支援総額
目標金額 5,000,000円
- 支援者
- 709人
- 募集終了日
- 2023年3月16日
【あと4日】命を阻むものはすべて悪ーカンボジア駐在の話
プロデューサーの鎌倉です。今日の朝7時から、Twitterでのライブ配信「保健師LIVE」に出演の機会をいただきお話をしました。
MCから「どうしてこの映画に参加したのか」という質問をもらい、改めて「どうして関わっているんだろう」と振り返る機会をいただきました。
私は映画業界の人間ではありません。
国際協力NGOの職員のキャリアからスタート。国際協力NGOで仕事をしているので、20年間、NGO業界にいます。
映画「じょっぱりー看護の人花田ミキ」のことを思うと、1997年にインターンとして3カ月滞在し、その翌年の1998年から2007年までカンボジアに現地駐在していた体験が、私を突き動かしています。
ちょっと長くなりますが、カンボジア時代の話をさせてください。
1998年は恐怖政治を行ったポル・ポトが死んだ年。それまでは政府軍とポル・ポト派の間で戦闘が続いていました。ポル・ポト派と政府軍がお互いの領土に足を踏み入れさせないために埋めたのが地雷です。
ポル・ポトが亡くなって、30年にも及ぶ内戦が終結しても、その土地には地雷が残りつづけます。そして、人々を殺傷していくのです。

私は地雷が除去された場所にできた小学校に図書室を設置するプロジェクトを担当していました。
図書室をつくるためには本が必要です。
「本を書ける人がいません。みんな殺されました。大半の本も燃やされました」
1993年にカンボジア王国が正式に成立してからまだ4年しかたっていない1997年5月、初めてカンボジアに行ったときに図書館事業課のスタッフから聞いた言葉です。
内戦終結直後のカンボジアは「知」の源流が絶たれてしまっていた。その先には多くの子どもたちがいるというのに。
カンボジアのプノンペン大学に文学部があると聞き、学生に絵本づくりに力を貸してほしいとお願いしました。すると「僕が子どもの頃からずっと内戦で、"絵本”というものを見たことも、触ったことすらもないので自信がない」といわれました。
また画家の9割が処刑されたり、強制労働に耐え切れず命を落としたため、絵本をつくろうにも絵が描ける人がいません。
カンボジア国立図書館
しかし、物語は残っていました。兵隊に見つからないようにと洞窟などに本を隠した人たちがいたのです。内戦前に編纂された「クメール民話集」、民俗伝承集「カティローク」などから物語を選んでいきました。
また町の看板屋さんにお願いをして、絵本の絵を描いてもらうことになりました。なので初期の絵本は劇画タッチです。
カンボジアの作家でつくるクメール作家協会が復活したので、ご協力をいただき本の編集をお願いしました。協会に行くと、会長であるユー・ボーさんのいる部屋に通されました。
ユー・ボーさんとお会いしびっくりしたのは、彼の10本変形した指でした。
ユー・ボーさんは静かにポル・ポト時代の経験を語ってくれました。
---
作家であることが分かられてしまうと、いつ処刑場に送られるかわからないので身分を隠していた。
いままで書いていた本をもって逃げたが、見つかるのが怖くて、一冊、一冊、捨てていった。
最後の一冊を土に埋めたとき「もう作家としての生命は終わった」と思った。
それから強制労働に駆り出される毎日。でもある時、密告者が自分が作家であることを伝えると、ポル・ポト兵が小屋に押しかけてきて捕まってしまった。
木に括りつけられルと、処刑は3日後だと告げられる。
でもその前に作家としての命を奪ってやると、指を全部折られてしまった。
処刑される直前、ポル・ポト政権が崩壊する。命からがら、痛む手をおさえ、強制労働の地から、首都プノンペンに戻った。
プノンペンに帰ったとき最初に向かったのが国立図書館だった。国立図書館は兵隊の基地や、豚や鶏小屋として使われていたため、本はさわれる状態ではなかった。
諦めかけていたとき、内戦前に出版した自書を見つけた。そのタイトルは「希望の光」
鉛筆も持てなくなったが、口頭で物語を語り、若い作家に教えている
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また村々をまわり民話の収集を行いました。
当時のカンボジアは高齢者が人口に占める割合が3%程度。
内戦で体力のない高齢者の多くが亡くなったからだ。「いま、物語を聞き取らないと、絶滅してしまう」と、村々を回り、民話を収集しました。
昔話を聞かせてほしいといわれた村人は、最初びっくりしていましたが、それでも、記憶の糸をたどりながら語ってくれました。
カンボジアは山が一つあれば、その山にまつわる物語が存在するといわれています。
記録をしなければ、記憶もされないー
そんなことを考えながら、私以上に危機感を持って仕事をしていたカンボジア人スタッフと一緒に取り組みました。
「木を枯らすなら根から破壊しろ」。
恐怖政治を行ったポル・ポトはこう言い、多くの人命を奪っていきました。
絵本や紙芝居を出版する工程の中で「私たちは祖先から伝わる物語の根を途切れさせない」と多くのカンボジア人が口にしていました。
それはポル・ポトへ叩きつけた挑戦状であり、惨憺(さんたん)たる過去との決別に向けた覚悟のように聞こえました。
カンボジアで本や紙芝居をつくることは、ただ教材をつくることではなかった。失いつつあったこの国の「物語」を、カンボジアの人の「記憶」と「自身の手」でよみがえらせることでした。
そして、内戦を経験しながらも物語を語り、紡いでいくことは、そのバトンを受け取った若者が、新たな物語を描いていってほしいという願いの結晶だったのです。
このような状況下で仕事をしていたので、命の灯が消える瞬間に何度も立ち会いました。
家族が、山から戻らなかったので捜索したら地雷を踏んで亡くなっていた。
赤ちゃんを流産した。月光の下で、土に埋めた。
文字が読めなかったので、子どもにまちがって農薬を飲ませた。
病院は30キロ先。蛇にかまれたが、毒を吸い大丈夫かと思って放置したら、手が膿んでしまい、結果、切断を余儀なくされた
これは50年、60年前の話ではなく、いまのカンボジアの農村部で聞いた話です。
医療従事者はまだ数は限られていますが、それでも尽力し続けているカンボジア人の医師、看護師の姿も見てきました。
みんな「ないからあきらめる」のではなく、「ないなら、つくる」「あるものを最大限に生かす」ことを胸に、日々活動をしている人たちが存在します。
花田ミキさんの話を初めて聞いて、花田ミキさんが保健活動をしている姿を想像したとき、なぜかカンボジアの大地が目の前に現れたのです。
世界では、いまだに、医療従事者、必要な薬などが不足しています。そして戦争、紛争のニュースは残念ながら絶えることがありません。
花田ミキさんの活動は、日本に限らず、世界中の方に見てもらいたい…そんな思いをひそかに描いています。
そして世界のどこかで「命を阻むのはすべて悪」という思いを持ち活動をされている、看護師、保健師、助産師、医師の皆さん、看護の人と出会い人生を保つことができた人に見てもらいたい。
世界中の「看護の人」に届けたい
のです。(五十嵐さんには、いってないけど)
「ないなら、つくる」「あるものを最大限に生かす」
すべては「命を阻むもの」への、挑戦であり、映画がその一翼を担えたらと思っています。

リターン
10,000円+システム利用料

五十嵐匠監督オンライントークイベントご招待、ウェブサイトへお名前掲載
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