になる.その第一歩を踏み出すという意味で,大きな意味のあるプロジェクトになると信じています.

 

イギリスのジュラ紀前期の地層中に密集するArnioceras semicostatum.
水温の急変や酸素欠乏などの原因で大量死した同一種の個体が密集して産出します.

 


 

 

個人的には,この道に進んだ最初のきっかけは,幼稚園児の時に恐竜図鑑にはまったことでした.とはいえ,本格的に研究を志したのは,大学で数多くのアンモナイト化石の実物に触れて洗脳(!)されてからです.

 

裏庭から人の変死体が見つかったら間違いなく事件ですよね.それと同様に,地層中に化石が埋まっていること自体が「事件」であると私たちは考えています.

 

「死因は?」「なぜその場所に埋まっているのか?」「死亡現場は?」「被害者の生前の生活・職業は?」…….私たちは犯罪捜査によく似た視点から,化石という「事件」の解明に挑んでいます.

 

そのためには徹底した「現場検証」(=野外調査)が不可欠ですし,過去の事件簿のチェックやその遺留品との比較(=実物標本の比較検討)も必要です.何よりも重要なのは「被害者」(=化石)と同じ目線に立って考えることです.幸いにも最近の研究の進歩により,1億年前のアンモナイト化石でも,このような「捜査」(=分析)が可能になりました.

 

私は今なお,「アンモナイトが,何故,どのようにして化石として残ったのか?」という謎解きに夢中です.

 

今回のプロジェクトを成功させ,化石の実物展示を叶えることで,そんなわくわく感をみなさまとも共有できたらと願っています.どうかあたたかいご支援を,よろしくお願いいたします.

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ニューヨークの米国自然史博物館でサウスダコタ州産アンモナイト化石を調べている責任者(前田).
化石の研究:古生物学は,世界中のさまざまな種類の実物を観察し,比較することから始まります.

リターンについて

 

下記のようなお礼品をご用意しております.

 

・お礼のメール


・新着ニュース配信

*九州大学総合研究博物館のイベントや標本公開に関するディープな情報を,一般に先駆けて最優先でお届けします. 
 

・【解説ラベルつき】アンモナイト化石試料の実物をお届け
*研究室所蔵の標本の中から,研究には使わなかった化石試料の実物をお届けします.経済的な価値はありません.

 

・論文の謝辞にお名前を掲載(ご希望者のみ)

 

・サイエンス・ツァーにご招待

*現在進行中の最先端の研究成果を,研究者自身が解説します.もちろん実物にも触れます.

 

・博物館内にお名前を掲示(ご希望者のみ)

 

 

税制上のメリットについて

 

九州大学へのご寄附については、税制上の優遇措置が受けられます。
 

- 個人の皆様-

■所得税(所得控除)
寄附金額が年間2,000円を超える分について、所得控除を受けることができます。

 

寄附金額 - 2,000円 = 所得控除額

(控除対象となる寄附金の上限額は、当該年分の総所得金額の40%です)

 

■住民税
本学を「寄附金税額控除対象法人等」として指定している都道府県・市区町村にお住まいの寄附者の皆様は、所得控除に加えて、翌年の個人住民税が軽減されます。
[本学への寄附金を条例で指定している自治体]
福岡県/福岡市/糸島市/大野城市/春日市/古賀市/粕屋町/新宮町/那珂川町/その他
※その他の自治体については、各自治体の税務担当課へお問合せください。
 

(寄附金額 - 2,000円)× 4~10% = 住民税控除額

(控除対象となる寄附金の上限額は、当該年分の総所得金額の30%です)

 

※上記の計算式の4~10%について
・都道府県が指定した寄附金は4%
・市区町村が指定した寄附金は6%

(都道府県と市区町村双方が指定した寄附金の場合は10%)

 

- 法人様-

寄附金の全額を損金算入することができます。

 

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