プロジェクト概要

 

国、県、市の補助金で運営されている施設はたくさんあります。しかし補助金を受けられる基準を満たせなくなった時、その施設は運営の危機に立たされます。重い障害を持ち、医療的なケアを必要とする成人が世の中に受け入れられるには、今あまりにも厳しい現実があります。成人9名が通う施設は、補助金が打ち切りとなり、存続が難しくなりました。次の受け入れ先を探す1年間だけ、私たちに運営を続ける機会をください。

 

重度障害者施設が閉鎖に。メンバーの預け先を探す1年の挑戦


重い障害があっても生き生きと暮らして欲しい。子どもたちの幸せを願って立ち上げた施設「ぷろっぷはあとあすなろ」施設が閉鎖しても27年間の想いを次に繋げたい。

 

はじめまして、NPO法人あすなろ代表理事の小野寺喜久子と申します。33年前待望の男の子を出産いたしましたが、息子は多発奇形を患い、脳性マヒの診断を受けました。主治医の先生からは、5歳までくらいしか生きられないかもしれないと伝えられ絶望的になりましたが、それなら、楽しい経験をたくさんさせてあげようという思いで育ててきました。

 

最愛の息子と

 

そのなかで、重い障害があり医療的ケアが必要な場合でも、可能な限り地域の中で楽しく生き生きと暮らしていきたいと、27年前に同じく重度心身障害を持つ子どもの親と「あすなろの会」を発足、14年前には重い障害を持つ子どもが通える施設を作りました。

 

しかし、補助金を受ける施設利用者の数の基準が満たせなくなったため、2017年3月で国と県の補助金が打ち切りとなり施設の存続が難しくなりました。重い障害を持ち、医療的ケアが必要な場合、安定的に通うことができず、定期通院や入院も多く、残念ながら亡くなってしまったり…利用者数の改善には至ることができませんでした。

 

現在、通っている9名全員が重度心身障害で、医療的ケアの必要な人が半数以上となります。施設がなくなったからといっても、次の受け入れ先が簡単に見つかるわけではありませんが、補助金がない状態で、今後の施設を運営することは困難です。

 

あと1年だけどうか施設を継続させてください。この1年間で想いを共にし、9名を受け入れてくれる事業所(施設)を探します。不足している1年間の運営費は600万円。私たち親で何とか負担ができるのはどんなに頑張っても300万円です。残りの300万円を皆さまでどうか応援をいただけないでしょうか。

※年間2000万円近くの運営費がかかりますが、一部は引き続き市の補助金を使用します

 

どうか、よろしくお願い致します。

 

一緒に過ごした仲間たち。全員がカメラを向いて笑顔とはいきませんが、大切な1枚です

 

成人となっても重い障害を抱えていても、通える施設の立ち上げ

 

重い障害があるからこそ可能な限り外に出て活気とリズムのある生活を送ることが日々の笑顔と生きる力につながる、その想いを大切に。

 

話を少し遡り、立ち上げの想いから話させてください。

私たちは27年前、親の会「あすなろの会」を立ち上げました。そして、大きな目標と子どもたちの笑顔を支えに、怖いもの知らずで前進してきました。

 

大きな目標とは「学校卒業後に通える施設をつくろう!」ということでした。

 

養護学校(現在の特別支援学校)は小・中・高と12年通うことができますが、行政から手厚く守られている時期が終われば、重度の障害があるなかで、安心して通う事ができる施設はなく、望まない在宅生活しかないことは分かっていました。卒業後は、進路の選択はおろか、居場所さえなくなってしまうのです。

 

友達と外で出て過ごす、それだけでこんなにも笑顔になれます

 

施設の立ち上げのため、地域の理解を深める周知活動から、専門の講師による子どもたちの身体学習会やセミナーを行い重度心身障害への理解と身体の取り組み方も勉強してきました。何よりも重い障害を理解し、個々の身体と心の状況に合わせた環境を整えることができる施設にしたかったからです。

そして ついに願いが実現したのが、2003年。子どもたちの学校卒業と同時にディケア施設「ぷろっぷ はあと あすなろ」を立ち上げることができました。(2012年現在の地域活動支援センターに移行しました。)「ぷろっぷ」とは 英語で「支柱」、重度障害の子供たちそしてその家族の支えになろう、この施設を守り抜いていこうと名付けました。

 

開所式の喜びと今まで感じたことのない大きな達成感は、生涯忘れることができないものとなりました。

 
大好きなボールプールで笑顔がはじけます

運営の壁と障害の度合いが変わる「二次障害」のおとずれ

 

医療的なケアがあっても、地域に馴染むことができる。集団生活ができるという私たちの願いも込めて。

 

一息つく間もなく「施設運営」という壁が立ちはだかりました。最初から十分ではなかった運営資金、給食ボランティアさんの取りまとめから給食のメニュー決め、大小の問題は常でした。
 

そして、通うメンバーは現在、19歳〜33歳となりますが、二次障害の壁にもぶつかりました。重度の障害がある場合、大体25歳を境目に障害の度合いが進んできます。呼吸が安定しない、背中の骨が曲がったり食事中むせることが多く誤嚥につながることもあります。

 

鼻や胃からのチューブによる栄養注入が必要となったり、呼吸を助けるための気管切開や人工酸素吸入や痰を吸い取る吸引等が必要な利用者が増え、この医療的ケアを安全に行うための環境づくりに重きを置くようにしました。

 

胃ろう注入をしています

 

気管切開のケアをしています

 

医療的ケアを行える看護師さんの確保が最大の課題でしたが幸いにも看護師さんに恵まれ今まで事故もなく過ごしてきました。熱意と技量のある看護師さんは「医療的ケアができる施設 ぷろっぷはあとあすなろ」の要として重度の障害がある子どもたちとその家族を力強く支え続けてくれました。

 

施設職員の皆さんと連絡を密に取り合い家庭と施設で同じ対処をすることを心がけてきました。日中活動を安全に支えてくれたのは施設長を中心とした職員の頑張りがあったからでした。

 

施設としての負担が大きいことは確かですが、安全にケアを行える環境を整えることで地域・社会への参加が充分可能になります。医療的ケアが必要な場合、集団生活をするのは困難と言われてきましたが、それを覆してきたのがこの施設であったとも思っています。

 

うまく反応が出来ないことがあっても、他者と関われることで成長する

 

資金の状況と今後の運営について

 

1年の運営を行うためには600万円が不足。社会参加への道を消さないための挑戦。

 

今回の補助金の要項を満たせなくなってしまったのは、重度の方を受け入れ続け利用者の安全に重きを置いてきたためだと考えています。「理想を求めすぎる」「保護者の活動負担」などが施設運営の大きな欠点として指摘されるようになりました。

 

さらに重度障害のある方を受け入れ、施設内で必要な医療的ケアを行える施設は近隣では殆どないため、他では受け入れ不可能な重度障害・医療的ケアが必要な方の受け入れに特化したことも一因だと思っています。

 

開所当初よりも利用者の二次障害が進んだことで、施設側の負担も多く、今後の親の体力も不安です。基盤の安定した事業所の力をお借りし、あすなろが14年間力を注いできた「重い障害がある方とそのご家族の支援」の道を繋ぐために、志が同じ地域の障害者の事業所に託すことができないかと思っています。その猶予のために、今回1年分の運営費をご支援いただけたらと思っています。

 

さをり織りの作業 自発的な動きをゆっくり待ちます

                                 

楽しいクリスマス会、思い出がいっぱいです

 

重い障害を抱えてしまったではなく、重い障害を抱えているからこそ。

 

施設で出会った“ともだち”。豊かなこころが育ったのは家族以外との関わりを持てたからです。

 

「おはよう」「こんにちは」と声をかけられてもすぐに反応できない子もいます。体に触れられたり突然の大きな音に緊張して手足をつっぱってしまう場合もあります。しかし、言葉としてのコミニュケーションがとれなくても楽しんだり、喜んだり、怒ったり、悲しんだりみんなと同じです。


子どもたちにそっと声をかけ、ちょっとだけ待つと、ゆっくりゆっくり、こころとからだが緩んでちいさな笑顔を見せてくれます。なんとも表現しがたい安らぎを感じる瞬間です。

 

みんなの声にこの笑顔 

 

重い心身の障害があると親・医療・施設職員という大人との関係が深くなりがちですが、施設に通いともだち・仲間と過ごす日々の中で周りからは、理解されにくいかもしれませんがみんなお互いを意識をしています。ともだちの笑い声に一緒に笑ったり 隣の子にそっと手を伸ばして触れてみたり、長くお休みしている子がいるとなんとなく元気がなくなり気にしている様子もあります。

 
「今日のTシャツかわいいね」そんな会話が聞こえてきそう

 

人生の中で「ともだち」という存在と出会い「ともだちがいるから施設に行きたい」「ともだちに会いたい」と思う豊かなこころが育ったのではないかと感じています。そしてそれは家庭だけでは決して得ることはできなかったと思います。そして、これからも「みんなと一緒に過ごしたい」子どもたちの切なる願いだと思っています。

 

(左)バルーンに乗ってご機嫌 (右)あま~いお菓子作り

 

重い障害を持ち、医療的ケアを必要とする方たちの社会参加の道筋が消えてしまわないように想いを寄せていきたいと思っています。そして、この1年の運営はもちろん、新しい事業所(施設)に託すことになってもずっと関わり続けるつもりです。

 

できるところから一歩ずつ。

何卒、よろしくお願い致します。

 

ずっとこのように親と子、仲間で歩んでいきたい

 

資金詳細とスケジュール

施設の運営の補助金は国・県・市の要綱により定められておりますが当施設は、基準を満たせなくなったため今年度2017年4月 国と県の補助金600万円を打ち切られてしまいました。
2018年3月までは、市の補助金、保護者の負担分、今回ご支援して頂ける分で運営を行う予定でいます。その間に受け入れ先の事業所を探し2018年3月、仲間と15年間過ごした施設「ぷろっぷはあとあすなろ」と別れることになりそうです。

 


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