➢ 木幡真人、運営に入った「想い」とは?
 くじらステーションを昨年6月に設立し、石巻をインターネットで発信するという活動を続けてきました。1年間で、東北以外の地域の高校生ともたくさん友達になりました。


 私は、思ったことがあります。「震災は忘れられている。」といった言葉をよく聞きますが、私が出会った他地域の高校生は皆、私が石巻の高校生であることを話すと必ず「東北ってどうなの?」「今度行きたい!案内して!」と興味を持ってくれました。
 つまり、震災は忘れられているのではなく、情報がなく離れているため敷居が高いからこそ知られていないだけなのです。
 私は、「東北では、自分のいる場所を考えて動く高校生がたくさんいる。他の場所では、知りたいと思う高校生がたくさんいる。両者が、対話をする場所が必要だ!」そう、想いました。
 昨年の12月、女子高校生未来会議に観覧で出席し、運営の進行の素晴らしさと、社会問題に向き合う姿勢に感銘を受けました。また、次回は「東北高校生未来会議」を開催するのでぜひ、運営として動いて欲しいと誘われ、すぐに入ることを決めました。

➢ 運営として学んだこと。
 実は、その当時、「絶対に成功するはずがない。東北に興味のある高校生なんてどれほどいるのか分からない。東北から50人なんて無理だ。」とある友人に言われました。
 実際、思っていた以上にその通りでした。最初は東京のメンバーの東北に対する知識の少なさにも驚きました。今、思えば、「興味はあるが、知るきっかけがない。」という状態から、いきなり議論をするということに敷居の高さを感じたということが原因でしょう。また、東北支部は自分ひとりで動いていたため、自分にかかる負担も大きく諦めかけた時もありました。「会議を開催する意味とは?」「高校生が考える意味とは?」言えるはずのことに、悩んだことも。

 ひとりで悩んでいた時に、南三陸で語り部をしていた同い年の女の子に親身になって話を聞いてもらい、見えないものがひとつずつ見えるようになってきました。また、東京の高校生が東北を支援する団体「Teen for 3.11」の友達にも、相談にのってもらい、自分が頑張る力に変えることができました。
 2ヶ月で多くの仲間に応援してもらったおかげで、いっそう「対話」の重要性に気づきました。違う場所、活動の内容も違う100人の高校生が東北の未来について議論をしたら、そこから次の一歩を踏み出す力になるかもしれないと強く感じるようになりました。

➢ 会議を通じて。
 私は、この会議で専門であるメディアの報道について議論をしました。
 有識者で日本大学法学部教授の福田充さんも、後に「大人には気づかない発想がある。」と評していたほど高校生の議論は創造的で、より協力的です。
 例として、メディアでは震災が都合の良いネタとして扱われるケースがあります。例えば、3.11が近づくと関連したドラマが放送されたり、芸能人が被災地を訪れたり…。それは、現地で暮らす人たちに焦点があたるのではなく、震災という衝撃的なイメージであり、芸能人自身に焦点があたるのです。
 私たちは、それを否定するのではなく、そういった「見てもらえる要素」を活かしつつ、被災地の「イマ」を伝えるもの。また、芸能人が現地の人たちと一緒に活動し、教え合うことでWin-Winなつながりをもつという方向性の提案をしました。
 賛成か反対かではなく、それぞれのメリットを知った上で、組み合わせるという柔軟なアイデアは、既成概念がない若い世代からできることです。
 最優秀賞を獲得した、「みちのく おらい stay」というプロジェクトも、「被災地」というハードルの高さをなくし、現地の人と交流することで、より近くなるという創造的なものです。
実際に私自身も、他の地域の人たちを拒んだりしません。むしろ、来てもらいたいです!

➢ 反響
  会議終了後、多くの高校生が私のところに来てくれました。彼らは、「木幡さんに誘ってもらえて本当に良かったです。」「今度、宮城に行きます!」「自分の活動を頑張ります。」「新しいことを始めます!」と言って帰っていき、その後、場所は離れていてもfacebookを通じてグループで発表をしたことをアクションしようと連絡をとりあっている人がたくさんいます。


➢ 私たちのビジョン。
 東北高校生未来会議は、来年も実施します。私は、今、大学生になり、どれだけ関わることができるか分かりませんが、東北という大きな苦境を迎えたと同時に、大きなチャンスを得た地域を若い世代から盛り上げていくことが必要です。
 来年も集まることで、新しい芽をだすこと、今年生まれたプロジェクトをさらに、成長させる役割を担います。


➢ 「私がいることで世界はどう変わるだろう。」
 私が、運営として動いた2ヶ月と、会議から学んだことの共通点は、自分の中にあるものを発信することが新しいものに気づき、創造するきっかけになります。
 また、動けな、エンパシーを感じた人たちがついてきます。
 ひとりでは環境を変えることが難しいかもしれない。
 でも、今回参加した100人がこれから一緒に動き出すことで、アクションの輪は広がっていきます。
 東北は、誰かが創るのではなく、自分たちで創っていくものです。100人がそのスタートです。
 今回、議論をして浮き彫りになった課題は、みんなで変えていくことができます。

新着情報一覧へ