ラオスの小さな村の図書館を、世界の絵本と出会える素敵な場に!
このラオスの小さな村の図書館へのご支援、どうもありがとうございました。
皆様に、そして、この大きな出会いを作り、応援してくださった、Readyfor の皆様にも心よりお礼申し上げるとともに、実施終了の報告をいたします。
図書館がある山の村。ラオス、シェンクワン県、ノンヘート郡、ゲオバトゥ村
ゲオバトゥ村の図書館。学校帰りの子供達であふれている
「モンの民話の絵本ができました!」
今回の皆様のご支援で、モンの民話の絵本を2話、2000冊ずつ印刷することができました。半分の1000冊ずつは、ラオスの図書館活動の中心となるラオス国立図書館に寄贈いたしました。各地の図書館に配布してもらうことになっています。
「畑を耕すネコ」は、もう亡くなってしまったゲオバトゥ村のおじいさんが語った話。ユーモラスな語り口でした。絵は、絵の得意な国立図書館員にお願いしました。絵本の制作に関わる人を育てていきたいと思ったからです。ユーモラスな雰囲気を生かして欲しくて、あれこれ注文しましたが、楽しい絵本に出来上がったと思っています。
「ニワトリとイタチ」は、以前ゲオバトゥ村の図書館スタッフだった女性が文章を書き、下の写真の左端にいるトゥルが、刺繍の絵の下絵を描き、刺繍をしたものです。
ゲオバトゥ村の図書館に届けられたモンの民話の絵本
刺繍で刺して作る、モンの民話の絵。これまでもたくさんの作品が出来ている。
スタッフの刺繍に興味を持った女の子。刺繍の刺し方を教えてもらう。
出版に全部をつなげることはできないが、まずはカラーコピーなどで手作り絵本を作り、図書館に入れている。
これまでは、本作りに関わることはなかった、都会からずっと離れた村の人たちが本づくりに関わるということは、大きな意義があることだと思います。もちろん、全部を出版につなげることは不可能ですが、今回の出版で実際に本の形になったことは、大きな励みとなりました。これを弾みとして、今後も、「村から発信する」本づくりを目指していきたいという気持ちを新たにしました。
シヴィライ村図書館。支援で印刷された絵本を熱心に読む。(やらせではなくて、本当にたまたま、この絵本を手にとって読んでいました)
ラオス国立図書館の移動図書館車にも、今回の絵本が入りました
「日本から購入した絵本に翻訳をつけて図書館に入れる」
ラオスの絵本のレベルはまだまだです。そして、ラオスでは、世界の子供達に読み継がれてきた人気のある絵本が、翻訳出版されていません。なので、日本から購入した絵本に、ラオス語訳を貼り付けて、図書館に入れるということが、これまでも様々な場所で行われてきました。
私も、今回のご支援で、日本から新たに絵本を購入して翻訳をつけて、図書館に入れたいと思いました。やはり、日本でも子供達が大好きな、魅力ある絵本を、もっともっと、ラオスの子供達にも読んでもらいたい・・・そして、同時に、絵本の制作をする人たちにも参考になれば、もっとラオスの絵本のレベルもアップするのではないかと思ったからです。
これまでにラオ語に訳されていない絵本の中で、ラオスの子供達に届けたい絵本を選び、これまでも手伝っていただいている、ラオス国立大学でラオス文学の教鞭をとるマイポーン先生と一緒に、試行錯誤しながら翻訳しています。
ビエンチャン市内にあるドンパレープ子ども図書館で。新たに翻訳した絵本と共に。
新たに届いた絵本の登録作業をするシヴィライ村図書館のスタッフ。
お断りしなければいけないのは、当初は、50タイトルを訳し、各図書館(3箇所)に、2冊ずつ入れ、合計300冊を新たに図書館に入れるつもりでしたが、翻訳に手間取り、そこまでは達せず、結局、30タイトルを訳しました。せっかく訳したので、補充本も含め、各図書館、3冊ずつとしたので 270冊となりました。
翻訳については、ラオスの図書館活動で子供達が利用するためということで、版権をとったり、翻訳出版につなげるということは、ありません。そのようなことではなく、もし、ラオスの図書館活動に関わる方で、利用されたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。
「図書館を整備しました」
シヴィライ村図書館に、新しい本棚を入れました。これまで、本を入れる場所が足りなかったのですが、収納場所が増え、本を分類して入れることができるようになりました。
ドンパレープ子ども図書館では、これまで殺風景だった壁に、スタッフと子供達と絵を描きました。とっても楽しくなりました。
実際にトライしてみて、世界の絵本と出会える図書館となるには、まだ蔵書は足りませんが、でも、今回のご支援で、楽しい本が増えました! まだまだ次のステップへの夢を抱きつつ、子供たちと本の世界の出会いを作る場であり続けたいと思っています。
みなさまのご支援を得て、図書館活動に弾みがついたと共に、今後の課題もいろいろと見えてきました。まだまだ、頑張っていきたいと思います。
ありがとうございました。
コープチャイ・ラーイラーイ!(ラオ語)
ウアジョッー・ンダウ! (モン語)
収支報告
目標額 1,530,000 円 でしたので、うち手数料 285,000 円を差し引いた額、1,245,000 円を次のように予算を立てていました。
日本での絵本購入費 300,000
送料 50,000
翻訳 100,000
ラオスでの絵本印刷 500,000
関連人件費 45,000
備品 50,000
リターン購入 150,000
送料 50,000
実際の皆様からのご寄付総額は、目標を超え、2,0730,00 円となり、そのうち手数料を引き、1,692,397 円 を実際に振り込んで頂きました。これは、すべて、ラオスで使用する図書館の口座に入れさせていただきました。
日本での絵本購入費 260,000
送料 40,000
翻訳 80,000
ラオスでの印刷 600,000
関連人件費 45,000
備品 55,000
リターン 250,000
送料 35,000
合計 1,365,000 円をこれまでに使わせていただきました。まだ未使用分も、すべて、図書館の予算の中に組み込んでありますので、すべて、ラオスの図書館活動に使わせていただきます。
端数は切り捨てており、大雑把な数字でのご報告となりますこと、お許しください。
本当に、皆様のおかげで、また次へのステップが見えてきた気がいたします。
これで、一応の、今回のご報告とさせていただきますが、図書館は続きます。
また、こちらのページの方にもご報告させていただきたいと思っております。
最後にもう一度、大きなご支援をいただき、どうもありがとうございました。
今後とも、ご関心を持っていただければ幸いです。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
2017年4月4日 ラオス、ビエンチャンにて
ラオス山の子ども文庫基金 安井清子
(報告の全文が、文字数が多すぎました。新着情報の方に、全文でアップいたしますので、よろしければ、そちらもお読みください。)