1週間前、インスタグラムを通して1通のダイレクトメッセージが届きました。

そこには、何年にも渡る親子の苦しさ、叫び、葛藤が何百文字にもわたり綴られていました。

 

娘さんが拒食症で傾眠傾向に陥り、緊急入院されたこと。体重は減る一方で、首も支えられなくなったこと。退院後は過食症に変わり、ご両親の目を盗んでは、過食をしていること。ご両親が交代でリビングを監視していて寝れていないこと。それでも過食が止められず、まだ未成年の娘さんが生肉も食べてしまうこと。

そして、その娘さんが私の記事を読み、会いたいと言ってくださっていること。

 

 

拒食症の娘さんを持つお母さんからのメッセージに、色んな感情が溢れて、苦しさに涙がとまりませんでした。

 

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私はこの3年間、こういったメッセージをいただく度に、できるだけ直接会うようにしてきました。

 

「裏垢」と呼ばれる、顔も本名も隠されたアカウントからSNSを通して連絡をくださる女の子、そのご家族、友人、恋人。毎日届くメッセージに、自分なりに精一杯応えてきました。

 

私が会ったところで、何ができるかなんて分かりません。 だけど、答えを探し求めて行き着いた先に私がいるのなら、その希望を潰さないでいたい。彼女たちの変わろうと思った1歩を無駄にしたくない。そういう気持ちで、この3年間毎日を過ごしてきました。

 

仕事終わりの夜行バスで、岡山県や愛知県に行って一緒に観光をしたり。横浜で1日中お買い物をして遊んだり。その子が行ってみたかったという憧れのカフェで何時間もお話をしたり。会えないときはビデオ電話で、明け方まで4〜5時間に渡って色んな話もしてきました。

最近だと、長崎、福岡、石川などから、わざわざ数時間のために会いにきてくれる子もいました。

 

この3年間、本当にいろんな女の子に会ってきました。

行きたかった大学にいけたと報告をくれたり、摂食障害を完治し結婚したり、人の健康に関わる仕事をすると言っていた子が無事夢を叶えたり。本当に嬉しい報告も、いっぱい、いっぱい、届いては、自分のことにように嬉しくて、もっとたくさんの子に会いたいと思うようになりました。

 

でもその一方で、この一瞬のうちに、数え切れないほどの「裏垢」が生まれている現実に、耐えきれなくて、苦しくなったこともたくさんあります。

ビデオ電話の先で、泣き続ける彼女たちに何も声をかけてあげられない自分。直接会って話しを聞き、想像を超える彼女たちの苦しさに、帰れなくなって、ホームで泣き崩れたこともたくさんあります。

治るのには何年も何年も苦しまないといけないのに、一瞬で摂食障害が始まってしまう。

 

どれだけの女の子にあっても、どれだけ勇気を振り絞って完治した子がいても、もう追いつかない。だから今回、一気にたくさんの女の子に会えるイベントを企画しようと思いました。「摂食障害」という名のもとに集まることができない女の子がたくさんいることを、私は知ってるから。だから修学旅行というイベントにしました。

 

 

クラウドファンディングも、すごくすごく、迷いました。

 

実はこれまで誰にも言ったことがないのですが、女の子に会うときは必ず、私がお支払いをするようにしています。

過食嘔吐の子には少し背伸びしたいい口紅を。手が吐きダコでボロボロな子にはハンドクリームを。拒食の子には可愛いお箸を。特別な日が重なっている時には、少しでも力になればとプレゼントを渡してみたりもしています。

過食費が1日に何万円もかかって、風俗で働いている子や、借金をしている子がたくさんいるから。そして、自分のことを応援してくれている人がいるっていう事実が、どれだけ大きな力になるかを、私が一番知ってるから。

 

だけど今回の修学旅行は、私一人でどうにかできる金額ではありません。今度は、私が一人でこの3年間誰にも言わず、少しずつやってきたことを、皆さんと一緒に実現したい。私ひとりで届けきれない人数の女の子たちに、一緒に届けてほしい。力を貸してほしい。

たくさん悩んだ末に、今回クラウドファンディングを実施することにしました。

 

4月に修学旅行をやろうと決め、すぐにクラウドファンディングを立ち上げ、そして間もなくこのプロジェクトも終わろうとしています。

約1ヶ月間、本当にたくさんの方から温かいご支援や応援メッセージをいただいてきました。本当に、本当に、本当に、ありがとうございました。

 

残り9日。

 

1円でも目標金額にたどりつかなければ、全額みなさんに返金されます。 すでに修学旅行の応募もたくさんいただいており、予定通り、50名で修学旅行にいくことを予定しております。

 

あと32万5千円。

 

無謀だ、摂食障害なんて理解されない、と言われていたこのプロジェクトのゴールが、もうすぐ見えようとしています。

 

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つい先ほどまで、1週間前に連絡をくださったお母さんとその娘さんに会っていました。渋谷のカフェで3時間半。止まらない会話と、笑い声。あっという間の3時間でした。

 

「めっっっっっちゃ楽しかった!また遊んで!がんばるね!」

 

そのキラキラとした笑顔を見て思いました。「会う」たったそれだけの、特別でもなんでもないことなんです。だけど何か感じとって、明日からちょっとだけ頑張ろうと思ってくれる子がいる。 だから私は、女の子たちに会い続けたい。たくさん笑って、たくさん話しを聞いて、遊んで、一緒に食べて。ちゃんと治ると、治せるよって伝えたい。

 

うまく伝わらないかもしれない。だけど、修学旅行はきっとそんな場になるんです。皆さんの力を貸してください。どうぞ宜しくお願いいたします。

 

○○修学旅行実行委員長 野邉まほろ