先日、支援者の皆さまへのリターンとして奉加証明書をお送りしました。

多くの反響をいただいたので、今回は奉加証明書についてご説明します。

 

 

 

奉加証明書は、山形県の月山和紙を使用し、活版印刷で制作しました。

 

永昌寺のある山形県河北町に隣接する西川町では、出羽三山信仰で賑わった江戸時代より、「西山和紙」の名で和紙づくりがおこなわれてきました。

明治時代には200戸以上が冬期の副業として漉いていました。

昭和30年代の高度経済成長のあおりで紙漉きが激減した際、飯野博雄氏が「月山和紙」と名を変えてその技術を守ってきました。

そして現在では三浦一之氏により漉き継がれています。

 

月山和紙の特徴は、西川町産(不足分は高知産)の楮(こうぞ)100%の手漉き和紙であることです。

楮は、和紙の主要な原材料となる植物です。

また、薬品漂白は行わず、ソーダ灰による煮熟をおこなっています。

 

 

 

印刷は月山和紙との相性を考え、一般的なオフセット印刷ではなく活版印刷を採用しました。

活版印刷は、およそ50年前まで文字印刷の主流であった印刷方法です。

デジタル化が進む中で、商業印刷としての活版はほとんど途絶えてしまいました。

現在では名刺やはがきを印刷する印刷所がわずかに残る程度ですが、活版印刷独特の風合いが近年注目をあつめています。

 

印刷の工程は、まず膨大な数の中から文章通り活字を拾い集め、組版をおこない、印刷機の圧力やインキの量を調整して印刷していきます。

圧力をかけることで文字が少し紙にくい込み、オフセット印刷にはない力強い刷り上がりになります。

 

 

 

印刷後、永昌寺にて中央に丸い「三宝印」を押しました。

三宝印には、「仏 法 僧 寶(宝)」と書かれています。

その後、支援者様のお名前などを墨書しまして完成です。

 

 

お手元に届いた奉加証明書を、様々な角度から見て、触って、月山和紙と活版印刷の魅力を感じ取っていただければ幸いです。

 

 

文化財マネージメント 阿部麻衣子

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