こんにちは。
長澤晴浩です。

 

こうしてクラウドファンディングの新着情報を発信できるので、この機会に少し点字楽譜と視覚障碍者の演奏事情についてご紹介したいと思います。

 

皆様の中には楽器の演奏をなさる方もいらっしゃると思います。
楽譜を目で追いながら楽器で音を出していきますよね?


視覚障碍者の場合はそれができないんです。

 

誰かの演奏を聴いて音を拾って覚える、というやり方もありますが、それは楽譜の情報そのものではなく、曖昧になってしまいがちですし、音が多く複雑なクラシックの場合は、特別な条件がクリアされない限り難易度が高いと言わざるを得ません。

 

プロとして演奏をするには、やはり楽譜に書かれている情報をしっかり確認することが必須となります。


特別な条件を持って音から楽譜を覚えて行く素晴らしい演奏家もいらっしゃることは存じておりますが、今回は点字楽譜と言う媒体によって読譜することに視点を置いて書かせていただきます。

 

点字楽譜でも五線譜に書かれている音符、記号、用語など、ほとんどの情報を表すことができます。


日本では点字楽譜は、楽譜点訳法を学んだ点訳者(多くの場合ボランティア)が複雑多岐な楽譜を一音一音点字に変換すると言う、大変な作業をして作られているのです。


曲の長さによりますが、ソナタのような曲なら、点訳作業に数か月を要することも少なくありません。

 

私たちは、そのようにして作られた点字楽譜を、指で一つずつ音を確認し、少しずつ記憶し、楽器で音を確認し、曲の最後まで覚えて行くのです。
覚えられたらようやく本格的な練習。

 

さて、その点字楽譜。


実はとてもかさばります。


複雑なピアノ譜のような場合だと、1小節を点訳すると丸々1ページ費やしてしまうことも有り、出来上がった楽譜は厚さ数センチ…、なんてことも。


覚えるのにも、曲によっては、数週間かかることも有ります。


この過程をクリアしてはじめて、楽譜の見える皆様と同じ土俵に立てるのです。

 

今回のコンサートで演奏するのは、シューマン作曲「交響的練習曲」、フランク作曲「ヴァイオリンソナタ・イ長調」。


楽譜を覚える作業は昨年のうちに終え、目下、曲を育て温めている所です。
記憶と言うのは、あまりあてにならないもの、そういった時にも、点字楽譜はやはり必要不可欠な物なのです。

 

「両手で読譜している」写真

 

「1冊の点字楽譜」の厚さが判る写真

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