「北海道百年記念塔」解体差し止め住民訴訟にご支援を!

「北海道百年記念塔」解体差し止め住民訴訟にご支援を!

支援総額

10,452,000

目標金額 3,000,000円

支援者
1,400人
募集終了日
2023年1月10日

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2023年05月05日 14:33

記念塔訴訟 一審判決の解説 ①

控訴審という新たな段階に入りましたので、この判決の意味を弁護士から教えていただいたことを踏まえて一審訴訟の解説をしていきます。元となる訴訟資料は、下記リンクに格納していますので、あわせてご参照ください。

 

http://www.100nenkinentou.fun/index/Court.html

 

■主観訴訟と客観訴訟

 

大前提として「主観訴訟」と「客観訴訟」について。日本の行政訴訟の体系は、大きく「主観訴訟」と「客観訴訟」に分かれています。ここを踏まえないと判決の意味が見えません。

 

「主観訴訟」は個々(法人も含む)の利害に関わる訴訟です。それに対して「客観訴訟」は、いわば神様の視点に立った訴訟です。仮に自衛隊基地の周辺で外国籍企業が土地を買収しようとしていたとします。その土地を借りて商売している、隣に住んで迷惑を被るなどの理由で起こす訴訟が「主観訴訟」です。

 

個々(法人も含む)の利害に関わる「主観訴訟」に対して「客観訴訟」は、先の例えで言えば、「基地周辺の土地が外国企業に渡ることは日本の安全保障を侵害する」という理由から起こすような、個々の利害を離れた、いわば神様の視点から訴訟を起こすものです。

 

客観訴訟の中で、日本国民・主権者という立場から「不当である、不正である」として起こす裁判を「民衆訴訟」と言いますが、わが国では限られた例外を除いて認められていません。そして限られた例外に「住民監査請求」が却下され場合に起こせる「住民訴訟」があります。

 

記念塔裁判では当初「住民訴訟」と言っていましたが、住民監査請求を経ていないので厳密には「住民訴訟」に当たらないことから、この言葉は引っ込めました。たしかに住民監査請求を立ちあげてから、住民訴訟を起こすというルートがありましたが、監査請求の審査には半年はかかります。

 

「道内でこの案件を引き受ける弁護士はいない」といわれる中、弁護士に辿り着いたのが去年の9月。結果として「主観訴訟」の範疇で戦うことになりました。「もっと早く取り組めばよかっただろう」という批判は甘受しますが、それは責任のない外野意見だと思います。

 

 

 

 

■訴えの利益

 

 先に「客観訴訟」「主観訴訟」を紹介し、日本は原則として「客観訴訟」を採用していないことをいいました。では「客観訴訟」と「主観訴訟」を分けるものは何か、それが「訴えの利益」です。これは単なる「利益」ではなく、客観訴訟と主観訴訟という背景を押さえる必要があります。

 

記念塔訴訟のように「行政の公権力の行使に関する不服」を訴えるものを「抗告訴訟」と言います(第3条)。中でも「処分の取消し」を求める訴訟を「取消訴訟」、「差止めを求める訴訟」を「差止め訴訟」といいますが、いずれも「訴えの利益」が原告の訴えを起こせる要件(訴訟要件)となっています。

 

これが第2回口頭弁論で谷口裁判長が「裁判所として訴訟要件に重大な関心を持っています」といった理由です。ちなみに弁護士を立てない市民訴訟では、ほとんどが第2回口頭弁論の段階で「訴えの利益無し」「却下」「敗訴」となるようです。記念塔訴訟では裁判官が原告に訴訟要件について立証するよう求めました。

 

この「訴えの利益のある者」について被告は、「処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され、又は必然的に侵害されるおそれのある者」と主張しました。「客観訴訟」「主観訴訟」を踏まえれば、この「利益のある者」はとても限定的で、特定個人の特定利害を侵害するケースに限られます。

 

■処分性

 

北海道百年記念塔訴訟では、「訴えの利益」に加えて被告は「処分性」という論拠を持ち出して反論してきました。抗告訴訟の差止めは「行政庁の処分や決裁」に対して行うことができる(第37条の4)ことを踏まえて、記念塔の解体は道の「処分」ではないと被告は主張しました。どういうことでしょうか?

 

被告は昭和39年の最高裁判決をもちだして「処分」とは「直接国民の権利義務を形成しまたはその範囲を確定することが法律上認められている行為」であるとしました。その上で記念塔の解体を決定したことで「契約当事者以外の第三者の権利又は義務に変動をもたらすものではない」と言いました。

 

すなわち、北海道百年記念塔の解体決定で、解体工事関係者を除いて、誰かが具体的に損害を受けたり、被害を受けたり、権利が侵害されたりはしていない。行訴法上の「処分」とは、個々人のこうしことがらが影響を受けることであり、そうした事実がない以上、解体は事の裁量権の範囲であると主張するのです。

 

つまり、私たちの訴えに対して道は、①そもそも道の行為は「処分」ではないので差止めの対象にならない。②かりに対象になったとしても、原告には「訴えの利益」がない――という2段構えでの反論したのでした。これに対して我が方はどう反論していったのでしょうか。

リターン

2,000+システム利用料


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2,000円コース

■支援の感謝を込めたお礼メール

支援者
581人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年2月

5,000+システム利用料


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5,000円コース

■支援の感謝を込めたお礼メール
■裁判経過の報告メール

支援者
406人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年2月

10,000+システム利用料


alt

10,000円コース

■支援の感謝を込めたお礼メール
■裁判経過の報告メール

支援者
349人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年4月

30,000+システム利用料


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30,000円コース

■支援の感謝を込めたお礼メール
■裁判経過の報告メール
■北海道百年記念塔の絵葉書

支援者
41人
在庫数
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発送完了予定月
2023年4月

50,000+システム利用料


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50,000円コース

■支援の感謝を込めたお礼メール
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■北海道百年記念塔の絵葉書

支援者
15人
在庫数
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発送完了予定月
2023年4月

100,000+システム利用料


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100,000円コース

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支援者
11人
在庫数
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発送完了予定月
2023年4月

300,000+システム利用料


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300,000円コース

■支援の感謝を込めたお礼メール
■裁判経過の報告メール
■裁判記録の提供
■北海道百年記念塔の絵葉書

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年4月

1,000,000+システム利用料


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1,000,000円コース

■支援の感謝を込めたお礼メール
■裁判経過の報告メール
■裁判記録の提供
■北海道百年記念塔の絵葉書

支援者
0人
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発送完了予定月
2023年4月

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