素晴らしい景色を目の前にしながら、朝市センター保育園のクラウドファンディングは、幕を下ろします。全国からお寄せいただきました親身な暖かいご支援に心より感謝申し上げます。みなさん、本当にありがとうございました!

 

 28年前、仙台駅前朝市通りに産声を上げた小さな保育園。よちよち歩きの保育園は、いつも向かい風の中にいました。コンクリートだらけの街のわずかな隙間に芽を出したタンポポの花のように、いつも風の中に揺らいでいました。

 

 公的助成金が全くなかった最初の10年間は、保護者と保育士が経済的な痛みを分かち合いながら、存続の危機の中、助成金獲得運動に取り組み続けました。近隣にマンション建設問題が勃発した時は、日照被害と向き合い、1年余りに及ぶ「子どもたちのお日さまを守る」運動を懸命に行ってきました。

 

 そして、昨年。国の制度改変に伴い「小規模保育」か「認可保育園」かの選択を迫られた際は、認可への移行を決断すると、今度は、70m圏内にパチンコ店があるため認可は認められないと仙台市から言い渡されたのです。すると、「パチンコ店よりずっと前からここに保育園はあるのに、保育園の方が移転しなければならないの?この朝市場地域で28年間も特色ある保育を行ってきた保育園の灯を奪わないで!」と署名運動が始まりました。2か月余りでなんと、2万3千筆の署名が集まり、市長に直接手渡すことができました。そして、「保育環境については一律ではなく個別に判断することとする。」と認可要綱の改訂を市が決断するに至ったのです。

 

 認可保育園へのスタートラインにやっと立つことができた保育園でしたが、しかし、一難去ってまた一難。認可保育園を安定的に運営するための「保有金の確保」という問題が立ちはだかりました。借り入れることはできない資金、1000万円を新たに確保しなければならなくなったのです。

 

 「NPO法人の保育園にとっては、あまりにも大きな金額。これは理不尽だ!」と不安の黒雲が保育園を覆う日々が続きました。しかし、立ち止まっている暇はない、できることから踏み出そう!と、今年4月、保育園総がかりで1千万募金をスタートさせました。険しい道のりであったことは言うまでもありません。クラウドファンディングへの挑戦は、後戻りできない最後の願いを込めた切り札だったのです。

 

 12月17日、夢にまでみた目標達成の瞬間!そして、Nextgoalは106%の達成率となりました。「夢はかなう、あきらめなければ必ず!」ご支援いただいた364人の方々からの熱い思いを深くかみしめています。

 

 コンクリートの街に根を下ろした小さな種が、やがて花を咲かせどこまでも広がっていく姿を夢に見ます。これからも、皆さんからの暖かいエールを心に刻みながら子育ての大地を耕す営みを進めていきます。街中がいつか大きな花園になるように。

 

 

新着情報一覧へ