プロジェクト概要

 

「注射を打たなくていい日」が一日でも早くむかえられるように。
膵島移植ドナー不足の今、全ての1型糖尿病患者に、

移植のチャンスをつくるため大きな挑戦をします。

 

不治の病・1型糖尿病を、

「治らない」病気から「治る」病気にする

 

 はじめまして、認定NPO法人日本IDDM ネットワークの大村 詠一と申します。私たちは、インスリン補充が必須な患者とその家族一人ひとりが“希望”を持って生きられる社会を実現することを目指し、1型糖尿病を「治らない」病気から「治る」病気にすることを最終ゴールとして活動しています。

 

 

 

 

「僕は毎日注射を打って、生きています」

大村詠一

 

 私は23年前に1型糖尿病を発症し、一生を通してインスリン補充が必要な体になりました。自らの血糖をコントロールするため、毎日注射を打って生きています。しかし、病気だから何もできないという訳ではありません。大好きなスポーツ「エアロビック競技」では日本代表選手を務め、そして私生活では2児の父です。

 

(実行者の大村詠一です。エアロビック競技中です!)

 

 この度、私が住む熊本県は4月14日からの平成28年熊本地震により大きな打撃を受けております。インスリンが必要不可欠な患者とは、SNSを利用してインスリンの備蓄状況や診察を受けられる病院の確認などを進めているところです。

 

被災した熊本の写真
(被災した熊本の様子 *撮影:太田晃司(1型糖尿病患者))

 

 ヒビの入った自宅で暮らすのは不安が大きく、友人宅や車中での避難生活は続いていますが、被災しただけでも大変な中、病を抱えて避難することの精神的、そして肉体的負担も痛感させられました。今回の経験を通して、この病気を根治することの大切さを改めて感じました。

 

 

学校のトイレで自ら注射を打ち、

命をつないでいる子どもがいる

 

 国内には、1型糖尿病により毎日のインスリン補充を余儀なくされている人々が7,8万人以上いると言われています。そのうち20歳以下の患者数は、およそ1万人程度(行政への小児慢性特定疾病の登録者数から推定)いるとされています。子どもたちは学校に通いながら、時間になるとトイレなどで自ら注射を打ち、命をつないでいます。15歳未満の年間発症率は、10万に1.5人~2.2人。毎年500人程度の子どもが発症していると言われています。

 

*2型糖尿病など他の糖尿病を含めたインスリン補充を行っている国内の患者さんは100万人を越えると考えられています。

 

(自分でインスリン注射をする子ども)

 

 

僕にとっては「個性」

だけど副作用や不安に苦しむ人がたくさんいる

 

 私も最初は、自分が1型糖尿病で毎日のインスリン注射を一生続けなければならないという事実に“絶望”しました。それでも様々な出会いに支えられ、今ではこの病気を「個性」と私は呼んでいます。しかし、人とは違う注射等による薬の投与や低血糖症などの副作用、血糖コントロール不良が続くことによる合併症への不安などに苦しめられている患者は後を絶ちません。

 

*インスリン補充の方法として、インスリン注射以外にインスリンポンプという小型の機械で注入する方法もありますが、一生インスリンを補充しなければならないことに変わりはなく、注射よりも高い医療費に経済的な負担を感じる患者も少なくありません。

 

(自分で指に針を指して出した血から血糖値を測定する自己血糖測定をしています)
(1型糖尿病を発症して療養指導を受ける患者さん)

 

 

「注射を1回でも減らしたい」

注射の拒否で7歳の男の子が亡くなった事件も

 
 皆さんも記憶に新しいと思いますが、昨年11月末には、インスリン注射を打つ毎日に絶望し、インスリン補充を中断して7歳の患児が死亡してしまったという事件に衝撃が走りました。私が発症した23年前などは、まだ情報が少なかったこともあり、こういった事件も起こっていたようですが、情報社会と言われる現代においてこのようなことが起こってしまったことにショックを隠しきれません。

 

 私も、小学校6年生のときに「インスリン注射を打たなくても大丈夫な人が稀にいる」「運動していればインスリン注射は必要ない」そんな噂を信じこんでしまい、当時は3食前と寝る前の1日4回だったインスリン注射のうち、昼食前の注射を打っていませんでした。

 

(注射の回数を無断で減らしていた頃の僕です)

 

 「お昼はいっぱい運動しているから大丈夫だろう」などという安易な気持ちで試してしまったのですが、インスリンが不足してブドウ糖が筋肉や細胞に取り込まれないわけですから、ダイエットもしていないのに体脂肪率4%までやつれてしまいました。幸い私の変化に気づいた周囲の方々のおかげで強制入院となり、私は回復することができましたが、あのとき1日に一度も注射を打っていなかったら私は今この世にいなかったと思います。

 

「注射を1回でも減らしたい」

そんな気持ちの患者を、上記のような過去もある私は見過ごすことはできません。

 

「この病気は治りません」ではなく「この病気は治る病気になったんですよ」と医師から言ってもらえる病気にするために、私は今回のプロジェクトでその夢への大きな一歩を踏み出したいです。

 

 

インスリン離脱の方法は

今は「膵臓移植」しかない

 

 毎日のインスリン補充を必須とする私たちにとって、インスリン離脱の方法は膵島移植もしくは膵臓移植しかありません。しかしながら、世界的に臓器提供が不足しているため、ごくわずかな患者しか移植を受けることができません。しかも日本ではドナーが少なすぎて世界でも移植最貧国と呼ばれている状況です。実際に国内での移植実績は、2004年から数えても30数回しかありません。

 

 また、脳死ドナーに頼っている現況を考えたときに、人の死を前提とする医療へ頼っていいのかという葛藤もあることを知り、患者が置かれている現在の膵島移植の状況に、僕は疑問を感じるようになりました。

 

(1型糖尿病の啓発のために講演も行っています)

 

 

「バイオ人工膵島移植」

糖尿病を根治する可能性を少しでも早く広げていきたい


 そんな中「バイオ人工膵島移植」というブタの膵島による膵島移植があることを聞きました。これまで「膵島異種移植」は、日本では規制されており、ブタのバイオ人工膵島を作成できたとしても臨床試験を行うことはできませんでした。しかし、先日報道があった通り、厚生労働省もブタ膵島の1型糖尿病患者への異種移植の実施に向けて規制を緩和する方向に動いています。

 

 ブタ膵島の移植については、再生医療新法に組み込まれ、2014年に法的に認められています。実例としては、ニュージーランド、ロシア、アルゼンチンで計40例程度が実施されています。 歴史的には、スウエーデン、中国、メキシコ、その他で、それぞれ10例〜20例程度行われています。

 

 今こそ、すでに海外で実施されている糖尿病の根本的治療であるバイオ人工膵島移植を日本で実施することを最終目的に​、この分野で最先端を行く国立国際医療研究センター、福岡大学、明治大学等の先生方とチームを結成し、今回のプロジェクトを開始します。患者が、インスリン注射やインスリンポンプによるインスリン補充だけではない、「自分自身の命のつなぎ方」を選び取れる世界になってほしい。そして、糖尿病を根治する可能性を少しでも早く広げていきたいです。

 

 日本の規制をクリアできる医療用ブタを作製するには専門家の力が必要不可欠です。そんな中、今回のプロジェクトにご協力いただく明治大学農学部生命科学科発生工学研究室の長嶋比呂志教授から下記のようなメッセージをいただきました。

 

 

「バイオ人工膵島移植のチャンスを広げたい」

長嶋比呂志

 

 海外には医療用グレードと呼べるような衛生レベルの高いブタ(DPFブタと呼ぶ)が存在して、それを移植用膵島のドナーに用いることが現実的な選択肢となっています。そのようなブタの輸入は、技術的にも費用の面でも非常に困難です。日本国内にDPFブタのコロニーを作ることが、日本国内の糖尿病患者さんのバイオ人工膵島移植による救済に向けての第一歩です。

 

 

バイオ人工膵島を作成するために

「医療用ブタの確保」を目指します

 

 今回のプロジェクトは、日本におけるバイオ人工膵島移植のボトルネックである、「医療用ブタの確保」を目指します。バイオ人工膵島移植を行うには、医療用ブタを作製し、その医療用ブタからバイオ人工膵島を作製するという2段階の作業が必要となります。

 

(バイオ人工膵島の完成までの流れ。
医療用ブタを作製するためのオペ室と無菌飼育室の整備が今回のプロジェクトです)

 

 今回は、病原体を持たない医療用ブタを作製するためのブタのオペ室と無菌飼育室の整備を行います。設備が整備されれば、健康なブタの出産前に、子宮から手術的に仔ブタを取り出し、すぐに特別な無菌の飼育箱に入れることで、病原体を持たないブタを作製できます。この病原体のいないブタを隔離飼育箱の中で育てます。 病原体がいないことを検査し、合格したブタが医療用ブタとなります。

 

 今回のプロジェクトで医療用ブタが完成したら、いよいよバイオ人工膵島作成のプロジェクトになります。 医療用ブタから膵臓を取り出し、消化酵素分解後、膵島を分離します。分離した膵島はカプセルの中に包埋され、バイオ人工膵島が完成します。

 

 “医療用ブタの作製”とは、すなわち“検査をして病原体を持たないことが証明されたブタを作製する”ということです。つまり、ブタの分娩・飼育体制の整備(今回のプロジェクト、第一目標)と病原体検査(第二目標)はある程度同時進行していく必要があります。そのため、第一目標への目標金額が達成され次第、すみやかに第二目標へのご支援もお願いしたいと考えております。

 

 

「医療用ブタの確保」のための

オペ室と無菌飼育室の建築について

 

【第一目標】日本国内に病原体がいない医療用ブタを作成するための豚のオペ室と無菌飼育室を整備費を集めるプロジェクト(*今回はここにかかる支援を募ります)

 

■オペ室と無菌飼育室の建築予定期間:2016年9月1日から2017年3月31日

■オペ室と無菌飼育室の利用開始予定日:2017年4月1日

■建築場所:日本IDDMネットワークから助成する当該プロジェクト実施研究機関(富士マイクラ株式会社、明治大学農学部生命科学科発生工学研究室(予定))の意向により決定する

■プロジェクト運営主体:認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワーク

■建設費用:約2,000万円

 

■本プロジェクト終了後のステップ:

【第二目標】(*本プロジェクトでは支援を募りません)

・ブタの病原体検査システム構築、遺伝子データ情報のDB化などの運営費用

【第三目標】(*別プロジェクトで研究支援を予定しています)

・バイオ人工膵島の完成

・移植の安全性、有効性を確認

 

 

本プロジェクトについて

 

※ 本プロジェクトは、医療用ブタの完成や、また現段階において移植の安全性・有効性等を完全に保証するものではございません。集まったご支援金はオペ室と無菌飼育室の建築を実施するための費用に充てられます。

 

※ 本プロジェクトが、やむを得ない事由により遅延・中止・失敗する可能性があります。ご支援者様には、オペ室と無菌飼育室の建築実現に向けた進捗状況をお知らせ致します。READYFORでの支援金が集まったあと、本プロジェクトが失敗した場合、支援者様に対してご支援金の返金は行われません。予めご了承ください。

 

 

税制優遇措置について

 

認定NPO法人に寄付した場合に寄付者の方々は以下の「税制優遇措置」が受けられます。はじめて寄付金控除をうける手続きをなされる場合は、特定非営利活動法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会のサイトをご活用ください。

(詳細はこちら:http://japan-iddm.net/npo_nintei/

 

 

〇 個人によるご寄付の場合

(1)寄付金控除(所得控除)の適用を受けるか、(2)寄付金特別控除(税額控除)の適用を受けるか、どちらか有利な方を選ぶことができます。

 

(1)所得控除の場合
納税額=課税所得[総収入-諸控除(医療控除、配偶者控除、寄付金控除等)]×税率(5~40%)

寄付金控除額=その年に認定NPO法人に寄付した金額の合計額-2,000円

※寄付をした合計額は所得金額の40%が限度です。

 

(2)税額控除の場合
納税額=課税所得[総収入-諸控除(医療控除、配偶者控除等)]×税率(5~40%)-寄付金特別控除

寄付金特別控除額=(その年に認定NPO法人に寄付した金額の合計額-2,000円×40%

※100円未満端数切捨て
※寄付金の合計額は原則として所得金額の40%が限度です。
※特別控除額の合計額はその年の所得税額の25%が限度です。

 

 

 

税制優遇措置を受けるためのお手続き方法
・お住まいの地域の税務署で確定申告を行ってください。年末調整では控除することはできません。
・確定申告(通常2月16日~3月15日)の際、当法人が発行した領収書を添付してください。
・確定申告の後、ご本人の口座に税務署から還付金が振り込まれます。

 

 

〇法人によるご寄付の場合
  損金算入限度額の枠が拡大されます。

 [一般の寄付金に対する損金算入限度額=(資本金等の額×0.25% + 所得金額×2.5%)×1/4]
+[認定NPO法人への寄付金に対する損金算入限度額=(資本金等の額×0.375% + 所得金額×6.25%)×1/2]
を損金として算入できます。

※一般の寄付金の損金算入限度額とは別枠で寄付金の額の合計額と特別損金算入限度額とのいずれか少ない金額の範囲内で損金算入ができます。

 

税制優遇措置を受けるためのお手続き方法
寄付をした日を含む事業年度の確定申告書提出の際に、当法人が発行した領収書を添付してください。

 

以上の詳細は、お手数ですが、国税庁のホームページをご覧いただくか最寄りの税務署にお尋ねください。

 

 

 

 


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