駒場農学レガシー，ケルネル水田を未来に継承するために

今回は本校の温室を紹介します。東京教育大学農学部時代から使用されているものです。播種を終えた苗箱は、この温室で約2か月間、スプリンクラーによる自動潅水と、温度センサーによる温度制御を行います。

以前は温度制御ができる状況にありませんでしたが、64期、67期の卒業記念品で、この温室を整備して頂きました。自動潅水装置の安定化、天窓、側窓の開閉機能、雨センサー・温度センサーの設置を行いました。この補修により近年では安定した育苗が行われています。

上の写真が天窓の開閉装置です。平成27年度までは天窓に直結しているアームが機能しておらず、自然の温度に任せた温室使用となっていました。この時も農学遺産の１つである温室の骨格は残し、部分的に回復させることを考えました。

こちらが当時リニューアルした温度制御盤です。温度センサーと天窓、側窓を開閉させることで20℃～50℃の温度調節が可能となります。また写真はありませんが、自動潅水装置も備わっていて、6時間に1度、4分間スプリンクラーによる散水が行われます。