「溺れる木々 Part1」

前回、満潮時にはマングローブ植物は水に浸かるという話をしましたが、ではなぜこれが植物にとって危機的状況なのでしょうか。

 

じつはこれは人間と同じです。一般的に植物は葉と根で「呼吸」をしています。葉は「気孔」で呼吸をしますが、根は土の中に含まれる酸素を取り込み、二酸化炭素を排出しています。

時々、植物は「光合成」で二酸化炭素を吸収して酸素を排出しているだけだと思われている方もいますが、一日中葉でも根でも呼吸しています。ただ昼間の光合成量が多いので、そちらが目立っているのです。

 

根も呼吸している、と考えたときに、そこが毎日何時間も水で覆われているとすると、どうなるでしょうか。さらにマングローブ植物の生息する汽水域の土壌は、粘土や砂などが多く含まれているため、密度が高く、地中に酸素の入る隙間があまりありません。これでは窒息死してしまいますね!

 

こんな状況を乗り越えるため、マングローブ植物の根は非常に特徴的に進化しました。

次回「溺れる木々 Part2」ではそんな状況を乗り越え進化したマングローブの根を2パターン紹介します。お楽しみに!