【第12話 レスリング部主将】

vol.12「レスリング部主将」

【8月に格闘技ジム作ります】

トップインストラクターを務める私のアニマルヒストリーをお話します。


入学当初、こんな生活が4年も続くのかと思ったが時が流れるのは早いもので、最上級生になった。そして私はキャプテンになっていた。

キャプテンになった。年齢もやっていることも同じ、なのに責任だけはのしかかる。それがキャプテンの印象だった。
一体、キャプテンは何をするのか？

もともと他の学生に指示をしたり、積極的に引っ張っていくことはなかった。自分の練習をしっかりやってる。それでいいと思っていた。

しかしキャプテンになり、そうはいかなくなった。個人から集団のことを考えるようになり、それまでの行いに付け加えて、どうやったらチームが良い習慣で行動していけるか考えた。

まず自分自身が正しいことをするのは大前提。そして、ときには感情で訴えることもあったが言葉で説明できるようにするということを心がけた。

以前なら怪我の時は無理せずに個人の練習メニューにしたが、キャプテンになってからはどんな時でも全体練習に参加した。それは自分が強くなるのが目的ではなく、チームを強くするためにやった

そうやって、チームをまとめようとしたが一人ではうまくいかなかった。しかし同級生や上級生の協力があって少しずつ変わっていった。

それは彼らが言うことを聞いてくれたからではない。彼らも同じ気持ちになって行動してくれたからである。

同じチームの一員なのに誰かがチームを良くしてくれると思っていてはダメだ。チームは個の集合だ。変えてもらおうとしてもらってるうちは変わらないということ。

全員がチームをよくする側に回らなけばならない。馬鹿馬鹿しいこともあるだろう。その気もならないこともあるだろう。

それでも見えない先に向かって勇敢に立ち向かう集団がいいチームになっていくと思う。キャプテンはその中心にいることが大事だ。

4年間でガムシャラにやるところから山あり谷あり色んなことを経験できたと思う。

レスリングでは1番になれなかったが、卒業後はいよいよMMAでの戦いが始まる。



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