筑波大生として科学と非科学の協働に挑む!~村上諄(4年)~


こんにちは!筑波大学陸上競技部長距離パート4年の村上諄です。


始めに、多くの方々から筑波大学箱根駅伝復活プロジェクトにご支援•ご声援を賜り、厚く御礼申し上げます。皆様からの期待に応えられるように、10月の箱根駅伝予選会に向けて、4年生として僕がチームの先導役となる予選突破の決意を胸に日々の練習に励んでいきたいと思います。
 

その思いを胸に実施した福島県白河甲子高原での今年1回目の強化合宿が、先日(7月30日)無事に終了しました。「走り込むための土台(カラダ)を作る」厳しい練習が課されましたが、何とか耐えて消化することができ、充実した合宿となりました。まずまず良いスタートが切れたと思います。

 

厳しい練習が続くが皆で乗り越えたい


一方で、簡単に消化できない厳しい練習だからこそ見えてくるものがあり、改善していかなければいけない課題は、まだまだ多いと感じることもできました。その課題こそが、チームの伸びしろだと思うので、残りの約2ヶ月でチームと個人が各々の課題にしっかりと向き合い、それぞれの成長へと繋げていくことができるか?それが勝負の鍵になると気を引き締めることもなりました。

さて、私は今年、最上級生の4年生となりました。2年前、このプロジェクトを通して私自身の想いを語らせてもらう機会がありました。あの頃から現在に至るまでの僕自身について少し話したいと思います。
 

2年前から心に抱く「箱根駅伝に出場したい!」という思いは、時が経つにつれて、さらに強くなっています。それは、毎年、予選落ちという悔しい経験をして増幅されているからですが、昨年は、個人としても思うような結果を残せず、自分自身に憤りを感じています。とくに、箱根の予選会おいて、持てる実力を発揮できなければ、何のために練習しているのか・・・。まさしく、自分自身への憤慨です。

 

全日本大学駅伝予選会で力走する村上

 

予選会のタイムは、前年の自身の記録は更新したものの、目標値を大きく下回り、チームの予選突破に貢献することができませんでした。練習は以前よりも積み重ねられるようになってきていますし、練習のタイムも確実に上がっています。走力としては、かなり前に進んでいる感覚があるにも関わらず、結果に結びつけることができない・・・。「何故だろう?」本当に悩み続けた3年次の1年間でした。
 

しかし、「その一年は無駄ではなかった」という思いに変わりつつあります。それは競技以外の競技へのアプローチの仕方を学んだことによる成長を感じられるようになったからです。

 

最上級生としてチームを引っ張っていきたい

 

3年の進級から僕は自ら希望した『体力学』という分野の研究室に所属しています。担当教員は、陸上競技部長距離パートのOBです。長距離走をより専門的に「運動生理学」や「バイオメカニクス」「運動生化学」などの観点から学ぶことができる環境に自分を置きました。キッカケは、弘山駅伝監督からの一言にありました。


それは「練習は同じことを一緒に実施することも大切だが、より自分自身に合った練習にアレンジできなければ、高い成長は見込めない」という言葉でした。その時に僕は「自分自身に合った練習とは何だろう?」と考えたわけですが、今までの自分の競技経験(尺度)からしか考えることができず、自分の引き出し(情報や知恵)が小さいことを認識せざるをえませんでした。「客観的に自分を評価できない自分」それはつまりは、「自分自身を知ることができていない」ということに他なりません。
 

同期は川瀬・駅伝主将と小林・中長距離ブロック長


その経緯から僕は、体力学研究室に所属して学び研究することを決めました。血液や心肺機能など生理学的パラメーターの測定・解析に関わり、「他の選手の特徴と僕自身との比較」「過去の自分のデータと現在の自分との比較」などを通して、「自分の走力を高めるために何が必要なのか」を常に考えるようにしました。
 

パフォーマンス向上の鍵となる要素(因子)はたくさんあります。科学的なことだけではなく、非科学的なことまで、全てを網羅することは到底不可能です。でも、せめて科学的なことは、筑波大学で学ぶ以上は、知識として身に付け、それを応用できる力を備えたいと思って活動してきました。
 

実験・研究にも励んでいる

 

その過程で、科学的なことを学ぶに従い、知識だけでは、大した役に立たないという考え方に変わっていきました。学んだ知識を自分に置き換えてみて、見つめ直すと面白い発見に出会うことができます。科学的な知見を深く理解すると同時に、「科学に向き合うと自分のことをより深く知りえること」がわかるようになっていきました。
 

例えば、運動生理学の科学的な測定結果から5000mのタイムがほぼ推定できると教わった時のこと。その計算式を自分に当てはめてみたときに、自分の結果(タイム)と合致し、とても驚きました。同時に、測定データの中に、僕自身が劣る能力(データ値)が見つかります。その当該能力をどう改善するかが問われることになります。
 

今年になって復調 さらに調子を上げたい

 

具体的には、酸素摂取能力や酸素運搬能、呼吸商(エネルギー代謝)、LT、OBLA、これらを総合的に判断するランニングエコノミー、などが挙げられます。これらのデータを参考にし、実際にフォームの改善や練習内容(量や負荷)をより細かく、そして深く工夫するようにしました。
 

更に、今年からアシスタントコーチとして山田さん、コーチアシスタントとして木村さんがチームに加わりました。フォーム改善や練習方法をより実践的な視点・観点で学ぶことが可能となり、より充実したトレーニングができる環境になったことも、チームが科学を応用する活動に拍車をかけることになったと感じます。
 

同期の川瀬と合宿を引っ張る


そうして迎えた今シーズンは、関東インカレと全日本大学駅伝予選会の大学代表選手に選ばれました。とくに全日本大学駅伝予選会では猛暑の中、暑さを苦手とする僕が大崩れすることなく走り切れたことは少し自信になりました。また、春シーズン最後の記録会でも、暑い中、5000mで自己ベストを僅かながらですが更新することができました。ようやく前に進む“キッカケ”を掴むことができたと思っています。
 

長いトンネルを抜け出すことができたのは、僕だけが研究しているのではなく、チームとしても研究を兼ねてあらゆるデータを取得し、検証し、改善点を見出すための新たな視点や観点を選手それぞれが発見するよう促しているからです。それらのデータを応用してトレーニングを処方し実践している筑波大学だからこそ、僕はプラトー(トレーニングの停滞状態)から脱出できたのだと思います。
 

皆で切磋琢磨してレベルを引き上げていきたい


しかし、箱根駅伝予選会に向けては、科学的なことだけでは予選を突破することはできません。この夏に待ち受ける超・鍛錬期を乗り越えるには、非科学的な力も必要です。今後さらに大事にし、高めなくてはいけないのは、「目標に対する高い意欲」「精神力」「人間性」さらには「チームの結束力」や「連帯感」「互いの応援・指摘・サポート」など、非科学的なことばかり。ある意味では神秘的な領域です。
 

最終学年の箱根駅伝予選会に向けて、僕は、これら科学と非科学な部分がチームでしっかりと機能するように、4年生としての務めを果たしたいと思っています。科学と非科学、他者と自分、気が合う・合わない(笑)、などの「融合し難いもの同士をどう協働させるか」このテーマに挑んで、チームを予選突破に導いていきます。それが4年生としての僕の使命です。
 

精一杯頑張ります。ご支援と応援をよろしくお願い致します。

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