プロジェクト概要

「学校で学べる当たり前のこと」を
子どもたちに提供し続けるために。

 

はじめまして、認定NPO法人国境なき子どもたち(KnK)の松永晴子です。

私たちは、約78,000人が暮らすザアタリ難民キャンプの公立学校で、11才から16才のシリア難民の子どもたちに音楽、演劇、作文などの情操教育やキャリア教育の授業を提供しています。


避難生活は長い人では6年にも及びます。キャンプでの暮らしに慣れてきた子どもたち、またキャンプの暮らししか知らない子どもたちに、「学校で学べる当たり前のこと」をできるだけ提供していきたい、という思いで私たちは活動しています。

 

しかし、長期化する難民生活。就学年齢の子どもたちが学校に通えるようにキャンプ内の学校数は今14校にまで増えていますが、学校の先生も資金も全体的な支援金の縮小にともない、減ってきているという現状があります。


今回私たちは、難民キャンプ内の小学校の運営費として必要な1,800,000円の調達を目標に、クラウドファンディングに挑戦することにいたしました。子どもたちにしっかりと教育環境を整えていくために、皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

 

人形を使った演劇の授業。楽しみながら正しくアラビア語を練習します。

 

 

難民として生活して7年…。難民キャンプで暮らす子どもたち。

 

シリア紛争から逃れてきた子どもたちがキャンプに到着したとき、その子どもたちの多くが、私たちの想像を絶する経験をしてきました。住む場所が空爆で跡形もなく崩されてしまった子、怖くて家を出られないまま数ヵ月も過ごしていた子、近しい親族が住めなくなって共同生活を送らなくてはならなかった子、目の前で家族が死んでいくのを見なくてはならなかった子…。


紛争地から逃れてきて、隣国であるヨルダンにやってきても、飛行機の音を聞くと反射的に物陰に隠れたり、夜にトイレに一人で行けなくておねしょをしてしまったり、トラウマが多すぎてじっとしていられなかったり、と自分たちの経験したさまざまなことが、多くの子どもたちの中に拭いきれない暗い影として残されたまま、キャンプ生活を始めなくてはなりませんでした。

 

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生徒の一人が描いた絵。紛争が子どもたちに与えた衝撃は計り知れません。

 

 

事業を開始した2013年当初、情操教育は子どもたちの内側にある、たくさんの不安や思いを、ことばや歌、演ずることで表現する場でした。また、同時にアラビア語や数学、英語や理科といった勉強がメインの教科とは違う情操教育は、子どもたちにとって、楽しく誰でも参加できる授業でした。KnKの授業が楽しみだから、学校をやめず、通い続けた子どもたちもいます。

 

子どもたちを取り巻く状況は変わっていきますが、子どもたちが純粋に活動を楽しみ、時にストレスを発散させることは学校での大事な時間です。楽しいと感じられる時間が学校にあることが、明日も学校へ行こう!というモチベーションとなります。

 

音楽や演劇などの授業は、自分の中にある感情や思いを表現する機会でもあります。避難生活に慣れつつある子どもでも、その環境だからこそ出てくる感情を安心して表出する場がある、ということは、子どもにとって欠かせないものです。

 

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KnKの授業が楽しみ。そう言ってくれる子どもたちがたくさんいます。

 


私たちの授業では、班活動や係活動も実施しています。


授業のときには机の列ごとに班を作り、出席を取ったり掃除をしたりすることを通して、クラス内で役割を担うことで、自分たちの存在意義を経験できる場ともなっています。


キャンプの中は、シリア国内のさまざまな地域から来た人たちで構成されているので、今まで住んでいた場所でのコミュニティを、また一から作り直さなくてはならない状況でした。今でもあまりご近所付き合いがない家庭や、外を歩いている子どもがどこの子どもなのか知らない、という地域もあります。

 

ただ、自分たちが、一時的でも暮らさなくてはならない場所を、よりよくしていくにはどうしたらいいのか、大人だけではなく子どもたちも、自分で進んで考えられるようになるのは、大切なことです。特に、今後シリアに戻ることができたのならば、キャンプにいる子どもたちもまた、新しい社会やコミュニティを作っていく大事な一員です。

 

 

国境なき子どもたちが、今日も活動を続ける理由。
子どもたちに情操教育で伝えたい本当のこと。


しかし、学校という箱があっても「ふつうの楽しい学校生活」を送るために課題はたくさんあります。ヨルダンでは教育支援分野における支援金の縮小が、公立学校に勤務する先生たちの人数を削減、という形で対処されており、子どもたちが受けられる教育支援の質を保つのが困難な状況にあります。当面はこの問題に向き合っていかなければなりません。

 

私たちも、いつまでも難民支援のために、「緊急」支援をすることはできません。子どもたちの中には難民キャンプで生まれ育った子もおり、このコミュニティがふるさとである子どももいます。

 

難民キャンプでの暮らしが長期化するにあたり、学校の果たす役割が「避難中に子どもたちが行く場所(精神的ケアや保護を受ける場所)」ではなく、「子どもたちが当たり前に教育をうける場所(社会へ出ていく、子どもたちが知識や社会の勉強をする場所)」へと変容するなかで、真に持続性のある支援活動を実施していくために、どうすべきか、今一度考えなくてはなりません。

 

難民キャンプの中で暮らし、学校に通う子どもたち。

 

 

KnKの情操教育も、ニーズと必要性に応じて色々と工夫していく必要があります。

 

例えば、日本の幼稚園や小学校でなら当たり前の光景かもしれませんが、「全員が整列をして鍵盤ハーモニカを合奏すること」には、子どもたちが成長するためのさまざまな要素が含まれています。

 

 ・まず、みんなが授業の始まる前に授業を受けられる状態になっていること。

 ・楽譜を覚えて、弾けるようになること。

 ・音をそろえること。

 ・一生懸命練習すること。

 ・・・その他さまざまな要素

 

「なんだ、こんなことか」と、日本の皆さんは思うかもしれません。

 

でも現場を見ていると、それが実現できることがどれだけすごいことかは、私は実感値として分かります。合奏をみんなでできることで、友だちとの一体感も生まれますし、なにより上手くやれたことに対する自信につながるはずです。

 

情操教育は、単なる「精神的なケア」のためではなくて、さまざまな役割を持っていると私は考えています。

 

例えば、

 

 ・はさみを渡すときは刃をもって柄の部分を人に向けること、

 ・紙工作をするときに紙は無駄なく使うこと、

 ・特別な工具が必要な製作の場合には独り占めせず皆で交代に使うこと

 

など、「楽しさ」のなかにも「ルールや気づき」を学ぶきっかけがたくさんあります。これは、子どもたちが大人になって社会へ巣立っていくうえで、身に着けるべき素養であると私たちは考えています。

 

予算の制限から、なかなかできないことも多いのですが、情報教育が持つ「自由さ」と「規律」をもっともっと子どもたちにも届けていきたいと思います。

 

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みんなの人気者、クマのハビーブ。昨年、子どもたちの元へやってきました。

 

 

皆様からお寄せいただいた支援金の使い道
-子どもたちにとって、「当たり前」にあるKnKの活動-

 

  • 教育費(ヨルダン人教員1名、シリア人教員3名)
  • 教材、文具購入費(授業用の資料作成、文具、材料費)
  • 交通費(アンマンからザアタリ難民キャンプまでの移動費)
  • 活動調整費(日本人スタッフ1名)
  • Readyforサービス利用手数料
  • リターン代+送料

 

今回皆様からお寄せいただいた支援金は、上記の費用に充てさせていただく予定でおります。1,800,000円のご支援をお寄せいただくことができれば、学校の約半年間分の運営費に充てることができます。(状況に応じて使途については変更となる可能性がございます。)

 

長期化する難民支援に、どこの支援団体も軒並み予算を削られ、学校のシリア人教員の数が減らされたり、通っていた子ども向けの児童館のようなセンターが閉鎖されたりしています。

 

情操教育やキャリア教育の授業を提供するだけでなく、こういった大きな環境の変化に不安を抱えている子どもたちにとって、近しい存在であり続けるとともに、どのような状況でも生きていけるよう社会性を持った子どもを育てる役割を果たすために、これからも支援を継続していきたいと思います。

 

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学校内でのルールを子どもたち自身が演じるロールプレイを通して学びます。

 

 

シリア難民の子どもたちの「今」を支えるために、
皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

 

2013年から続けてきた活動も5年目となりました。学校に来る子どもたちにとっても、わたしたちの学校での活動が、普段の学校生活の中に定着しています。それは、授業だけではなく、私たちの職員室に朝の挨拶をしに来たり、学校や家庭で困ったことがあると相談しにくるという様子からも、分かります。


自分のことをよく知ってくれている大人がいる、ということも、私たちが公立学校で活動をする大きな意義です。これは継続して事業を実施してきたからこそ、培われた信頼関係によるものです。

 

放課後、KnKの職員室の風景。自分の話を聞いてもらいたい子どもたちが通ってきます。

 


シリア紛争は始まってからすでに7年が経過しています。


多くの日本のメディアは、大規模な空爆や政治的な意味合いの強い事象を報道する傾向があるように見受けられます。


シリアやその近隣国、ヨーロッパに逃れた人びとが、一体どのような暮らしをしているのか、どんなことに腹を立て、何に笑い、どんな喜びがあるのか、までを伝える媒体は多くないという印象を持っています。

 

キャンプの子どもたちの日常には、環境や背景は違えど、誰しもが子どもの頃に経験したような感情や記憶を思い起こさせるものがたくさんあります。わたし自身も子どもたちの様子を見ながら、おかしくて笑ってしまったり、賢さに感心させられたり、考えさせられたりすることの繰り返しです。

 

このプロジェクトを通して、遠いと感じてしまう「難民の子ども」の存在を、より近しいものとして感じていただくきっかけになれば、嬉しい限りです。皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

 

クラウドファンディングの挑戦に寄せて


私が中東での国際協力を始めたのは、今から7年前。2011年6月、青年海外協力隊でヨルダンに美術教員として派遣されたことが原点です。実はシリアが第一志望で、派遣が決まっていたのですが、情勢が悪化しヨルダンへの振り替えになった、という経験がございます。

 
青年海外協力隊として過ごした2年間は、お世辞にも仕事がうまくいっていた、とは言えませんでした。アラブ人の仕事の仕方は、日本人の働き方と違う部分が多くあり、慣れるので精一杯でした。

 

その後、青年海外協力隊から帰ってきて任期が終了した後も、今も国際協力の現場にいる理由が、自分ではよく分かりません。もともと難民という故郷を追われる人々が、行った先で生活をしている様子や暮らしに関心があったので、彼らの生活を見たいという気持ちが当時は勝っていたのだと思います。


私にとって難民キャンプの子どもたちに教育支援をするということは、「子どもたちを支援する」というよりもその様子をむしろ、「見させてもらっている」感覚に近いかもしれません。いつも子どもたちが学校に通う様子を見て元気をもらっているような感覚です。それがやりがいかもしれません。

 

ヨルダンに実際にいるからこそ分かる、学校の先生たちの大変さ、難民キャンプで暮らす子どもたちの楽しみや苦しみ。日本のみなさまの多くには、遠い場所のように思われる難民キャンプの暮らしや、近くにいないと見えてこない「事実」を、多くの方に知っていただく媒体でありたい、と考えております。

 

この度は、私たちの活動に賛同いただき、ご支援が賜れると幸いです。

 

国境なき子どもたち 松永晴子

 

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ご支援のコースについて
-「知る」支援、「広げる」支援、「運営を支える」支援-

 

本プロジェクトの返礼品にはさまざまなご用意がございます。それぞれコースと内容についてご一読いただき、ご支援くださいませ。

 

■「知る」支援

3,000円のご支援では、11月にKnKが刊行する書籍『わたしは13歳、シリア難民。  ──故郷が戦場になった子どもたち』をリターンとしてお届けいたします。

 

■「広げる」支援

5,000円のご支援で、シリア難民問題の関心の輪を広げるため、ご自宅用とは別に贈り物用にギフト包装した書籍(シリア難民の子どもたちによるイラストをコラージュしてラッピング)とあわせてお届けいたします。

 

■「運営を支える」支援

「知る」「広げる」以外に、シリア難民キャンプでの活動運営費に使われる全額寄付(寄付金控除対象)コースもご用意しております。こちらのご支援については、松永と子どもたちからサンクスカードと、子どもたちの歌声や絵などを返礼品としてお届けいたします。

 

※寄付金控除の対象となるコースは、「★」がついているもののみとなります。来年2月下旬にお送りするご寄付の受領書(領収書)は、2020年2-3月の確定申告にお使いいただけます。下記の注意点についてもご一読いただいたうえでご支援くださいませ。

 

 

寄付金控除について


国境なき子どもたちは、2010年1月16日に国税庁長官により「認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)」として認定されました。その後、法改正を受け、2014年12月19日に東京都知事により「認定NPO法人」として改めて認定されました。

これまでの私どもの活動にお力添えをくださいました支援者の皆さまに厚く御礼申し上げます。


当団体へのご寄付は寄付金控除の対象となり、税制上の優遇措置を受けられます。
寄付金控除の詳細については、下記をご参照ください。

 

■個人によるご寄付
個人が認定NPO法人に対して支出した寄付金は、確定申告を行うことで税金が還付されます。2011年の税制改正により、従来の「所得控除」のほかに「税額控除」が加わり、いずれか有利な方を選択することができるようになりました。

 

<次のいずれかを選択>
■所得控除
(寄付金合計-2,000円)×所得税率=寄付金控除額 (所得額の40%を上限)
*所得税率は課税所得により税率が異なります。

 

■税額控除
その年に支出した寄付金の合計額-2,000円の40%相当額が寄付者のその年の所得税額から控除されます。
(寄付金合計-2,000円)×40%=寄付金控除額 (所得額の40%を上限/所得税額の25%を上限)

※ご申告の際には最寄りの税務署にご相談の上、ご自身にとって有利な方を選択してください。

 

■住民税

(1)内、都民税・・・KnKは東京都内に事務局があるため、都民の方に限り都民税から控除されます。
 税額控除(寄付金-2,000円)×4%

 ▶東京都主税局ホームページ

 

(2)内、市民税・・・各自治体によるため、対象団体としての登録状況、申告の仕方などについてはお住まいの自治体(税事務所または徴税窓口など)にお問い合わせください。

 

■法人によるご寄付
法人が認定NPO法人に対して支出した寄付金は、一般の寄付金の損金算入限度額とは別に、損金算入限度額の範囲内が損金に算入されます。

 

 (資本金等の額×0.375%+所得の金額×6.25%)÷2

 

税制改正により、損金算入額限度額が拡大いたしました。
(注)新規料率は平成24年(2012年)4月1日以降開始の事業年度から適用となります。改正前の料率は0.37%を0.25%、6.25%を5%と読み替えてください。
詳しくは最寄りの税務署へお尋ねください。

 ▶国税庁ホームページ

 

■控除を受けるための手続き
所轄税務署にて確定申告を行ってください。年末調整で申告することはできません。確定申告の際、KnKが発行した受領書を添付し申告してください。
※いずれの場合も弊団体では個別のアドバイスは致しかねますのでご了承ください。

 ▶国税庁ホームページ

 

 

お問い合わせ

 

認定NPO法人国境なき子どもたち

取材等に関するお問い合わせ:http://knk.or.jp/contact/

 

Homepage http://knk.or.jp/

Facebook https://www.facebook.com/knk.or.jp

Twitter https://twitter.com/KnKJapan

 

 


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