第4回路上文学賞、最後の企画、路上図書館を実施しました

 

 路上図書館とは、有志で本を持ち寄り、路上で生活する方たちに、好きな本を選んでもらって配布するという、初の試みです。配る側がイチオシの本をお勧めしたり、読む側が好きな作家の話をしたりと、本を仲立ちに、ちょっとした交流をするのが目的です。

 

 9月25日(日曜日)、集まったのは路上文学賞スタッフやそのお友だち、クラウドファンディングに出資していただいた方など計8名。持ち寄った本は、ダンボール箱にして3つ分ぐらい、全部で150冊ぐらいはあったでしょうか。本にはロブン君のイラスト付きの「路上図書館」シールを貼り付け、読書のおともの餅太郎、スタッフ手製の、和紙の猫ちゃんしおり、それに第4回路上文学賞受賞作を収録した冊子を併せて、お渡しします。

 

 幸い雨も降らず、午後3時半、新宿中央公園付近からスタート。支援団体のおにぎり配布に合わせたので、路上の皆さんも大勢集まっていました。

 

 想像を上回る反響で、印象としては、お声がけしたうち6割ぐらいの方が、本を選んでくれました。思っている以上に、路上には読書家の方が多いようです。読んでいる間はその世界に没頭して現実から離れられるので、とおっしゃる方もいました。

 

 私たちの用意した本の半分以上はもう読んだという、ヘビーな読書仲間の方たちもいました。その方たちからは、すでに読み終わった本を何冊か提供いただきました。読了した本が路上で次々と交換されて回っていくことを路上図書館の理想として思い描いていたのですが、まさに本の循環が起こったのです。

 

 一番人気は、やはり時代小説でした。特に、佐伯泰英さんは爆発的な人気でした。短時間で読めることも、路上での生活と相性がよい理由のようです。また、ミステリーの人気が高いのは、巷と同様です。やはり読書好きの方はこだわりの作家をお持ちで、いろいろとリクエストもいただきました。荷物を持って移動する時に邪魔にならずに読める文庫本のほうが、好まれました。そんな中で、自分の持ってきた本やお勧めした本を選んでもらえると、無性に嬉しくなります。受け入れられることってやはり人間の尊厳と関わっているんだなあと、改めて実感しました。

 

 中央公園から高島屋前の広場、小田急ハルク前のデッキと回って、午後7時半ごろ終了。半分以上の本が路上の方たちの元に引き取られていきました。

 

 

 参加した方からも、「同じ作家を好きなおじさんと話が弾んで楽しかったです」「緊張して参加しましたが、想像していた何十倍も楽しい時間を過ごすことができました」と、大変好評でした。また機会があったら、続けていきたいと思います。

 

 第4回路上文学賞の開始から、1年をかけてすべての企画が終わりました。無理せずに実行する、をモットーとしているため、時間はかかりましたが、とても充実したお祭りになったと思います。これもクラウドファンディングを通じて関心を持ってくださったみなさんのおかげです。ありがとうございました。

 

 無理せず実行するため、次回の開催時期は未定ですが、またそのうちお会いしましょう!

 

 星野智幸 

Facebookページでおすすめプロジェクトを毎日配信しています