電子　、　陽子　Ⅱ

　すこし話を急ぎすぎかもしれませんが化学や電子工学でもっとも基本的な理論として利用されている量子力学についてお話をしてみます。

　これは陽子の周りを回る電子の運動に関する記述と考えることが出来ます。
　電子は陽子からすれば２０００分の１の質量。
　　　　太陽の周りを回る惑星。地球の周りを回る月。

あるいは

　　　　地球や月を回る人工衛星。
に重ねて想像することが出来る。
　当然重力による引力と電場間の相互作用による引力の違いはありますが。
　どちらも距離の２乗分の１に比例した引力で引かれていることではまったく同じ。
　重力の場合その軌道はほぼ自由である。
　宇宙にたった一つの地球、そこに一つ人工衛星を想定したとき
初期条件を工夫さえすれば無限の軌道を描くことが出来る。
　どんな円軌道の半径R（当然地球より大きい）でも実現することが可能でしょう。

　ところが原子の構成要素である電子の軌道は非常に制約的であるという。
　それを導くために量子条件と電子の波動性を組み込んで
　　　　Hφ＝－１/２ｍ(h/2π)^2Δφ―U(R)φ
もどきの波動方程式が創り出されたのです。

　これは以下の２式より
　　　　λ*P　=　h        量子条件
　　　　H＝１/（２ｍ）P^2　＋　U（R）　　ハミルトニアン
間接的に
    　　　φ＝φ0*exp(i*(ｋ・ｒ))
    　　　（ｋ・ｒ）＝（２π/λ・ｒ）

　　　　　　　　　＝（２π（P/ｈ）・ｒ）＝(２π/ｈ)（ｐ・ｒ）
から
    　　　P=（∇φ）/φ

さらに
    　　　P^2＝((∇φ)/φ)^2  =(∇φ)^2  / φ^2  
ただこれでは一次形式（行列対応？）にはならないので恐らくエイやとおまじないを懸けて
    　　　P^2 = ―(h/2π)^2)Δφ/φ
すなわち
　　　　P－＞i(h/2π)∇
という奇妙な演算子まで用意してしまった。

（これは円軌道に制限すると成立する式。決して的外れではない。）

これを使うことで
    　　H＝―(h/2π)^2)Δφ/φ　＋　U（ｒ）
さらに
    　　Hφ＝―(h/2π)^2)Δφ/φ　＋　U（ｒ）φ
というシュレーディンガー方程式が築かれることになる。

　これを厳密に解析していくと水素原子での光子の吸収線が厳密に導かれたとさ。

　ここからさらにわけのわからない解釈が行われていくのです。
　φは量子条件λP=ｈとsin(kr)＝exp(ikr)の数学的テクニック上の関数でありしかも円軌道という制限のもと用意したものなのです。これがどうして確率を表すことになるのだろうか。

 

　学者と自負している人たちはまず修士に受からなければならないためにこの意味不明なものに疑問を差し挟むより期待通りの答えを出す作業をするしかなかった。
　しかもいざ学者になるとこれを自分も加わり“客観”と主張し後輩に強制することになる。

　昔天動説が恐らく学会の“客観”であった頃　地動説をガリレオが唱えても耳を貸す者が無かったこと理由がわかるのでは。