支援総額
目標金額 50,000,000円
- 支援者
- 391人
- 募集終了日
- 2024年10月23日
京都市電:本車両の歴史
歴史:京都電気鉄道とともに歩んだ車両
このたび修繕をおこなう正式名称 京都電気鉄道電車(京都市交通局二号電車、俗称チンチン電車、N電)は、明治28(1895)年に我が国最初の公共電気軌道を開業した京都電気鉄道株式会社にて使用された路面電車です。(出典1)
現存する電車の中で製造年代が最も古く、明治44(1911)年、大阪府堺市の梅鉢鉄工場で製造されました。(出典2)
長さ8.382m、幅2.020m、高さ3.299m、自重6.76t、木製台枠上に木製車体を載せています。
台車は車体と一体化した単台車で米国ブリル社製、電動機は当初、米国ゼネラルエレクト社製(GE800型)でしたが昭和34年に神戸製鋼所鳥羽工場製(Tb-23C型)に取替られています。
外国製品を日本製の車体に組み合わせて国内製造所で製造された車両は、国内製造の規範となり、我が国の電気鉄道発展に貢献しました。
車内には、製造工場の銘板が残されています。今回、返礼品にこの銘板を模写した缶バッジを制作しています。
この車両は、製造後も、「京都電気鉄道株式会社」ともに長い歴史の変遷を辿っています。
京都電気鉄道株式会社は、明治28年1月、琵琶湖疎水の水力を利用した我が国初の事業用水力発電所である蹴上発電所(現関西電力)の電力を利用して開業しました。(出典3)
当初は伏見線、鴨東線を開通、同年4月には、岡崎で開催された第4回内国勧業博覧会(平安神宮創建)に合わせ七条停車場~南禅寺間を開通、ついで同33年に北野線、同37年に西洞院線を増設運行しました。
しかし、同45年6月に京都市が市電の営業を開始した為、京都電気鉄道は京都市電と競合、結果的に大正7年(1918)6月に京都市によって買収され合併しました。今回修繕をおこなう車両も、狭軌車両の一両として市に移管され、狭軌第52号(N52)となり、昭和30年の車番変更で「2号」となりました。
その後、昭和2年(1927)4月までの間に木屋町線、出町線、烏丸丸太町線などが逐次廃止され、北野線だけが残されていましたが、最後のこの線も昭和36年(1961)7月をもって廃止され「ちんちん電車」の愛称で親しまれた日本最古の電車もその姿を消すこととなりました。
同年12月に平安神宮創建と深い関りがあることから平安神宮に移設され現在に至ります。
平安神宮との関係:京都復興の想いを託されたN電
桓武天皇が平安京に都を遷されて以来、日本の都であった京都は、幕末の動乱の戦火により街の中心部を焼失し、さらには明治維新における事実上の 東京奠都 によって人口は3分の2にまで減少しました。
人々は、衰亡の危機にさらされた京都の復興を強く願い、熱意を結集して街の復興に取組みました。
復興事業の一つとして琵琶湖疎水の建設が計画され、疎水の水力を利用した蹴上発電所の建設とその電力を利用した電車敷設も同時に計画されました。
琵琶湖疎水(第1疎水)が明治23年に完成し、翌年に蹴上発電所が完成。明治27年に京都電気鉄道株式会社が設立され、翌年、明治28年(1895)に日本最初の営業用電車として京都電気鉄道電車の運行が開始されました。
同年、平安遷都1100年を記念し京都復興の象徴として平安神宮が創建されると共に第4回内国勧業博覧会が開催され、博覧会場(平安神宮)への交通機関として京都電気鉄道電車が活躍しました。又、平安神宮神苑の池には琵琶湖疎水の水が利用されています。
このように、平安神宮創建と京都電気鉄道電車には深い関係がある為、昭和36年に市電北野線が廃止された年に平安神宮が車両をもらい受け、現在、平安神宮南神苑に展示されています。
さらには、先駆的な初期路面電車として日本の交通史や科学技術史において非常に価値が高いと評価され、令和2年に国指定重要文化財に指定されました。
出入台の屋根と客室仕切りの間の上部の金具や、モニタールーフの明かり窓に京電の社章があしらわれるなど、本車両は一部改造箇所があるものの、製造当初の構造、部品を残しながら廃車時の状態を良く伝える車両としては随一で、車内に掛けられた当時の路線図・時刻表と運賃表も残っており、これらも現存する貴重なものです。それゆえに貴重な文化財です。
ご挨拶
宮司からのご挨拶
「京都電気鉄道電車(京都市交通局二号電車、俗称チンチン電車)」は、日本最初の電気鉄道電車であり、電車鉄道発展の礎を築いた電車です。(出典1)平安神宮創建と非常に関係が深い事から廃線後、平安神宮神苑内に展示されていました。令和2年、交通史や科学技術史において非常に価値が高いと評価され、重要文化財に指定されています。
しかし、車両本体をはじめ覆屋の老朽化が著しい為、指定を受け直ぐに修繕計画が立案され、文化庁・京都府・京都市・有識者の協力のもと修繕内容等の協議を進めて参りましたが、コロナ禍により資金的に苦しい状態が続き、計画の実施を保留しておりました。
平安神宮は、令和7年に御鎮座百三十年の節目の年を迎え、翌年「平安神宮百三十年祭」を斎行致します。その記念事業の一つとして是非とも電車の修繕を実施したいと思っております。しかし、コロナ禍による資金的影響は未だに著しく、記念事業では社殿の塗替え工事も予定される為、電車修繕資金の捻出が大きな課題となっております。
この度、資金不足を補う為、電車の修繕事業に関してクラウドファンディングを実施し、皆様にご協力を仰ぐ運びと相成りました。電車の所有者として文化財を守り、後世に伝える使命感を持って修繕に取り組んでおりますので何卒趣旨ご理解の上、ご協力賜りますようお願い申し上げます。
平安神宮宮司 鷲尾隆久
リターン
10,000円+システム利用料
電車意匠缶バッジ
<返礼内容>
◯電車意匠缶バッジ
- 申込数
- 66
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年3月
30,000円+システム利用料
電車内部広告の復刻レプリカ(額装)
<返礼内容>
◯電車内部広告の復刻レプリカ(額装)
<留意事項>
※ご支援時、希望のデザインを選択してください。
- 申込数
- 22
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2026年3月
10,000円+システム利用料
電車意匠缶バッジ
<返礼内容>
◯電車意匠缶バッジ
- 申込数
- 66
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年3月
30,000円+システム利用料
電車内部広告の復刻レプリカ(額装)
<返礼内容>
◯電車内部広告の復刻レプリカ(額装)
<留意事項>
※ご支援時、希望のデザインを選択してください。
- 申込数
- 22
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2026年3月
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