「生き残りをかけた種の秘策」

 

前回、「マングローブ」という言葉に関する使い分けを紹介しましたが、今回は「種」について紹介したいと思います。

 

まず、一般的な植物を思い浮かべてみて下さい。陸上の植物は固い種皮を持った小さな種を地面に落としてそれから発芽するものが多いですよね。

では、同じことをマングローブ林でするとどうなるのでしょうか。

…日々の潮の変化で小さな種は海へ流される可能性が高いのです。

そんな環境で子孫を残すために、Rhizophora Buruguieraの種は大きく進化しました。

 

まず、形を変えました。15㎝~60㎝ほどまで細長く伸ばしたのです。こうすることで、種が抜け落ちたとき、ミサイルのように地面に突き刺さります。これが潮で洗い流されてしまうことを防ぐのです。

次に、木にぶら下がっているときから成熟を始めました。つまり、発芽を木の上で済ませておくのです。そうすれば、木から落ちて突き刺さったその瞬間から「苗」として成長を始めることができるのです。

 

ほかにも種子を逆に大きく丸くして浮かぶようにした種もあります。マングローブ植物は生き残るために種子にまで工夫を凝らしていますが、実際にはやはり成長率は低く、種の寿命約3カ月までに地面に埋まることができずに枯れてしまうものも多いのです。

 

そのため、私たちは種子を拾って、苗木を育て、森林に返す活動を行っています。

 

次回は「マングローブ界の植物(しょくもつ)連鎖」をお楽しみに!