プロジェクト概要

 

このままでは宇宙開発に深刻な影響が……。
未来をつなぐ宇宙ごみ観測機の開発への学生たちの挑戦!
 

九州大学工学研究院、宇宙機ダイナミクス研究室一同です。夜空に輝く星、かっこいいロケット――宇宙開発はロマンに満ちています。しかし、その宇宙開発がいま危機に直面していることは意外と知られていません。原因は「宇宙のごみ」。それが宇宙開発に深刻な影響を与え始め、このままいけば、将来、ロケットを打ち上げることができなくなるかもしれない、ともいわれています。九州大学では長年に渡り、この宇宙ごみ(スペースデブリ)を正しく観測するシステムの研究に取り組んできました。

 

今回のプロジェクトでは、この宇宙ごみを観測するための観測機の打ち上げに向けて、まず第一ステップとして試作機の完成を目指します。

 

 

念願の観測衛星初号機の打ち上げは失敗……。
しかし、ここで諦めることはできない!

 

九州大学では、宇宙ごみを観測するための人工衛星を学生が主体となって長年研究してきました。そして2017年11月、初号機”IDEA OSG 1”の打ち上げを行いました。しかし、ロケットのトラブルによって衛星は宇宙に行くことなく大西洋に落下してしまいました。

 

もちろん、宇宙ごみを観測して宇宙の安心・安全に貢献するという目標や、自分たちの手で人工衛星を作りたいという夢を諦めるわけには行きません。しかし、50cm級のIDEA衛星の開発には予算も期間もかかり、再チャレンジは簡単ではない……。そこで、さらに小さな衛星で、宇宙ごみ問題を解決するためのミッションを考案し、今回クラウドファンディングに挑戦することになりました。ぜひそんな今後の宇宙開発、そして我々の夢にお力をお貸しいただけませんでしょうか?

 

IDEA模型

 

ライフルの10倍の速さで、地球の周りを飛び交う、5兆8000億個の宇宙ごみ

 

そもそも宇宙ごみとは、故障した、もしくは任務を終えた人工衛星や、はがれ落ちたロケットの塗装など、宇宙空間にある人工物体の事を指しています。推定で5兆8000億個の宇宙ごみが地球の周囲を飛び交っているとされています。

 

宇宙ごみは秒速7〜8km=ライフルの弾の10倍ほどの速さで地球の周りを回っています。そのため、微小な宇宙ごみでも、衝突した時の被害はとてつもなく大きいことが容易に想像できます。運用中の気象衛星に宇宙ごみがぶつかれば、天気予報ができなくなり、通信衛星にぶつかれば、衛星放送が見られなくなったりします。

 

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また、最近では宇宙ごみが大気圏に再突入するケースも報告されています。人工衛星の燃えにくい材質を使用した部品や,人工衛星が巨大な場合などは,地上まで残骸が落下することがあります。このように宇宙ごみは、私たちの日常生活や人の命に関わる大きな問題となりえます。ロシアの衛星が使用不能になるなど、実際に宇宙ごみによる被害も報告されており、これから宇宙産業が発展していく上で、大きな障害となることは言うまでもありません。

 

宇宙ごみを観測することによって、宇宙ごみがどのような運動をしているのか、どちら の向きを向いているのか、どのような形状をしているのかを推定することができます。このような情報があらかじめなければ、宇宙ごみの除去衛星が宇宙ごみを除去する際に、衝突したり、回転が速すぎてうまくとらえられないなど、除去ミッションが失敗してしまう可能性が高まります。しかし、事前に情報を得られれば、ミッションに適した除去衛星を作ったり、衛星の安全のために除去を見送ったりする判断材料となり、格段に宇宙開発が進みやすくなります。

 

 

今回の取り組みは、2年後の衛星完成に向けた第一ステップ

 

衛星完成までの期間としては、2年を予定しています。資金調達後には、まず機器を調達し、試験モデルの製作に取り掛かります。試験モデルの第1段階は、主に衛星のフレームに熱やロケットで打ち上げる時の振動などの負荷をかけて問題ないか、センサが正常に動作するか、などを確認します。本プロジェクトでは、この2つのモデルを今年度中に完成することを目標としています。その後は,試作の製作と試験を繰り返し,衛星の問題を解決していきます。

 

その後は打ち上げに用いる実機を製作し、前述の通り完成までの目標を2年としています。また、並行して打ち上げ機会の獲得などのための行動する必要があります。打ち上げ時期は,機会の獲得により左右されますが2年以後で、可能な限り早い時期の打ち上げを目指します。

 

 

◆第1ステップ:2019年3月末まで

ー試作機の制作(打ち上げ時の負担やセンサの動作検証)

<今回のクラウドファンディングでのご支援はこちらに充てさせていただきます。>

◆第2ステップ:2019年〜2020年

ー試作機の制作と試験を繰り返し、衛星の問題を解消

◆第3ステップ:2020年〜2021年ごろ

ー打ち上げに用いる実機の制作と打ち上げ

 

この取り組みを通して、研究室として目指していきたい結果や得たいものは、大きく2つあります。1つ目は,宇宙機の姿勢(人工衛星がどちらを向いているかということ)や、運動を推定する動態推定手法を確立することです。

 

そして2つ目は,宇宙工学に 携わりたい学生が自分たちの衛星を作ることです。今回のプロジェクトでは,動態推定のターゲット衛星を自分たちで製作し,衛星が取得したデータと動態推定の結果を比較することで,この二つの目標を同時に達成したいと考えています。

 

 

ー膜を拡げた人工衛星を使って、宇宙ごみの運動を知るための技術を確立ー

 

宇宙ごみを除去するためには、回転の速度や向きなどの運動の様子をあらかじめ知ることが必要です。そのために、太陽の光を反射して明滅する様子を望遠鏡で観測することで運動の様子を推定する手法(ライトカーブインバージョン)が研究されています。しかし、実際の宇宙ごみの運動はわからないため、ライトカーブインバージョンで推定した運動が正しいかどうか検証する手段がありませんでした。

 

そこで本プロジェクトで開発する超小型人工衛星では、光を反射する大きな膜を展開し、同時に自身の運動をセンサーで計測します。そして地上から観測した反射光とセンサーで計測した運動の様子を比較することで、ライトカーブインバージョンの技術を確立することができます。そうすれば、宇宙ごみの除去がより確実となり、宇宙環境の改善に貢献することが可能です。

 

 

宇宙の安心安全を守るだけではなく、情報を世界と共有し、宇宙開発を新たなステージへ。
 

今回開発するQ-Li では、ライトカーブを用いて衛星がどのような運動をしているか、どちらを向いているかを推定する手法の実証をメインミッションとしています。これが実現されれば,地球の周りを周回している宇宙ごみを、確実に回収することができるのです。

 

そして将来、運用中の衛星に宇宙ごみが衝突することによって、私たちが当たり前の ように受けているサービスを受けられなくなるという懸念が解消されます。さらに未来では、人類が安心して宇宙旅行を楽しめる時代が来るでしょう。

 

さらに、Q-Li のような非対称で大きな膜を持つ物体の大気抵抗の大きさと、運動の関係をより詳細に解析することで、宇宙ごみになりにくい人工衛星を作ることにつながります。人工衛星を、はじめから宇宙ごみになりにくい設計にしておくことで,後に続く別の人工衛星が気持ちよく安全にミッシ ョンを遂行できる未来につながるのです。

 

また、Q-Li衛星は望遠鏡とカメラを使えば観測可能なので、世界各地で観測を行うことができます。反射光や運動の様子は学術的に大変貴重なデータであり、世界中の研究者と連携した観測・研究が期待できます。それだけでなく、観測会などを行いQ-Li衛星を観察してもらうことで、普段宇宙に馴染みのない一般の方々にも、宇宙を身近に感じて頂ける機会を提供できるのではないかと考えています。

 

プロジェクト実現には、皆様の応援が必要です!ぜひお力をお貸しください!
 

宇宙の安全を守るだけではなく、宇宙開発の発展、そして宇宙自体に多くの方々に関心を持っていただけるような機会を増やしていく可能性も秘めた、Q-Li衛星。今回の取り組みは、この第一歩です。ぜひ宇宙開発の未来に向けて、お力をお貸しいただければと思います。

 

 

メンバー紹介

 

九州大学大学院工学研究院航空宇宙工学部門教授 花田 俊也】

平成6年3月に九州大学大学院工学研究科応用力学専攻博士後期課程を修了、博士(工学)を取得。平成6年4月に九州大学工学部助手に採用。現在、九州大学大学院工学研究院航空宇宙工学部門教授、国際宇宙天気科学・教育センター教授を併任。軌道力学、宇宙機動力学、軌道摂動論の授業を担当。研究のポイントは、日本のSF漫画「プラネテス」のテーマでもあるスペースデブリについて、スペースデブリを回収する必要があるのかどうか、検証すること。答えを見出すために、九州大学の大学院生の発案によるプロジェクトIDEA(In-situ Debris Environmental Awareness)を総括している。U.S. National Research Councilと九州大学の助成・支援を得て、NASA Orbital Debris Program Office に滞在した経験を有する。

 

 

【古本政博】

博士課程の古本政博です。衛星プロジェクトを立ち上げてから、たくさんの人がついてきてくれたので、ぜひ実現させたいと思います。また、個人的には打ち上げ失敗に終わった IDEAのリベンジも果たしたい。

 

 

【大渡慶太】

修士2年、大渡慶太です。これまで、概念設計で止まっていたことが多かった中で、初めて実機を作ることになり非常に楽しみです。個人としては膜面展開部の担当として、確実なデバイスを完成することが目標です。

 

 

【荒川稜平】

修士1年、荒川稜平です。子供のころから宇宙開発に興味があったので、このようなプロ ジェクトに関わることができて、非常にワクワクしています。電源系の担当としてより良いモノが作れるように努力します。

 

 

【出水澤大悟】

修士1年、出水澤大悟です。自分の手掛けたものが、宇宙で活躍することが私の小さい頃からの夢でした。今回このように人工衛星を作ることができるチャンスをいただいたので、 自分の与えれた任務をしっかりこなし、みんなと協力して夢を実現させたいと思います。

 

 

【立脇哲平】

修士1年,立脇哲平です。小さな頃から宇宙に興味があったので、こうして自分たちの手で人工衛星を作る機会を得ることができ、とてもワクワクしています。より良いものとな るよう自分の仕事をきっちりとこなし、このプロジェクトを成功させたいと思います。

 

 

【新田真也】

修士1年、新田真也です。私は宇宙工学を学ぶために九州大学に来ました。そして今、自分達で一からミッションを考え、衛星を設計しています。この活動を通して様々なことを 勉強し、成⻑できるよう頑張ります。

 

 

【松下悠里】

学部4年、松下悠里です。「人工衛星を設計する」という中高生の頃からの夢を叶えられて、毎日が楽しくて仕方ありません。「宇宙」や「工学」と真摯に向き合い、チームメンバーから技術を吸収し、正確な姿勢系を完成させたいです。

 

 

【近藤耕太】

学部3年、近藤耕太です。ケネディ宇宙センターで打ち上げを観てから、宇宙工学のとりこです。将来、宇宙工学でエンジニアとして活躍するためにも、目の前のプロジェクトにしっかりと貢献していきたいです。

 

 

【平岩尚樹】

学部3年、平岩尚樹です。将来探査機をつくるエンジニアになりたかったので、学部生のうちからこのようなプロジェクトに参加することができて光栄です。先輩方から多くのことを学びつつ、担当部分である衛星の頭脳といわれる C&DH 系の設計でチームに貢献できればなと思います。

 

 

【高橋雄文】

学部3年、高橋雄文です。高専を卒業して九大に3年次編入しました。入学して間もなくこのプロジェクトのことを知り、好奇心をそそられて、プロジェクトに参加しました。まったく知識がないところからのスタートですが、頑張りたいと思います。

 

 

公式Twitterもご覧ください!

 

九州大学へのご寄附については、税制上の優遇措置が受けられます。

 

- 個人の皆様-
■所得税(所得控除)
寄附金額が年間2,000円を超える分について、所得控除を受けることができます。

寄附金額 - 2,000円 = 所得控除額
(控除対象となる寄附金の上限額は、当該年分の総所得金額の40%です)

 

■住民税
本学を「寄附金税額控除対象法人等」として指定している都道府県・市区町村にお住まいの寄附者の皆様は、所得控除に加えて、翌年の個人住民税が軽減されます。
[本学への寄附金を条例で指定している自治体]
福岡県/福岡市/糸島市/大野城市/春日市/古賀市/粕屋町/新宮町/那珂川町/その他
※その他の自治体については、各自治体の税務担当課へお問合せください。

 (寄附金額 - 2,000円)× 4~10% = 住民税控除額
 (控除対象となる寄附金の上限額は、当該年分の総所得金額の30%です)

  ※上記の計算式の4~10%について
  ・都道府県が指定した寄附金は4%
  ・市区町村が指定した寄附金は6%
(都道府県と市区町村双方が指定した寄附金の場合は10%)

- 法人様-
 寄附金の全額を損金算入することができます。

 

 


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