発掘ニッポン『究極の香るジャパニーズティー』プロジェクト

こんにちは。

当プロジェクトに興味を持ってくださりありがとうございます！

 

今回、奄美大島の地みかん「クサラ」と日本茶のブレンド商品『わっぜぇ香るん茶ど』の開発を担当した末吉製茶工房の又木です。 

 

さて、前回のお話までで、クサラの香りを引き出すコツに偶然気づいたところまでを綴らせてもらいました。

 

（ブレンドのお話①はこちら）

（ブレンドのお話②はこちら）

 

 

今日でようやく具体的なブレンドの段階のお話になりますね。

長い前振りにお付き合いいただきありがとうございました(^^;

 

 

さて、ブレンドをする際、お茶の場合のざっくりとした流れは、

 

1.まずは原材料の個性を舌・鼻・目・手触り等の五感にインプットして、

2.目指すゴール（※）を決めて、そこにたどり着けるように

3.インプットした情報を基に、これとあれとそれをどれくらいの割合で混ぜて、焙煎はこれくらいで、と当たりをつけたら、

4.やってみる！笑

 

（※）いつもと同じ味わいを再現する、品種の特徴を活かす、香りを重視する、etc...

　　　色々ありますが、「誰が飲んでくれるのか」を特に意識しています。

　　　あの人は熱湯で淹れたお茶が好きだから、とか、

　　　あの人は朝起きた時に飲んでくれる、とか、

　　　あの人は食後に親子で飲んでくれる、とか。

 

 

本当にざっくりですみません、でも大体こんな感じです(^^;

 

 

とはいえ、数打てば当たる！で適当にやるわけにはいきません。

特に、初めての素材に出会ったときは、

 

 

茶葉の量、お湯の量、お湯の温度、浸出時間（茶葉をお湯につけておく時間）

 

 

といった基本的な要素についてはもちろん、

 

 

その日の天気、気温、湿度、焙煎機の中の茶葉の温度や焙煎時間 等々

 

 

についても細かく記録をとって検証します。

焙煎は、部位によって焙煎時間や温度も変えています。

 

 

今回の『わっぜぇ香るん茶ど』については、企画者の奄美はなはなエールさんとの打合せで、あらかじめ完成イメージが決まっていました。

 

すなわち、「今までのお茶にない華やかな香り」を目指す、です。

 

 

その上で、最初に大きく２つのパターンを考えました。

 

パターン1.

　もともとが紅茶の香りづけに用いられるベルガモットの香りに似ていることを活かし、とにかく香りを重視する。

 

パターン2.

　そうは言っても、紅茶ではなく緑茶とブレンドしていることが感じられてこそ腕の見せ所。

 

 

文章にすると、自分はよくこんな適当なイメージでブレンドしたもんだと恥ずかしくなりますね(^^;

 

しかし、やっていることはそれなりに緻密で、その２つのパターンにたどり着くために、

 

・茶葉を複数種類用意し、

・それぞれの茶葉の量やクサラの量を1g単位で変えてブレンドし、

・お湯の温度はもう少し大局を摑むために10℃単位で、

・浸出時間はまずは20秒単位

 

で変えてみながら、それぞれの試作品の

 

お湯を注す前の香りと注した後の香りの変化、味、印象

 

を項目ごとに記録していきました。

もちろん、むやみやたらにやっていたら原材料と時間がどれだけあっても足りませんので、そこはこれまでの経験値、記憶をフルに生かし、直感にも頼りながら進めます。

特にクサラの量が限られていたので、使い切ってしまうのではと本当にどきどきして、１回１回の試飲が緊張の連続でした。

 

そんな試行錯誤を繰り返した末に、ようやく３つの試作品を作り上げることができました！

 

出来上がった試作品を奄美はなはなエールの泰山さんに送り、クサラの生産者の畑さんにも飲んでもらうまでも、「どう受け取られるだろう？」と不安で気が気じゃありませんでした。

後日、いずれの試作品も好評というお返事をもらえた時は本当に嬉しかったです^^

 

 

クサラを使ってブレンドするという初めての試みは、最初はゴールが見えないところからスタートし、今までにない試行錯誤と緊張の連続でしたが、本当に楽しい時間でした^^

 

 

「今までのお茶にない華やかな香り」をイメージして作った今回のクサラティー『わっぜぇ香るん茶ど』。

是非ぜひ、皆さんにもこの香りを味わってもらいたい、お家で過ごす時間に優しくほっとできる瞬間をお届けできればと思っています！

 

最後まで読んでくださりありがとうございました！
目標達成に向けて、引き続き邁進して参ります！

 応援よろしくお願いいたします^^