プロジェクト概要

プロジェクトの終了が報告されました

絶滅したとされるニホンカワウソの生息を写真撮影で確認したい。

 

ページをご覧いただき、ありがとうございます。成川 順と申します。これまで、23年間、二ホンカワウソの生息を確認するために、地元高知でフィールドワークを続けてまいりました。

 

▲上記ブログで活動の情報発信も行っております。

 

1979年以降生息が確認されていないと言われる、幻のニホンカワウソのことです。2012年8月に環境省が「カワウソ絶滅宣言」を発しましたが、それ以後も目撃情報が随所で報告されております。大自然の中の野生動物の場合、不在ということは証明できないと考え、生息を確認するために定点カメラを設置し、その姿をとらえようとしています。しかし、その姿をとらえることができないまま23年が経過してしまいました。

 

私も、満68歳ですので、今後の時の過ごし方を考えました。今まで自然の中で農林業を営みつつ、細々と継続してきたカワウソ探検ですが、この1年を集中的な挑戦の期間ととらえ、ニホンカワウソの生息確認にこだわろうと考えました。

 

皆様からのご支援は、カメラの購入費用や活動費に充てさせていただきます。どうかご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 

写真は、のいち動物公園のユーラシアカワウソ。ニホンカワウソに近縁と言われています。

 

「カワウソに会える可能性は、限りなくゼロに近いよ」

 

23年前、私が子どもたちの夏休みの自由研究のテーマに「ニホンカワウソ探検」を選んだ時、カワウソ調査員の豊永哲史さん(故人)が、そう言いました。

 

しかし、その年の秋、私は、仁淀川で道路を走って横切るカワウソを目撃しました。今にして思えば、それは、奇跡的な目撃でしたが、運転中のことで、写真には撮れませんでした。

 

2012年8月28日に、環境省は、唐突に「カワウソ絶滅宣言」なるものを発しましたが、その根拠は、「ニホンカワウソは1990年代に絶滅している」という説です。しかし、不在というものは証明できないと私は考えます。また、科学者は、証明できないことは軽々に断定すべきではないとも考えます。私は、高知県在住の農林業従事者で、長年にわたって、カワウソ生息派として知られています。

 

参考:環境省ホームページ http://www.env.go.jp/press/15619.html

 

そして、2012年の環境省の「絶滅宣言」により、生息派として活動している私自身も絶滅危惧種になってしまいました。

 

この絵をご覧ください。

 

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ある動物のスケッチです。

 

こちらは最近、高知大学の町田吉彦名誉教授に送っていただいた「ニホンカワウソ」です。国土交通省を定年退職した絵心のある方(故人)が、2009年に仁淀川の河原で出会った動物をスケッチしたものです。

 

その方は、カワウソについて白紙の状態だったといいます。私が重視するのは、町田さんと出会ったその人が、その後佐賀町に移住したことです。そこは、知る人ぞ知る、カワウソ目撃多発地帯だったのです。

 

彼は、もう1度カワウソに会おうとしたのだと思います。 2012年に「カワウソ絶滅宣言」が発せられた時、カワウソ目撃情報が一気に噴出しました。高知でも愛媛でも20件近い情報が新たに浮かび上がってきました。

 

しかし、その中には目撃が10年前というようなものも含まれています。この23年間目撃情報が漸減しているのは事実で、私は、それはむしろカワウソの生息を物語っているものと解釈しています。

 

目撃情報の中には、ハクビシンやイタチをカワウソと思い込んだガセネタも多いことでしょう。しかし、2016年、5月に仁淀川で、7月に県西部の海岸で、信ぴょう性の高い目撃情報がありました。一般の人は知りませんが、どちらも目撃情報のメッカとも呼ぶべき目撃多発地帯なのです。海岸部では、5分から10分潜っていたと言います。そういう芸当のできる動物は、高知県の場合は、カワウソしかおりません。

 

距離的に離れているので、高知県には少なくとも2頭のカワウソが生息していると類推できます。加えて私は、この2009年のこのスケッチにも意を強くしています。

 

二ホンカワウソの絶滅宣言に、私は科学的な根拠がないと考えています。

 

高知県の森林率は、84%で、およそ森に覆われた自然環境なのです。そこを、脚の短い、夜行性のカワウソが地面すれすれのところを移動します。目撃は容易なことではありません。また、過疎化の進行で、仮にカワウソがいてもそれを目撃する人が激減しています。

 

そういう自然環境、人的環境の中で、「カワウソが絶滅した」という環境省の発表は、時期尚早、机上の空論であると私は考えます。 国際的には、50年確認できないときに「絶滅した」とされるのですが、環境省の発表は、あの時点では、まだ33年しかたっていませんでした。なぜに「絶滅」をそんなに急ぐ必要があったのでしょうか?

 

それは、韓国カワウソ再導入のプランがあったからであろうと私は推測しています。絶滅宣言の翌月に再導入計画が発表されたことからも、スケジュールに沿った「絶滅宣言」であったと推測されます。もし、韓国からカワウソが導入されることになれば、ニホンカワウソのDNAは、永久に失われることになってしまいます。それこそが「絶滅」です。

 

昨年7月、県西部の海岸で、4人のキャンパーによって、5分から10分潜水できる動物が目撃されました。情報をお知らせした町田吉彦高知大学名誉教授によると、「100%カワウソですね」ということでした。

 

 

今回のプロジェクトの内容

 

過去に濃厚なカワウソ目撃情報のあった場所に自動カメラをセットし、疑問の余地のない鮮明なカワウソ映像を撮影したいと考えています。また、カワウソ激減の要因について、現地の声を聴きつつ、じっくり考察していきます。

 

「カワウソ目撃情報」 


1996年2月、佐川町の尾川というところで、3人の猟師が「カワウソ」を目撃しました。車のヘッドライトに照らしだされた「カワウソ」です。

 

「カワウソにまちがいない。体長は約80㎝、尾は付け根が太かった。鼻は真っ黒。髭が目立っていた。耳は印象にない」

 

猟師の証言からは、その動物は、カワウソのように思えます。目撃の3日後、カワウソ調査員の鍋島昭一さん(故人)、豊永哲史さん(故人)と現場検証に向かいました。分水嶺の反対側は、1979年にカワウソが撮影された新荘川です。

 

かつて多くのカワウソ写真を写した経験豊富な鍋島さんが言いました。

 

「私は夜通しカワウソを観察していたことがあるが、夜が明けてみると、それはハクビシンだった。夜の目撃は、信ぴょう性がぐっと低くなる」

 

輪郭が似ているので、ハクビシンやテン、イタチをカワウソと見まちがう可能性は十分にあります。(また、その逆もあるでしょう)しかし、目撃者の中には、図鑑で調べたり、動物園に実物を見に行ったりして確認し、「やっぱりカワウソだった」という人もいます。そういう場合は、信ぴょう性は高い、と考えています。

 

カワウソは自然生態系の大物なので、目撃が地元の人の生活に影響を与える可能性があります。たとえば、水門改修工事や産廃施設建設工事の現場、養魚場の近くなどで目撃されたりすると、かん口令が敷かれ、その情報が外部に出てきにくいこともあります。

 

また、アユ漁や銃猟への影響を恐れて、地域コミュニティでかん口令が敷かれることもあります。田舎なので、このかん口令は、100%近い強制力があります。かつてカワウソのために、実際に禁猟区になった例もあります。

 

銃猟の責任者の中には、「カワウソの話を外部に漏らしたら、おまん、谷で流れ弾に当たるかもしれんぞ」と脅す人もいます。また、 「そっとしておいてあげよう」というやさしい配慮もあります。10分ほど話してうちとけてから、ようやく「実は昨日ここで、孫と散歩していて、カワウソを見ました」と教えられたこともあります。

 

それに、カワウソを目撃していいことなど何もないので、家族以外には黙秘を続ける人も多いのです。たぶん、ほとんどの人は、黙秘するでしょう。だから、目撃情報は、ほんの氷山の一角に過ぎないと思われます。

 

民間人である私のところには、比較的、カワウソ目撃情報が集まりやすいのです。役所や大学を、一般の人は敬遠しがちだからです。23年前に私がカワウソ探検を始めた頃は、3か月に1回くらいの頻度で「目撃」が伝わってきました。そのたびに現場検証に出かけましたが、その後「目撃」は漸減し、今では年に1回くらいです。この漸減ぶりが、逆に、カワウソの生息を裏付けていないだろうかと私は考えます。

 

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仁淀川の支流で、目撃情報に基づき、自動カメラをセットした写真。

 

何人かのカワウソ生息派の方々が、その確認に努力しています。

 

カワウソ調査員の豊永哲史さん(故人)は、「カワウソは赤外線を感知するんじゃないか」と言ったことがあります。1979年以来38年間も、誰も写真撮影ができなかったということは、そういうことなのかもしれません。しかし、目撃情報に基づいて、自動カメラを仕掛ければ、可能性はゼロではないはずです。

 

カワウソは、日本列島において、水辺の生態系の頂点に位する動物です。そのカワウソが滅びているのだとすれば、水辺の生態系が崩壊しているということになってしまい、深刻な状況です。

 

自動カメラによってニホンカワウソの生息確認をしているのは、私だけではありません。町田吉彦高知大学名誉教授は、ずっと以前から、私より熱心に撮影していらっしゃいます。その他にも何人かいらっしゃるはずです。私のところには、何枚かそれらしい写真が持ち込まれています。しかし、1979年以来疑問の余地なくカワウソと言える映像は写されていません。

 

今後1年間は、集中してこの課題に取り組もうと考えています。そして、その後はどうするかというと、手元に自動カメラが残るので、また、目撃ポイントである仁淀川は自宅から車で5分ほどのところを流れているので、やはり細々と続けていくだろうことと思います。

 

この活動を通して、新たな目撃情報を発掘し、生息しているであろうカワウソのことを人々に印象付けたいと考えています。また、カワウソ激減の因果関係についても明らかにしていきたいです。

 

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この写真は、自動カメラによる撮影です。菜の花を背景にしてカワウソが写ればいいな、と思ってセットしましたが、写っていたのは野生ネコでした。

 

絶滅宣言こそ出されましたが、まだ高知県にはカワウソが生息しているでしょう。愛媛県にも生息しているかもしれません。最近、長崎県や山口県からもカワウソ情報が流れてきています。しかし、このまま放置していてはカワウソは、早晩絶滅してしまうでしょう。可能性がゼロになる前に、私自身が絶滅する前に、微力ながら、自動カメラによるカワウソの写真撮影を続けたいと考えています。

 

この活動の実現のために、どうか皆様のご支援・ご協力をよろしくお願いします。