温かいご支援を頂き、ありがとうございます。JVCイラクボランティアチームの渡辺です。本日は当プロジェクトが支援する一人の女の子を紹介します。10月14日の新着情報で公開したINSANアリー代表のビデオメッセージに登場する、ジナーンちゃんです。

 

 

 

INSANアリー代表のビデオメッセージはこちらをご覧ください:

 

 

 

2014年にINSANスタッフのラミアさん(写真右の女性)が行った聞き取り調査のレポートに、ジナーンちゃんがトラウマを負った経緯の詳細が記されています。以下の訳をお読みください。

 

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ジナーンちゃんは5歳の女の子で、両親と小学6年生のお兄さんと家族4人でサラーハッディーン県に住んでいました。お父さんは元警察官でしたが、反政府武装組織に狙われるようになったため、2010年に退職を余儀なくされました。家計を支えるため、お母さんが裁縫の内職をするようになりました。


2014年のある夜、お母さんが家の離れでミシンを使って縫物をしていたとき、家の方から物音がしました。ジナーンちゃんと一緒に急いで様子を見に行くと、家の前に武装したIS戦闘員がいました。「何がほしいの」とお母さんが大声で叫ぶと、「夫を出せ。夫は警察官だろう、背教者だ」と答えました。

(訳注※ISはシーア派を「背教者」とみなしているため、シーア派政権の警察官らが標的にされました)

 

家で寝ていたお父さんは、音に気が付いて外に出てきました。警察は数年前に辞めたことを説明しても、戦闘員たちは耳を貸すことなく、家族の目の前でお父さんを斬首しました。首を切った後、体をさらに数回撃ちました。お兄さんも、このとき胸に銃弾を受けて亡くなりました。お母さんは泣き叫び、ジナーンちゃんは恐怖に震えながら泣いていました。

 

この事件の後、ジナーンちゃんとお母さんはキルクーク県に避難しました。INSANのスタッフが聞き取り調査に訪れた際、二人はハンディキャップのある叔父さんとその家族と一緒に建設途中のアパートに住み、食料等は近隣の人びとの支援に頼っていました。精神状態が不安定になったジナーンちゃんは、知らない人を見るたびに「殺される」と思い怖がるといいます。(以上)

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ジナーンちゃんと家族の体験は、訳すのも読むのも辛いほど残酷です。ジナーンちゃんのような子どもが何百人もいるというイラク・キルクーク県の状況は想像を絶します。私たちにできることは決して多くありませんが、子どもたちがこの先の長い人生を、少しでもすこやかな心で生きていくために、できるだけのサポートをしたい。そう強く思っています。

 

プロジェクト開始以降、たくさんの皆さまに応援して頂き、おかげさまで第一目標金額を達成することができました。貴重なご支援に心より感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。

 

残り2日、INSANに少しでも多くの支援を届け、子どもにたちにより長く専門医のケアを受けてもらうため、どうか最後のひと押しを応援してください。家族・知人の方々にもこのプロジェクトを教えて頂ければうれしいです。

 

日本からイラクへ、たくさんの人の気持ちが届くことを願っています。

 

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