おばあちゃん×芸大生の共同制作「まとう刺し子」の写真集を配布したい

おばあちゃん×芸大生の共同制作「まとう刺し子」の写真集を配布したい

支援総額

315,000

目標金額 300,000円

支援者
42人
募集終了日
2022年3月10日

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プロジェクト本文

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高齢者の手仕事の魅力と可能性、

世代を超えて一緒にものを作ることの楽しさや気軽さを、

写真集を通してたくさんの人に伝えたいです!  

ご協力いただけないでしょうか?

 

はじめまして。京都市立芸術大学大学院修士1回生の水野佑紀と申します。

私は2020年11月から、京都市西院老人デイサービスセンター(以下西院デイサービスセンター)で活動する「ひとめひとめ」というグループと、作品の制作や活動のサポートを行っています。

 

       

 

 

「ひとめひとめ」は2018年に生まれた、西院デイサービスセンターのオリジナルブランドです。 ブランド名のとおり、ひとめひとめ心を込めて針を刺して作る「刺し子」の商品制作・販売をしています。刺し子商品を制作しているのは、現在、平均年齢86歳のおばあちゃん6名です。刺し子の商品開発をメンバー全員で「あ~だこ~だ」言いながら、ゆったりと活動しています。

  

 

        

 

 

ひとめひとめの皆さんと活動する中で、「芸大生と一緒に大きな作品を作ってみたい」というお話を受けました。私も「おばあちゃんと芸大生みんなで刺し子をしたらきっと面白い作品ができるに違いない」と思い、学生を募ってワークショップを開催し、誰でも身につけられる「まとう刺し子」を共同制作しました。

 

そして、その制作過程や「まとう刺し子」を着用する様子の写真を写真集にして、高齢者と他世代を巻き込んだ取り組みの一つの提案として、他の高齢者施設の関係者や制作に協力してくださった方々などに配布したいと考えています。またこのクラウドファンディングを通して、さらに多くの方々に提案できればと思います。

 

 

*ひとめひとめの商品はこちらでご覧になれます*(2022年2月現在、展示のみになっています。)   

ひとめひとめオンラインショップ

 

 

 

 

このプロジェクトの目標は、撮影した作品の写真を写真集にして配布することです。

なぜ作って、楽しく着て、写真を撮るだけで終わらないのか、理由は3つあります。

 

 

目標1

もっと色々な人に知ってもらって、

可能性を見つけてもらう 

 

撮影モデルに協力してくださった方に、ひとめひとめの活動を知っていただくだけでも十分ではありますが、私が出回って撮影をするだけでは出会える人の数には限りがあります。

 

そこで、取り組みの内容や成果がまとまった写真集を用意して、高齢者施設の関係者にお配りすれば、高齢者と他世代を巻き込んだ取り組みの一例として提案することができます。西院デイサービスセンターのある京都市には芸大・美大が集まっていますので、京都市近隣の高齢者施設でしたら、芸大・美大とコラボして取り組みを立ち上げることもできるかもしれません。

 

また、クラウドファンディングを行うことで、今まで全く高齢者や手仕事といったことに関わりのなかった方にも届けることができます。

 

たくさんの人に、世代を超えて一緒にものづくりをすることの楽しさを知ってもらい、「自分にもできるかも」「〇〇さんとやってみたい」と自分や誰かの可能性が見つかれば、大変嬉しく思います。

 

    

 

 

目標2

形になることでモチベーションアップ 

 

オンラインショップで刺し子作品を販売した際、作品の注文があると、メンバーの皆さんは大変喜んでおられました。やはり、誰かが手間をかけて作った自分の作品を気に入ってくれるということは、誰にとっても嬉しいものです。

 

そのため写真集という形で、自分の作品でたくさんの人が楽しんでいる様子を手に取って見れるようにすることには、大きな意義があると考えています。さらに広く配布し、使っている様子をもっと多くの人に見てもらうことは、今後の制作のモチベーションにも繋がっていきます。

メンバーの皆さんも、自分や他のメンバー頑張りをたくさんの人に見てもらえることを楽しみにされています

 

 

 

目標3

仕事が生まれる 

 

写真集の配布にともなう梱包や発送の作業を、ひとめひとめのメンバーをはじめとする西院デイサービスセンターの利用者さんに仕事として依頼する予定です。

 

実は、ひとめひとめは西院デイサービスセンターで誕生した「sitteプロジェクト」という取り組みの一部です。「sitteプロジェクト」とは、高齢者が「はたらく」活動で、高齢者が様々な仕事を請け負ったり、ものづくりを行って販売したりする環境を整え、自立してはたらくことで、やりがいや生きがいを見つけて、いつまでも社会参加していただきたいというものです。

sitteプロジェクトの詳細

 

西院デイサービスセンターでは、近所の三条会商店街と提携し、地域を巻き込んだ仕事のシステムを展開しています。仕事の依頼料を商店街で使用できる金券に換金し、利用者さんに仕事の報酬としてその金券をお渡しし、利用者さんが商店街でお買い物をする、というシステムです。今回のプロジェクトでは、依頼料の全額が報酬として利用者さんに渡ります。

梱包、発送の作業は難しいものではありませんが、皆さん丁寧に楽しんで仕事に取り組まれます。

ましてや、自分たちが制作した作品の写真集を「欲しい!」と思ってくださった方に発送する作業ですので、楽しいに違いありません...!!たくさん発送できるようにしたいです。

 

↑投函まで丁寧!

 

 

 

 

 

まとう刺し子とは、ひとめひとめのおばあちゃんと芸大生が刺し子した布を、自由に身にまとえるように加工したものです。

具体的な構造は、刺し子がほどこされた布にスナップボタンの凸側を縫い付け、布を装着するためのベルトにスナップボタンの凹側を縫い付けています。そうすると、好きなベルトに好きな布を自由につけて、肩にかけたり腰に巻いたりと、身にまとうことができます。

布の組み合わせやベルトの使い方次第で、まとう刺し子の着方は無限大です。

 

 

まとう刺し子ができるまで 

 

ひとめひとめの皆さんと活動していく中で、前々から、刺し子作品のターゲットが女性に偏っていることや、若い世代の人にはあまり届いていないことが課題となっていました。

 

そのため「学生と一緒に大きな作品を作ってみたい」というお話を受けたとき、性別や世代、身体の状況の関わらず楽しむことのできる作品が作ることができれば、より多くの人に取り組みを知ってもらえるのではないかと考えました。

そこで、ミャンマーの民族衣装のロンジーのような性別、年齢、体型に関わらず巻くことのできる巻きスカートを作ることを目標にしました。

 

誰でも着られる刺し子の巻きスカートや膝掛けを作ろう!

というコンセプトの元、ワークショップは始まりました。

 

 

1. メンバーを集める

 

2021年8月、京都市立芸術大学の学生に声をかけたり、紹介してもらったりして、ワークショップに参加してくれる学生を募ったところ、ファッションに興味のある学生4名が協力してくれることになりました。

染織専攻4回生のBさん、プロダクトデザイン専攻2回生のHさん、環境デザイン専攻2回生のMさん、油画専攻2回生のUさんと専攻も学年も多岐に渡る学生が集まってくれました。

 

 

 

2. みんなで会って顔合わせ......のはずが緊急事態宣言発令!

 

当初の予定では、8月下旬から9月中旬まで、西院デイサービスに実際に訪れてワークショップを行う予定でした。

しかし、8月20日から京都府に緊急事態宣言が発令され、感染症対策のために西院デイサービスには入ることができなくなりました。ワークショップの開催時期を後ろにずらし、宣言の解除を待ちましたが、宣言は9月30日まで延長。西院デイサービスに訪問しての開催は難しくなってしまいました。

 

せっかく興味を持ってくれた学生が4名もいるのに、ワークショップを中止することはできないと考え、対面して会えなくても一緒に作れるものや仕組みを用意しました。

120cm×70cm、70cm×70cm、50cm×100cmほどのサイズに切った布をたくさん準備し、おばあちゃんと学生に配布し、おばあちゃんと学生それぞれで加工して、再度回収し、それらをつなぎ合わせてスカートを作ることにしました。

 

 

3. 布を染める

 

白い布を4種類用意し、小さめに裁断した後、化学染料でオレンジ・水色・紫・深緑・黄色の5色に染めました。

グツグツ煮込んで色をつけます↓

 

 

4. 布に模様を刷る

 

染織した布に、模様を刷ります。

シルクスクリーンという技法で、自分で制作した模様を何度も布に刷ることができます。

  

 

模様の種類は4種類!ひとめひとめのメンバーにちなんだ模様です。

 

① 今は引退されたメンバーの縫い方から着想を得た模様です。

カラフルな糸でひたすら刺し子していく様子をそのまま模様に落とし込んでいます。

 

②メンバーのお名前の話から着想を得ました。

えみこさんのemiのローマ字が模様になるようデザインしました。

 

③魚や動物、植物を刺し子するのが好きなメンバーの刺し子作品から着想を得ています。

いつも目力の強い目を刺し子されるので、目のような、なんともいえない形の模様にしました。

 

④こちらも今は引退されたメンバーの思い出話から着想を得て作りました。

旦那さんと一緒に8回も登ったという駒ケ岳の稜線をイメージした模様です。

 

 

5. 布に刺し子する

 

染織し模様を刷った布を西院デイサービスに郵送しておき、大学と西院デイサービスを遠隔で繋いで一緒に刺し子の作業をしていきます。何週かにわたり作業を行いました。

お互いに進捗を報告し合うと「素敵な縫い方!」「かわいい!」と、褒め合いの嵐。

学生からは「楽しい!自己肯定感が上がる...!!」との感想をもらいました。

 

zoom越しの刺し子会

 

 

6. 身にまとえるようにする

刺し子した布を郵送してもらい、パーツを回収。学生で集まり、パーツを並べたりトルソーに巻いてみたりしながらどんなスカートにするか考えていきます。

 

 

考えていく中で、学生から「肩に掛けたり、いろいろな箇所に巻ける方が幅が広がるのではないか」という意見があり、スカートや膝掛けにとどまらず幅広く使えるものを目指して考えることにしました。

そこで学生が提案してくれたのが、スナップで自由に布を付け替えられる構造です。その構造を実現させるにはどれくらいの長さのベルトが必要なのか、どのようにスナップをつけるのかなどを検討して、実際に加工に進みました。

 

             

カバン型にしたり、魚にしたり、ギャザーを寄せたり、様々な加工をしました。

               

 

緊急事態宣言が明けてから、メンバーの皆さんにどういったものにするのかの説明をしたところ、「若い人の発想は新しくて面白い!」と大好評でした。

その後メンバーの皆さんに、ベルトにも刺し子をしていただき、ベルトの加工も行いました。

 

 

 

まとう刺し子をみんなで着る 

 

完成したまとう刺し子を、子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、色々な人たちに着てもらい撮影しました。

元気な写真から、スタイリッシュな写真まで様々です。これらの写真が写真集になります!

 

制作者のおばあちゃんたち

「90歳の手習い」と言って刺し子を楽しむYさん(左)と、演歌が大好きなK(右)さん。Kさんのポーズは演歌の決めポーズ!

制作者の学生たちや、モデルで協力してくれた学生たち

制作に協力してくれたBさん、Uさん、Hさん、Mさん。撮影時、モデルとしても、スタイリストとしても、カメラマンとしても大活躍でした。また、たくさんの学生がモデルやカメラマンで協力してくれました。

大学の先生方

子どもたち

コミュニティカフェの方々

家族みんなで

 

11月から約2ヶ月間、大学やコミュニティスペースに集まった人たちにまとう刺し子を着てもらい、撮影を行いました。

「組み合わせて着られるのが楽しい!」「コスチュームみたいで、なりきって着られる!」と感想をいただきました。互いにコーディネートをしあったり、布を付け替えて変化させてみたり、と三者三様に楽しみながら、皆さん協力してくださいました。

 

モデルの皆さんの豊かな発想で、撮影を行うたびに新しい着方が見つかり、毎回新鮮な驚きと楽しさに溢れた撮影でした。

 

これまで、計42名の方々にまとう刺し子を身につけて楽しんでいただきました。これからも機会があれば、さらに色々な方に着ていただき撮影したいです。

 

 

 

 

▼資金使途

目標金額300,000円の内訳の詳細です。

・写真集の印刷費用(B5横・フルカラー・70ページ・300部の予定) 200,000円

・写真集やリターンの郵送費用の一部(レターパックライト370円×250個=92,500円) 60,000円

・発送作業の依頼料の一部(1つ100円×250個=25,000円) 20,000円

・まとう刺し子の材料費の一部(布、染料、スナップ、郵送費 28,803円) 20,000円  

 

▼寄贈先について

対象:活動に参加している利用者、この取組の協力者、主旨に賛同して応援してくれている方々、福祉事業所、学校、学生、企業、アーティストなど 

募集方法:なし 

人数や対象数など:200名(組)ほど

決定方法・適切に寄贈先を決定できる理由:現在、繋がりのある人や団体。今後、出会いが多くある中で、啓発や仕事を生み出す環境づくりに繋がる機会に活用。

 

▼今後の予定

2022年3月中旬までに写真集を印刷、リターンの準備

2022年3月下旬から4月下旬にかけて写真集とリターンを発送

(【刺し子のブローチ】【まとう刺し子】コースのリターンのまとう刺し子は、制作に時間がかかりますので、もう少しお時間を頂きます。5月末までにはお届けします。)

 

 

 

 

最後まで目を通していただき、本当にありがとうございます。

 

今回の「まとう刺し子」制作のような、高齢者と若い世代で共創する取り組みが広まれば、高齢者にとって、社会参加の機会が増え、さらなる自立した活動につながると考えています。

 

また、若い世代にとって、高齢者の姿は自分たちの未来の姿です。

いくつになっても、いろんな人と楽しくものづくりができて、いくつになっても、自分が作ったものを楽しんでくれる人がいるような未来は、とても明るいと感じます。

今回の取り組みは、私たちの明るい未来への下地作りとも言えます。

 

今を生きる高齢者の方々とともに、今も未来も楽しくなるような取り組みを続けていきたいです。

 

 

また、個人的な話ではありますが、

ひとめひとめのメンバーの皆さんは、楽しく面白く、和やかで、私は一緒に活動するのがいつも楽しみです。私の第二のおばあちゃんたちだと思っています。

 

最近はコロナの感染拡大の影響もあり、ひとめひとめの活動はしばらくお休みで、おばあちゃんたちには会えていません。

活動が再開したら、メンバーの皆さんに会って、クラウドファンディングの経過を報告したり、一緒にブローチ作りなどができたらとても嬉しいです。

 

 

それでは、どうかご支援いただけますと幸いです。

 

水野佑紀

 

プロジェクト実行責任者:
水野 佑紀
プロジェクト実施完了日:
2022年4月30日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

2022年3月中に「まとう刺し子」の写真集を印刷します。その後、高齢者福祉施設西院にて高齢者の方々に発送作業を依頼して、写真集や返礼品を発送します。 資金の内訳は、写真集の印刷費20万円、写真集や返礼品の郵送費6万円、発送作業依頼料2万円、「まとう刺し子」の材料費2万円となっております。

リスク&チャレンジ

プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
必要金額と目標金額の差額は自費で対応いたします。

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プロフィール

京都市立芸術大学プロダクトデザイン専攻修士1回生の水野佑紀です。 大学院ではマイノリティとマジョリティを繋ぐデザインを勉強しています。

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リターン

3,000


【感謝のお手紙】

【感謝のお手紙】

・感謝のお手紙をお送りします。

支援者
12人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年4月

5,000


【写真集】完成した写真集+感謝のお手紙

【写真集】完成した写真集+感謝のお手紙

・感謝のお手紙
・完成した写真集×1
(B5横・フルカラー・70ページの予定)
をお送りします。

支援者
12人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年4月

7,000


【刺し子キット】刺し子キット+完成した写真集+感謝のお手紙

【刺し子キット】刺し子キット+完成した写真集+感謝のお手紙

・感謝のお手紙
・完成した写真集×1
(B5横・フルカラー・70ページの予定)
・オリジナル刺し子キット×1
(模様付きの布・刺し子糸・刺し子針・ブローチ台・お手本写真付き説明書)
をお送りします。

支援者
6人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年4月

10,000


【刺し子のブローチ】刺し子のブローチ+完成した写真集+感謝のお手紙

【刺し子のブローチ】刺し子のブローチ+完成した写真集+感謝のお手紙

・感謝のお手紙
・完成した写真集×1
(B5横・フルカラー・70ページの予定)
・一つ一つ手作りした刺し子のブローチ×1
をお送りします。
ブローチの色や刺し子の柄は全て一点物です。ランダムにお送りしますので、どんなブローチが届くかは届いてからのお楽しみです!

支援者
13人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年5月

40,000


【まとう刺し子】まとう刺し子+写真集+感謝のお手紙

【まとう刺し子】まとう刺し子+写真集+感謝のお手紙

・感謝のお手紙
・完成した写真集×1
(B5横・フルカラー・70ページの予定)
・まとう刺し子×1
(70cm×70cm・色や模様、刺し子はランダム・ベルトなし)
をお送りします。
まとう刺し子は膝掛けとして活用していただけます!
壁や物にかけても可愛く使っていただけます。

支援者
0人
在庫数
3
発送完了予定月
2022年5月

プロフィール

京都市立芸術大学プロダクトデザイン専攻修士1回生の水野佑紀です。 大学院ではマイノリティとマジョリティを繋ぐデザインを勉強しています。

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