静岡県浜松市に現代の「寺子屋」をつくりたい!

静岡県浜松市に現代の「寺子屋」をつくりたい!

支援総額

141,000

目標金額 110,000円

支援者
23人
募集終了日
2019年2月8日

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プロジェクト本文

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 はじめまして!市民活動団体 学習塾 浜子屋 代表の草苅大輔と申します。私は4年前、就職を機に静岡県浜松市に移住し、現在まで技術者として働いています。2017年12月より市内の店舗スペースを借りて、小・中学生を対象とした無料の学習塾を始めました。2018年6月より11月まで、市内の小学生数名とボランティアの先生を招いてほぼ毎週末、個別授業をひらいていました(現在は開店休業状態です)。今回、クラウドファンディングで学習塾の備品の購入、および地域の小・中学生と親御さんに対する広報活動のため、プロジェクトを立ち上げました。皆様のご支援をお待ちしております。

 

浜子屋の外観

浜子屋を立ち上げた経緯

 私は幼いころ父を亡くし母子家庭として、経済的援助を受けたおかげで様々な教育機会を得ることができました。社会人になって「教育」や「片親家庭」に興味を抱くようになり、6人に1人の子供が相対的に貧困(嫌な言葉ですが)であること、ひとり親家庭の半分以上が貧困であること[1]を知り、「私と同じような境遇の子供にも未来に希望が持てる社会であってほしい!」と強く感じるようになりました。そんな折に、浜松市がひとり親家庭の子供を対象に学習支援教室をひらいていることを知り、ボランティアとして定期的に参加するようになりました。その活動を通して、無料の学習支援教室の需要を肌で感じる一方、「もっと工夫の余地はないだろうか。もっと自由に活動したい!」と考えるようになり、有志と共に学習塾 浜子屋の設立に至りました。また、ひとり親家庭支援活動を行うNPO法人の方から、「行政で支援の手が届かない子供こそ民間の役割ではないか。」との助言を受けて、現在はひとり親家庭の子供に限定せずに、勉強が苦手な子供や学校に行きづらい子供(浜松市に不登校の小・中学生は1000人以上、浜松市「不登校の状況」リンク)を意識して、塾に通っていない子供と対象を拡げました。理念として「真の教育機会の平等」を目指すことを標榜し、地道な活動を続けております。

 

勉強する子ども

浜子屋のコンセプト ~地域に根ざす現代の寺子屋~

 さて、トップの写真は江戸時代後期の武士・画家であった渡辺崋山によって描かれた寺子屋図「一掃百態」です。子供たちがおおらかで楽しそうに学ぶ姿が描かれています。そもそも寺子屋とは、江戸時代に起源を持つ読み書きを中心とした庶民の教育機関です。

 

 近年、行政・民間双方において、初等教育の機能を補完する「寺子屋式教育」の価値が見直されています。「寺子屋式教育」というと、一人一人を大切にする教育または教える側と学ぶ側が十分に意思疎通できる小さな教育を指します。小さな教育の代表である少人数教育は貧困世帯の子供には特に効果が大きいことがわかっています[2]。「寺子屋式教育」の実例を挙げると、行政では、先述した浜松市の学習支援教室や静岡県の「しずおか寺子屋」創出事業(「しずおか寺子屋」創出事業リンク)、民間では、様々な市民活動団体やNPO法人が無料の学習支援教室や子ども食堂を開催しています。従来の学習支援教室では、事前に運営側が先生の予定や教えられる教科などからスケジュールを調整し、当日は生徒さんの希望(大概、勉強したい教科)を考慮して運営側が生徒さんに先生を割り当てます。しかし、必ずしも生徒さんと親御さんの具体的で個別的な希望が学習支援に反映されるとは限りません。例えば、現在、浜子屋に来てくれている小学生の女の子は男性が苦手らしく、親御さんは女性の先生を希望されています。実際に、他団体の学習支援活動の報告書を参照すると、生徒さんと先生のミスマッチによる支援の失敗は報告されています。

 

 そこで、私は”現代の”象徴ともいうべきインターネットを利用した個別授業の予約システムを開発しました。本システムは、会員専用ページのログインIDを個別に配布、先生の参加可能な活動日の入力に対して、生徒さんと親御さんが都合のいい日時や教えてほしい教科、先生のプロフィールなどから先生を絞り込み、個別授業を申し込むというものです。

 

 

個別授業の予約システムの流れ

 

 概して、ボランティア活動は親切の押し売りになりがちですが(自戒を込めて)、支援される側(生徒さんと親御さん)から支援する側(先生)を指名することで、常時フィードバック評価のある活動形態となり、本当に求められる社会貢献活動に漸近したいと考えております。本システムは生徒さんと先生双方にメリットがあります!

 

 

【生徒さんのメリット】

  • 生徒さんと先生のミスマッチを完全に解消
     → 生徒さんと親御さんにとってより満足度の高い個別授業を実施可能

 

【先生のメリット】

  • いつでもどこでも活動日のボランティア参加の可否を更新(従来は定期的なメールのやり取りが必要)
     → プライベートの予定の変更に柔軟に対応可能

 → よりカジュアルにボランティアに参加できるようになると期待

  (内閣府が行ったアンケート調査によると、ボランティアに関心がある人6割のうち、経験がない人は3割、内閣府「NPO法人制度の利用状況に関する調査」リンク

 

  • 個別授業の申し込みを受けることによるモチベーションの向上

 → 非正規労働などの人の代替性の高い仕事が増加する一方、人はみな自分にしかできない仕事や役割、自分が誰かに必要とされているという実感を求めているのではないでしょうか。生徒さん・親御さんから直接個別授業の申し込みを受けることは、先生のそれらの欲求を満たし、かけがえのない静かなよろこびに繋がると考えます。

 

プロジェクトの募集金の使い道

浜子屋のホームページ(浜子屋のリンク)や予約システムといったソフトは整備でき、ボランティアの先生も集まりつつあります。しかし、プリンターや書籍といった備品(ハード)の整備や地域の小・中学生と親御さんに対する広報活動は不十分です。クラウドファンディングで募集する11万円(Readyfor 手数料1.4万円含む)は以下のような用途で使用させていただきます。

 

 

【備品購入】

  • 書籍(問題集・参考書)         1.5万円

(理由)

 授業の選択肢の拡大、質の向上のため。個別授業で使用する教材は、生徒さんの持ち込んだ学校の宿題・プリントや問題集・参考書が考えられます。ただ、生徒さんが問題集・参考書を持っていなかったり、先生が授業の予習をしたりするときに使用するため、浜子屋としても教材を常備しておきたいと考えています。

  • プリンター、インク           2.8万円

(理由)

 必要なときに必要な分だけ教材をコピーして使用するため。

  • 文房具                 0.3万円
  • 丸椅子4脚                0.6万円
  • ホワイトボード             1.4万円

(理由)

 必要数を満たしていないため。

 

【広報活動】

  • 地域密着型フリーペーパー掲載料3回分   3万円

(理由)

 小・中学生と親御さんに対して浜子屋の活動をアピールし、塾生を募集するため。現在は商業施設にチラシを掲示していただいていますが、期待する効果は得られていません。今回、掲載を予定しているフリーペーパーは浜松市で最も発行部数が多く、主婦層にも親しまれている広報誌であるため、訴求効果は高いと考えています。加えて、地域の方に浜子屋の活動を認知していただきたいと考えています。

 

 

浜子屋の内観

今後のビジョン

 今回のクラウドファンディングは活動のスタートに過ぎません。中・長期的(~2019年内)には下記を検討します。「こんなことをしたら面白いのではないか!?」といったアイディアやご意見、情報提供、叱咤激励等々、是非コメントください。

  • 簡単な食事、またはおやつの提供
  • 他団体との交流・勉強会
  • スタディサプリ(リンク)の搭載PCを配備し、塾を日中常時開放。スタディサプリ搭載PCの予約システムも用意。
  • 塾に来れない、外に出れない子供に向けたSkypeを使ったオンライン個別授業(もはや授業でなくてもOK!)

 

さいごに

 私の尊敬する心理学者 河合隼雄先生は著書の中で"幸福の条件"について下記のように言及されております[3]。

 

 

人間が幸福であると感じるための条件としていろいろあるだろうが、私は最近、

  • 将来に対して希望がもてる
  • 自分を超える存在とつながっている、あるいは支えられていると感じることができる

という二点が実に重要であると思うようになった。

 

 

 クラウドファンディングとは、まさに子供にとって、「会ったこともない、自分の想像を超えた存在(支援者の皆様、あるいは社会)とつながっている、あるいは支えられている」と実感できる機会になります。

 

 皆様の厳しくもあたたかい応援・ご支援をお願いいたします。

 

Q&A

  • なぜクラウドファンディングなのか?

 理由として3点挙げられます。

  1. 比較検討した民間の助成金は使途が限定されていたため。
  2. 支援者の皆様、ひいては世間の皆様の声、反応を伺いたかったため。
  3. クラウドファンディング自体の宣伝効果を期待したため。

 

  • 活動の継続性について

 これから3年(2021年秋まで)は現在の場所で活動を継続する予定です。それまでの月々の維持費の目途は立っています。その後については、その時の浜子屋の活動状況を鑑みて、決定します。

 

  • 子供が携帯を持っていない場合はどうするのか?

 必ずしも子供さん自身が携帯(スマホ含む)を持つ必要はなく、親御さんを含めて1世帯にインターネットに接続可能な携帯ないしPCがあれば予約は可能であるため、問題になるケースは少ないと考えております。それでも障壁になってしまった場合、別途対応を検討します。

情報通信端末の世帯保有率…モバイル端末全体: 94.7%、PC: 73%(2016年抜粋、総務省「情報通信白書」リンク

 

  • なぜ公民館、協働センターなどの公共施設を使わないのか?なぜ賃貸なのか?

 理由として2点挙げられます。一点目に、(独善的な理由で恐縮ですが)おもしろくないためです。公共施設の場合、塾の環境を思うままにアレンジできず、自由度がありません。時間的な制約も加わります。二点目に、「絶対、活動を軌道に乗せる!」と腹をくくるためです。

 

 

参考文献

[1] 阿部彩: 子どもの貧困ー日本の不公平を考える, 岩波書店, 2008年. 

[2] 中室牧子: 「学力」の経済学, ディスカヴァー・トゥエンティワン, 2015年.

[3] 河合隼雄: 河合隼雄の幸福論, PHP研究所, 2014年.

 

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・プロジェクトの終了要項

2019/8/31までに集めた資金で市民活動団体 学習塾 浜子屋の必要備品(書籍、プリンター、インク、文房具、丸椅子、ホワイトボード)を購入すること、地元の広報誌に3回掲載してもらうことをもってプロジェクト完了とする。 
*地元の広報誌について 
 広報誌名称:ぱど 
 URL:https://www.pado.co.jp/ 
 掲載の許可:取得済み

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申込数
141
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2019年6月

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2019年6月
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